改憲集会(事務局:日本会議)に寄せられた安倍首相のビデオメッセージ。=3日、砂防会館 田中龍作ジャーナル
『安倍晋三が「日本会議」を裏切った?』
憲法記念日の読売新聞の一面の大見出しは『安倍首相 憲法改正20年施行』で2020年に東京オリンピックも憲法改正もやるということ。砂防会館(永田町)の改憲集会(事務局:日本会議)で、安倍首相ビデオメッセージ『ワタクチたち国会議員は・・・憲法改正の発議案を国民に提示するための具体的な議論を始めなければならない』。
今までは憲法(9条)破棄の本音を曖昧にして誤魔化していた。ところが、今回初めて具体的に憲法9条に踏み込んでいる。
ただし、第9条の1項、2項はそのまま。自衛隊を追加するらしい。
日本のマスコミは一斉に『憲法改正の機は熟した』と安倍首相が改憲を主張したかのごとく報道するが丸っきり話が逆さまである。極右国粋主義者気取りの口先右翼、気弱な安倍晋三は何故か形勢不利とみて君子豹変する。
衆参両院で3分の2以上の議席を確保しているのに、憲法改正の土壇場にきて尻尾を巻いて逃げだしたのである。
★注、『大日本帝国憲法の「書き換え」としての日本国憲法(不思議な構造)』
主権在民の現行の日本国憲法ですが、実は現人神の天皇一人が主権者だった大日本帝国憲法の改正手続きに従って、帝国議会で行われた経緯から、日本国憲法の公布日の1946年(昭和21)11月3日を記念した『国民の祝日』文化の日は、大日本帝国憲法下では明治天皇の誕生日を記念する祝日『天長節』(明治節)だった。
マヤの神殿ピラミッドと同じ構造で、今の日本国憲法は古い帝国憲法を土台にして作られていたのである。
米国憲法は1条で議会2条で大統領制と、大概の憲法条文の最初は国家主権(議会とか大統領)のことが書かれている。ところが、大日本帝国憲法を書き換えた(各条文をなぞった)日本国憲法では憲法1条~8条までは象徴としての天皇が書かれていて、これは帝国憲法を修正したとの『建前』か原因している。
憲法1条~8条ですが、憲法では一番大事な肝心要の『国家権力』とは無関係であることは明らか。
それなら、日本国憲法の場合には国軍を否定した『9条』こそが(最初に国家主権を書く他国の憲法とか明治憲法などの)実質的な『一条』に相当していて、今の日本国における国家権力の形を規定していることになる。
それなら、安倍晋三など右翼国粋主義者が改憲(9条破棄)を悲願とするのは、ある意味では当然だったのである。
『極右「日本会議」の悲願は憲法9条の破棄「国軍」の建設』
そもそも改憲勢力の悲願とは戦力不保持(国軍は違憲で非合法)との9条2項の廃棄ですよ。2項が残ったままなら自衛隊は何時までもマッカーサー(1950年「昭和25年」8月10日GHQのポツダム政令)のNational Police Reserve(警察予備隊)以上の存在にはなれないのです。(9条に新たに自衛隊の条文を入れたとしても武力行使や威嚇を禁じた1項や国軍(戦力)を禁じた2項がある限り、現状の改憲解釈と全く同じ、少しも変わりがない)
この改憲集会への安倍首相のビデオメッセージについては、『質問も反論も出来ない』と毎日新聞が指摘しいるが正に慧眼である。安倍晋三としては、日本国憲法の破棄で集まった日本会議の面々に今回の憲法発言(方向転換というよりも明らかな裏切り)を突っ込まれたくなかったのである。
軍事オタクの石破茂元防衛大臣ですが、今回の驚きの安倍ビデオメッセージ(9条の1項と2項の保持)に対して『今までの自民党の改憲議論には無い』と、安倍が逃げたことを暗に批判している。
田中龍作ジャーナル『安倍首相「2020年改憲」 読売、日本会議 同時発表』2017年5月3日によると、『昨年は姿を見せていた民進党議員はひとりも参加しなかった。』、風向きが急激に180度正反対に、明らかに変わったので参加しなかったのである。(渋む船から一番最初にドブネズミが逃げるともいう)
