オーダーメイドと言うと、何やら高級なイメージもありますが、
ここでは「個別の」といった意味合いで捉えてください。
昨年(2022年)7月の夜、車にネコ3頭を乗せて長野県へ移動中、
線状降水帯の発生による豪雨に巻き込まれました。
高速道路はあっという間に冠水して通行止めになり、やむなくPAに避難。
まるで滝壺にいるような猛烈な雨で外が見えず、
大きな雨粒が車を襲うように激しく叩きつけてきます。
ネコたちはふだん、車にもキャリーにも慣れていて、好きではないですが、
落ち着いています。
けれど、その時はよほど怖かったのでしょう。
3頭が一斉にパニックになって鳴きだし、格子の隙間から手を突き出し、
必死にこちらを見つめて訴えているようでした。
幸い3時間ほどのプチ避難ですみましたが、いつ通行止めが解除される
のか分からず、ネコに水も必要だろうと思い、ヒヤヒヤしました。
この体験でわかったことは、ネコたちが恐怖に駆られて普段とは異なる
行動をすること、飼い主自身が不安感に囚われること(自分で判断しなければならない)
そして、ネコたちにとっては飼い主と一緒にいられたことが救いだった、
ということです。
(🐱豪雨でパニックになったお三方)
震災の被害を正確に予測するのは困難です。
発災しても在宅避難でペットと一緒に過ごせれば幸いですが、
問題は自宅から避難せざるを得なくなった時です。
環境省による同行避難のガイドラインは全国を対象にしており、
自治体の指針も、全動物種に向けて一様に書かれています。
ですが、実際には、動物種、性格、年齢、持病など
犬でも猫でも小動物でも個体差があり、それぞれ異なります。
外飼いだったり、室内飼いだったり、多頭飼育であったりと、
飼育環境も違います。
大震災なのだから個体差など考慮しなくても命さえ助かればいい
という考え方もあるでしょうが、やっと辿り着いた救援所で
ペットをストレスで衰弱させたくはないものです。
飼い主さんには、自分のペットの性質や特徴を考慮し、
「うちの子」避難計画を立てておくようお勧めします。
ペットの性質だけでなく、お住まいの地域の被害予測を区のハザードマップで
調べたり、家屋の耐震性、耐火性についてもご確認ください。
また、発災は在宅時とは限りません。仕事などで留守中に起きたらどうするか。
ご近所づきあいがあれば、自宅の状況を見てもらえるでしょう。
*とくにペットを飼っている高齢世帯については、防災会や民生委員の方々に把握して
おいていただけると幸いです。
普段の外出時にも使えるペットカメラを設置しておくのも一案です。
水は数か所に置いておきましょう。万一のために自動給餌器も。
震災救援所への避難は最後の手段として、
ペットと一緒に過ごせる避難先はあるか?
ペットを安心して預けられる場所はあるか?
車中泊か?テント泊か?
飼い主とペットにとって最適な避難計画を家族で話し合っておきましょう。
持ち出し品の分担も決めておくと良いですね。
🐾発災時、自宅が無事であれば、ペットを預かるなどの助け合いを<m(__)m>
A4サイズで豊富なイラストと写真を交え、見やすく、
わかりやすい「ペット防災ハンドブック」。
ペットと避難した体験談も多数掲載されていて参考になります。
東京湾北部地震は30年以内にM7クラスの地震発生率が
70%程度と言われています。
いつ起きてもおかしくはない状況……
発災から命のタイムリミットとされる72時間は人命優先。
その間は、「自助」で乗り切るのが基本です。
私たち一人一人が家屋の耐震化に努め、火事を出さないようにし、
(*家を出る時は電気ブレーカーを切る。戻って来た時は不用意に電源を入れない)
必要な物は普段から準備しておくーー
ペットを守れるのは飼い主だけ。
ペットが頼れるのも飼い主だけです。
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