すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

原発再稼働へ狂い出した司法判断と原子力規制委員会

2018年07月04日 | 地震・原発

今日は梅雨らしい一日で、家の中が紫蘇の香りでいっぱいです。サッカーWカップロシア大会の日本代表チームの本田圭佑(32)選手や主将を務めた長谷部誠(34)選手らのベテラン勢の引退が伝わってきます。

長谷部ファンとしては、2ヶ月前の監督交代後からチームをよくまとめてきただけに、歴史的な戦いに結果が出せなかったこともあり複雑な思いです。しかし時は確実に流れ、世代交代後の2022年W杯カタール大会での若い選手らの活躍に期待です。

ところで本日、名古屋高裁金沢支部(内藤正之裁判長)は福井県関西電力大飯原子力発電所3、4号機の運転差し止めを周辺住民らが求めた訴訟の控訴審判決で、差し止めを命じた一審の福井地裁判決の取り消しという暗く重いニュースです。 

再稼働の判断となる原子力規制委員会の新規制基準を追認する司法判断で、判決は「規制委の新規制基準に違法・不合理な点はなく、大飯原発が同基準に適合するとした判断にも不合理な点はない」と指摘です。さらに「原発の危険性は社会通念上無視できる程度にまで管理・統制され、運転差し止めは認められない」との結論で、“いのち軽視”の日本の司法もとうとう狂い出したのではと受け止めてしまいます。

また本日の原子力規制委員会も日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村、110万キロワット)について、再稼働に向けた安全対策の基本方針を定めた新規制基準に適合しているとする審査書案を了承です。これは安全審査の事実上の「合格証」で、2011年の東日本大震災で地震や津波の被害を受けた原発としては初の合格です。

東海第2原発は福島第一原発と同型の沸騰水型で稼働40年になる老朽原発で、2010年以降は漏水溢水のトラブルだらけで、首都圏に最も近く避難計画も立たない真っ先に止めるべき原発の一つです。

福島原発事故で増え続ける汚染水と汚染土、こちらの事故処理もままならない中、再稼働への課題が多いとはいえ40年を経過した東海第2原発を動かすとは“狂気の沙汰”としか思えません。世代交代が進むスポーツの世界とはほど遠い、世界の潮流と逆行する日本に滅びの一途を感じてしまう一日の終わりです。