憲法施行70年の節目での憲法改正のNHKや朝日新聞の世論調査によると、今の憲法が日本国の平和に貢献したと考えている日本人は8割から9割以上の圧倒的多数派だったのである。
『日本国憲法70年、朝日新聞阪神支局銃撃30年、敗走する日本軍の人肉食に追った衝撃のドキュメンタリー「ゆきゆきて、神軍」 公開も30年』
明らかにマスコミの報道姿勢が大きく変化している。
憲法施行から70年目、カルト臭い摩訶不思議な極右による記者殺害30年目だったが、タブー中のタブーであった昭和天皇にパチンコ玉を撃った奥崎謙三氏のドキュメンタリー映画『ゆきゆきて、神軍』の 公開30年の節目でもあった。奥崎氏が所属したニューギニアの独立工兵第36連隊では終戦後23日もたってから『敵前逃亡』名目で上官が部下を処刑していたが、その目的とは敗戦でジャングルを逃げ回った飢餓状態の日本軍による人肉食だったのである。
朝日新聞阪神支局銃撃事件では物証が沢山あったにもかかわらず迷宮入りして2002年に時効になるが、犯人像は極右思想のカルトなのですから丸っきり菅野完が喝破した禍々しい『日本会議』のそっくりさん、まったくの瓜二つだったのである。だから警察はみすみす凶悪犯を取り逃がした。
まったく無関係に見える三題噺、日本国憲法70年、朝日新聞阪神支局銃撃30年、『ゆきゆきて、神軍』公開30年ですが地下水脈では3者は密接に繫がっていたのである。
歴史的節目を迎えて、改憲集会へ『質問も反論も出来ない』ビデオメッセージを一方的に送りつけた(日和見した)安倍首相と同じで、今回マスコミの態度にも大きな変化が起きていた。
マッチョで冷静沈着なこわもてイメージが売りのロシアのプーチン大統領が涙したわけとは、
『NHK論説委員による驚きの解説』
2012年のロシア大統領選挙でプーチンは6割台の得票で二位候補に圧倒的な大差で当選するが氷点下20度以下の野外での当選を祝う集会で何故か涙した。欧米世界ではこの様な政治家の涙を『ワニは涙を流しながら獲物を食べる』という伝説からcrocodile tears(そら涙)と呼ぶが、1974年のニクソン大統領の辞任時のクロコダイルティアーは空涙, 嘘泣き, 泣き真似など評判がすこぶる悪い。(ニクソンは病死や暗殺ではなく自ら辞任した唯一のアメリカ大統領)
『風が目に染みただけだ』と言い訳したが、プーチンは明らかに涙を流している。(しかも落選したのではなくて楽々当選している)
何と、今回NHK幹部は『2012年のロシア大統領選に、アメリカが、具体的にはクリントン国務長官が介入してプーチン当選を妨害した』との驚きの暴露話を語っていた。(7割だった得票がアメリカの妨害で6割に落ちたことにプーチンは悔し涙を流し、その遺恨『仕返し』で2016年のアメリカ大統領選ではクリントン落選に動いたと説明する)
このNHK論説委員の説明が事実であるかどうかは不明であるが、今まで誰も言わなかった種類の話で、『驚きである』としか言葉も無い。
また憲法9条に関連して毎日新聞などが禁止されているのは武力の行使(戦争)だけではなくて、武力による威嚇も含まれており、これは『抑止』だというアメリカ軍とか自衛隊が現在行っている軍事行動も明らかに『威嚇』(憲法違反で違法)だと言い出したが、これも同じ流れで、『驚きである』としか言葉も無い。
ヤマアラシに手を出しちゃいけねえ、ヒョウであってもだ
『悪に報いがあるとは限らないが、愚かな行為に懲罰は免れない』北朝鮮に対して一億総「在特会」状態だった今までの日本
あの風向きに敏感な売れっ子電波芸者(周りの空気を読む達人)の池上彰は、『北朝鮮の言う過激な言葉はあくまで外国語であり、日本語に翻訳すると「どうか攻撃しないでくれ」と言っているのだ』(北朝鮮の言い分は少しも不思議ではなくて政治的に極めてまっとうだ)と言い出した。
