すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

新潟日報紙面の瀬戸内寂聴さんと沢地久枝さん

2015年08月24日 | 日々思うこと

土曜日の新潟日報12面文化欄の「良い戦争はない 寂聴さん」の記事が目に留まりました。記事は被爆地の長崎市で開催中の「瀬戸内寂聴展」に合わせて、歌手の美輪明宏さんと「戦後70年」をテーマに対談した内容です。寂聴さんは戦争に翻弄された青春時代が原点となり、「天皇陛下のために命をささげることで国民を守ると教えられ、それを素直に信じていたことを悔やんだ」と語っていました。

これは現政権が進める安保法案への警鐘でもあり、6月の国会前の集会でマイクを握り抗議したように、今回も「戦争に『良い戦争』や『何かのための戦争』はない。すべて人殺し」と言い切っています。さらに政府にだけ責任を押しつけてはならず、政治家を選んだ国民にこそ責任があるとも・・・。

昨日曜日の4面は「転換期 2015戦後70年 を語る」大きな紙面で、「切実な命の記憶をつなぐ ノンフィクション作家沢地久枝さん」です。「安保法案反対 希望を捨てず」の見出しで、満州引き揚げ体験を描いた新作『14歳(フォーティーン)』(先月29日書き込み済み)にもふれています。沢地さんが昭和史に向き合うきっかけは、中央公論社を退職後の1963年から10年近くで、作家の五味川純平さんの助手として『戦争と人間』を手伝ってからとのことでした。

また「大岡昇平さんが小説『野火』で、『戦争を知らない人間は、半分が子どもである』と書いています。日本人は自分たちの国が歩いてきた道や、個人がどう生きてきたかということをきちんと振り返って、胸の中に畳むということがなさすぎたのではないでしょうか」と・・・、そして個人の勇気が試される社会とも語っていました。

今日の午前中は、夏休みの水泳教室に通う孫たちを「サンドリームおうみ」まで2往復の送迎で、午後1時からはNHK国会中継参院予算委員会を視聴です。安倍首相の「戦後70年談話」をほめたたえる与党議員はともかく、共産党の山下芳生書記局長はあらためて主語のない首相談話への鋭い質問です。

ところが安倍首相は談話に関する有識者会議「21世紀構想懇話会」を何度も持ち出し、自分の言葉での答弁もままならず途中で何回か中断です。何よりも安倍首相の歴史認識の乏しさに呆れながら、トンでもない人を首相に選んだものたと、寂聴さんの言葉を重ねました。

夜7時のNHKニュースでは、本日の国会集中審議をサラッとほんの一部を報じただけで、もう一度YouTubeで聴き入りました。その後のYouTubeで20日の参院農林水産­委員会、紙智子参院議員の農業生産法人の役員構成などを改定し、企業参入を促進している農政改革への質問に耳を傾ける一日の終わりです。