暇にあかせて

作ることが好きです。
木でも布でも 新しい
形にします。

相容れない

2011-02-24 22:50:26 | 

真鶴(まなずる)  川上弘美 著

なんとも 不思議な感覚の物語でした。

いきなり 

   -歩いていると ついてくるものがあったー

と言うくだりで始まり そのついてくるものがいったい誰なのか

何なのか 最後まで判らない。

失踪した夫の影を求めて 真鶴 へ何度も足を運ぶ主人公

いつも ついてくるもの と一緒で時にはそれと会話し

手をつないで歩き 夢なのか現実なのか 本当のものを見ているのか

幻を見ているのか・・

その上彼女の感覚 人に対する感覚が

私には理解不能 相容れないもので

なんとも不思議な気持ちになりました。

結局彼女は自分自身と会話し 自分の心の中を

探っていたのかもしれません。