明らかに『風向き』が180度逆向きに変わったのである。
今までの日本ですが、北朝鮮に対して一億総在特会状態だったことを考えれば池上彰の今回の北朝鮮解説は驚天動地というか、『驚きである』としか言葉も無い。(今回安倍晋三が日和見して、唐突に態度を変えたのは当然だった)
そもそも日本に限らず何処の国でも同じで、隣国に対して十数年も国家ぐるみのヘイトスピーチを繰り返せば国民世論が病的に右傾化して仕舞い必然的に破滅に向かって暴走する。今の日本ですが当然の結果だったのである。
悪事に報いがあるとは限らない。
しかし、愚かな行為に対しては それ相応の報いが必ずあるものなのです。今の安部自民党一強体制ですが少しも不思議ではない。(なぜこの程度の簡単な大人の常識が、今の共産党などの左翼や知識層に無いのか、それの方が余程不思議である)
『自衛隊の生みの親としての朝鮮戦争』
自衛隊が去年5月から新しく採用した禍々しい抜身の日本刀のエンブレム(桜刀)は血塗られた日本軍の『軍刀』の負の記憶を呼び覚ます愚行である。砲撃戦が主になった近代陸軍では砲兵が半数を占めるが日本軍は1割程度、なんと第二次世界大戦当時でも銃剣での白兵突撃がメインな戦法だった日本軍では日本刀は立派な武器であった。(歴史が長い欧州諸国でサーベルをエンブレムに描く例はあるが、儀礼的な飾りであり武器ではない)
『武』という漢字は、『二』と『戈』(ほこ)と『止』という三つの文字を組み合せた会意文字で、『二つの戈を止める』(両者間の争いを止める)の意味だった。
『戈』(ほこ)を止(とど)むが『武』の本義であり、去年5月に新しく決まった抜身の刀が交差する禍々しいデザインの真ん中にあるSineeを無理やりローマ字読みすると『死ねえ!』になるが、英語の前置詞since(・・・から)で続く1950は創設年号の意味らしい。
『前置詞since(・・・から)入りの自衛隊エンブレムの不思議』
創設年をエンブレムに記入する例は珍しくないが、日本の自衛隊のように前置詞since(・・・から)を入れる例は非常に珍しい。(たぶん我らが自衛隊だけの特徴というか、例外中の例外)
ただし、この部分だけ赤色で強調した年号1950とは自衛隊創設の1966年ではない。
Sinee1950年とは連合国(具体的にはアメリカ軍)の全面占領の厳しい軍政下だった朝鮮戦争の開戦年(アメリカ占領軍によるNational Police Reserveの布告年)である。(自衛隊の創設年が1950年ではないので、わざわざ前置詞since「・・・から」をエンブレムに入れたらしい)
なんと、1950年に朝鮮半島で戦争が勃発していなかったら、今の日本国の自衛隊は生まれていなかったのである。
桜刀以前の自衛隊のエンブレム。(JGSDFとは陸上自衛隊の英語表記のJapan Ground Self- Defense Forceの略称)
日本会議とか自民党の憲法改正の根本問題(9条を破棄して自衛隊を国軍にする)ですが、実は日本の自衛隊の場合は海外での戦争(朝鮮戦争)と不可分に結びついていたのである。(今の日本人があまり考えたくない朝鮮戦争ですが、今も終わることなく半世紀以上も延々と続いている)
そして、『国軍になれない自衛隊』と『憲法9条問題』だけでは無くて、今の日本の政治や経済、社会制度全般が実は『永久に終わらない朝鮮戦争』を前提にして制度設計が成されていた。
半世紀以上続いている摩訶不思議な『朝鮮戦争』ですが、今のアメリカ経済にとっての朝鮮戦争は『金食い虫』であり少しも得にならない。(過去には逆に、朝鮮戦争こそが戦後日本の復興で最大の貢献をしていた。日本経済は戦争景気で大いに儲かったのである)
