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近代日本の風景画展 〜横山大観と富士を中心に

2018-03-04 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
講談社野間記念館へ「近代日本の風景画展 横山大観と富士を中心に」を見に行きました。

企画展の会期終了間際になって行くの、いい加減やめたいわ。
いつも先延ばしにしてぎりぎりに行くけど、混むし慌てるし。

さて、野間記念館は初めて行きます。
椿山荘のすぐ横に美術館があったとは知らなかった。
人の家みたいな小さな美術館です。

富士の絵を描くだけなら子供でも描ける
形だけ描くから、富士の名画と呼ばれるものが少ないのだ
富士の姿を描くことは自分の心を描くこと

…すごいわ。
でも真実だと思うし、私が絵を見るのが好きな理由のひとつは、こういうところかもしれない。

では印象に残った作品を
『富士百趣 』 山口蓬春 1928年
とてもとてもわたし好みの作品。欲しい。
春の山のきれいな色も、夏の草の匂いがしそうな風も、秋の草花の色とりどりも、冬の雪の静かな感じもどれも好き。
欲しい。以上。

『貞姿凌雪』 山元春挙 1923年
前から気付いてましたが、私は鳥が描かれた日本画が好きなようです。
ボスッと積もった雪に、雀が一羽こちらを正面に見据えています。
描かれてる雀はとても小さいんだけど、雪の塊が別の大きな白い鳥のシルエットに見える不思議な作品です。
画面に散らされた降っている雪の粉も幻想的。


『富士・三保図』 横山大観 1910年
さきの大観の言葉から考えれば、この作品を作成した頃の大観は苦しい時期であったはずなのに、富士山はぱあっと明るいきれいな青で、松林も美しい。
展示室にとても華やかな雰囲気を醸してました。
松の木の皮の苔の感じとかがまた繊細できれい。大観はどんな気持ちでこの作品を描いていたのかな。

本日の感想
日本画、とくに風景画はやっぱりいいなぁ。
メインの横山大観には、「なんかどーんって感じの絵を描く人」という印象しかなかったのですが、今回、横山大観ってすごくスピリチュアルな人なんだわ と思いました。


近代日本の風景画展
〜横山大観と富士を中心に〜
@講談社野間記念館 〜3/4会期終了
500YEN