バリウム日記 がんの早期発見をめざして

医療に関する話題提供をはじめ、日々学んだことを配信できればと思います。

胃角の正面? それとも身体の正面??

2008年11月13日 | 胃X線を受診される方へ
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集団検診における胃の間接撮影8枚法は簡便でありながら、一通りの部位を網羅している非常に優れたものです。
この撮影のなかには、胃角の正面で撮影するといった体位があると思います。

さてこの撮影体位。
精度管理上、誰が撮影しても同じような撮影法にしたいと学会は考えているようです。
というのも身体の正面で胃を撮影することが重要のようです。身体の正面を基準にして30度くらい斜位にした体位をそれぞれ第1斜位、2斜位にするそうです。
この方法でいけば、誰が撮影しても同じ撮影体位にすることが容易です。仰向けの自然な状態で撮影すればいいのですから。
この学会で推奨されてきている方法には、胃角の正面像(背臥位)は存在するのでしょうか??

胃がん検診は当然のことながら胃がんの早期発見が目的です。胃がんの主な発生部位は小彎側でありかつ胃角です。したがって胃角を接線方向で撮影する胃角の正面位は必須ではないのでしょうか??
身体の正面を基準にすることで、より多くのがん発見率が期待できるのなら、そのほうがよいと思います。
しかし現状は、胃角の正面を撮影する体位があるからこそ、胃角の早期発見が可能なのです。正直、この撮影体位の方向性がよくわかりません。ぜひともわかる人がいらっしゃったらお聞きしたいです。早期発見するためにはどうすればよいのか??これが一番大切なのでは??

今日はかなり専門な内容になってしまいました。従事者でなければ今日のこの話はよく理解できないかもしれません。すみません。

仮に私が従事者ではなく、受診者の立場になって考えた場合、身体の正面だろうが何だろうが関係ないですね。要は限りなく初期の段階で胃がんを発見してもらいたいから検診を受けるわけで、早期で見つけてくれるならどっちでも良いです。

一番大切なこと。精度向上は受けにきていただく人たちのためにあるのです。それを忘れてはいけないと思います。身体の正面のほうがより早期胃がんを発見できるなら喜んでそれに従いましょう。私はこれからも多くの早期胃がんを発見していきたい。それが救命可能に繋がるのだから。