実業家出身で全ての常識を一から考え直すドナルド・トランプ新アメリカ大統領は『悪しき公共事業』(朝鮮戦争)を止める心算なので、今回色々な騒動が一度に噴き出した。(アメリカだけではなく日韓両国には朝鮮戦争を今まで通り続けたい勢力が右だけではなくて左にも大勢いる)
ちなみに今世界的に大問題となっていえるISIS(イスラム国)など中東世界で最大の軍事力を持つトルコ軍のエンブレムは傑作である。クーデター未遂事件の空軍は1911年創設と欧米先進国以上に古いが陸軍はもっと古くて500年続いたオスマントルコ帝国に由来する世界最古の由緒あるイスラムの軍隊だった。(トルコ空軍のエンブレムは西暦表記だが陸軍はヒジュラ歴「イスラーム暦」であり、西暦2017年の今年はヒジュラ暦では1438年から1439年 )
『米国務省向け演説で北朝鮮核問題を真っ先に言及したティラーソン長官』
5月3日(米東部標準時)レックス・ティラーソン米国務長官が、アメリカ国務省職員を対象にした就任後初めての演説を行ったが、真っ先に言及したのが対北朝鮮政策だった。
北朝鮮核問題が優先課題としたティラーソン長官は演説で、『我々は対北朝鮮戦略の20~25%の段階にある』が『他国の対応は望んでいた方向に近づいている』と中国の協力を評価した。
先月19日(現地時間)にティラーソン米国務長官は北朝鮮の政権に圧力を加えるすべてのオプションを審査しているとし『テロ支援国再指定も検討中だ』と対北朝鮮圧力を鮮明にする。(ただし、ティラーソン米国務長官は19日発言は、ワシントンDCの米商工会議所で、対イラン政策の再検討作業を説明する記者会見での一幕だった)
中国による北朝鮮からの石炭輸入の中断とか、石油輸出の禁輸の動きから、『今の北朝鮮は1941年の日本と同じだ』と言い出すマスコミや有識者まで現れている。ところが『1941年の日本』とは対日石油禁輸のハル・ノートを最後通牒だと受け取って『座して死を待たず』と乾坤一擲、山本五十六の日本海軍連合艦隊がハワイ真珠湾の米太平洋艦隊を奇襲攻撃している。
いま、目いっぱい北朝鮮危機を煽っているティラーソン(トランプ政権)ですが、韓国の東亜日報は5月5日『北朝鮮を締め付ける中国、情報流入を止めていた電波障壁を除去』では、なんと、驚くことに携帯電話で北朝鮮国内から韓国ソウルとの通話が先月中頃から可能になった事実を伝えていた。
すでに米朝両国は誰にも知られることなく水面下で和解が成立している可能性が高いのである。(アメリカとか北朝鮮の表向きの強硬姿勢は世間を欺く双方馴れ合い八百長芝居だった)
『基本的に日本に関心が薄いアメリカ人(一般市民では韓国と日本との区別さえ怪しい)』
そもそもアメリカの国務長官が国務省職員を対象にした就任後初めての演説内容ですが、『真っ先に対北朝鮮政策言及した』など、あまりにもインチキくさい出来事だった。
歴代アメリカ大統領で一番評判が良くないのは策士の悪評の(ベトナム戦争の)ニクソン大統領ではなくて、朝鮮戦争のトルーマン大統領であり、アメリカにとっての『朝鮮』とはトラウマ以外の何物でも無い。
最も近い隣国である日本人とは大違いで、平均的な普通のアメリカ人市民にとって『朝鮮』は無関係であり、最初から『考えたくもない』のである。
『諸外国で一番有名な日本人は安倍晋三首相だった』アメリカでの知名度は8%
新聞通信調査会が今年2月各国1000人を対象に『知っている日本人名』をあげる調査でアメリカでは362人、フランスでは480人、イギリスでは227人しか答えられない。残る大多数の欧米人たちには知っている日本人が一人もいなかったのである。
特に問題なのは日本の唯一の同盟国アメリカで、3分の1しか日本人の名前を知らないが、1位:安倍晋三(80人)で、これはマスコミの事前の予想が外れた去年11月8日のアメリカ大統領選挙で慌てふためき、世界各国の首脳の中で唯一『掟破り』の大統領就任前のトランプに合いに行った関係でアメリカのオバマ大統領とかマスコミが全員厳しく愚かしい安倍晋三の非礼を批判したからだった。(それでも知名度が8%と低いのは、普通のアメリカ人はニューヨークタイムスとかワシントンポストなどは読まないから)
