真鶴(まなずる) 川上弘美 著
なんとも 不思議な感覚の物語でした。
いきなり
-歩いていると ついてくるものがあったー
と言うくだりで始まり そのついてくるものがいったい誰なのか
何なのか 最後まで判らない。
失踪した夫の影を求めて 真鶴 へ何度も足を運ぶ主人公
いつも ついてくるもの と一緒で時にはそれと会話し
手をつないで歩き 夢なのか現実なのか 本当のものを見ているのか
幻を見ているのか・・
その上彼女の感覚 人に対する感覚が
私には理解不能 相容れないもので
なんとも不思議な気持ちになりました。
結局彼女は自分自身と会話し 自分の心の中を
探っていたのかもしれません。