すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

復興への道と「九条は国の宝」

2017年01月30日 | 日々思うこと

戦後日本を代表する評論家で「九条の会」の呼びかけ人でもあった加藤周一さん、28日夜のNHKETV特集 アンコール『加藤周一 その青春と戦争』を視聴です。加藤周一さんの「青春ノート」が公開され、日中戦争から太平洋戦争の時代の若き頃に社会の中で孤独を感じ、戦争協力に雪崩をうつ知識人に批判のまなざしを向けていたことを知りました。

昨29日の午後は会議が二つあり、先ずは「9条の会・糸魚川」の役員会です。会議の最後にご自宅をギリギリで延焼を免れたA代表から、メディアからは流れてこない悲痛な現状が伝わりました。市内で人が集まれば大火のことが話題になりますが、立場の違いでその思いも多様であることが時間の経過と共に伝わってきます。

会議を終えての夕方、本町通りを抜けるとガレキの山の向こうに黒姫山を見ることができます。山形県酒田市のような都市計画を描きにくい糸魚川市の現状、この試練を背負って長い道のりを進まねばならない被災者らの苦渋に胸が痛みます。

ところでトランプ大統領、メキシコ国境との壁に留まらず中東・アフリカ、7カ国の入国を禁止するという大統領令に驚くばかりです。自由と平和・平等を求めてきたアメリカの建国の理念や寛容さはどこへ行ってしまったのでしょうか。司法の場で憲法違反と判断されれば大統領令は無効のようですが、米国追従のアベ政権の危うさも感じてしまいます。

そして今日は大規模火災で所在が分からなくなっていた本町通り商店街の七福神の石像が焼け跡から見つかったというニュースです。これは地元商店街が20年余り前に制作した七福神の「寿老人」の石像で、「寿老人」だけが所在不明だっただけに、商店街では守り神として復興のシンボルとして大切にしていきたいとしています。

「憲法九条は国の宝だ」とも言い残した加藤周一さん、宝とも思わずに放棄し立憲主義をないがしろにする政権といい、加藤さんは再び同じ道を進もうとしている今日の日本の動きを嘆き憤っていることでしょう。