それ以外は2位:昭和天皇(55人)6位:山本五十六(7人)10位:東条英機(5人)と、日本人の全員が忘れたがっている対米戦争関連であり、これはイギリスの1位:昭和天皇(63人)フランスの1位:昭和天皇(93人)と第二次世界大戦関連だったのと同じ現象だった。
アメリカでも欧州でも基本的に今でも日本の記憶は第二次世界大戦にとどまったままで、しかも関心は薄い。
対照的にアジアでは中国で952人、韓国で762人、タイで716人と過半数以上が答えることが出来た。(1位はアメリカと同じ安倍晋三だが、ただしタイの2位は人間ではなくドラえもん10位はポルノ女優の順)
『安倍晋三が「日本会議」を裏切った?』
憲法記念日の読売新聞の一面の大見出しは『安倍首相 憲法改正20年施行』で2020年に東京オリンピックも憲法改正もやるということ。砂防会館(永田町)の改憲集会(事務局:日本会議)で、安倍首相ビデオメッセージ『ワタクチたち国会議員は・・・憲法改正の発議案を国民に提示するための具体的な議論を始めなければならない』。
今までは憲法(9条)破棄の本音を曖昧にして誤魔化していた。ところが、今回初めて具体的に憲法9条に踏み込んでいる。
ただし、第9条の1項、2項はそのまま。自衛隊を追加するらしい。
日本のマスコミは一斉に『憲法改正の機は熟した』と安倍首相が改憲を主張したかのごとく報道するが丸っきり話が逆さまである。極右国粋主義者気取りの口先右翼、気弱な安倍晋三は何故か形勢不利とみて君子豹変する。
衆参両院で3分の2以上の議席を確保しているのに、憲法改正の土壇場にきて尻尾を巻いて逃げだしたのである。
★注、『大日本帝国憲法の「書き換え」としての日本国憲法(不思議な構造)』
主権在民の現行の日本国憲法ですが、実は現人神の天皇一人が主権者だった大日本帝国憲法の改正手続きに従って、帝国議会で行われた経緯から、日本国憲法の公布日の1946年(昭和21)11月3日を記念した『国民の祝日』文化の日は、大日本帝国憲法下では明治天皇の誕生日を記念する祝日『天長節』(明治節)だった。
マヤの神殿ピラミッドと同じ構造で、今の日本国憲法は古い帝国憲法を土台にして作られていたのである。
米国憲法は1条で議会2条で大統領制と、大概の憲法条文の最初は国家主権(議会とか大統領)のことが書かれている。ところが、大日本帝国憲法を書き換えた(各条文をなぞった)日本国憲法では憲法1条~8条までは象徴としての天皇が書かれていて、これは帝国憲法を修正したとの『建前』か原因している。
憲法1条~8条ですが、憲法では一番大事な肝心要の『国家権力』とは無関係であることは明らか。
それなら、日本国憲法の場合には国軍を否定した『9条』こそが(最初に国家主権を書く他国の憲法とか明治憲法などの)実質的な『一条』に相当していて、今の日本国における国家権力の形を規定していることになる。
それなら、安倍晋三など右翼国粋主義者が改憲(9条破棄)を悲願とするのは、ある意味では当然だったのである。
『極右「日本会議」の悲願は憲法9条の破棄「国軍」の建設』
そもそも改憲勢力の悲願とは戦力不保持(国軍は違憲で非合法)との9条2項の廃棄ですよ。2項が残ったままなら自衛隊は何時までもマッカーサー(1950年「昭和25年」8月10日GHQのポツダム政令)のNational Police Reserve(警察予備隊)以上の存在にはなれないのです。(9条に新たに自衛隊の条文を入れたとしても武力行使や威嚇を禁じた1項や国軍(戦力)を禁じた2項がある限り、現状の改憲解釈と全く同じ、少しも変わりがない)
この改憲集会への安倍首相のビデオメッセージについては、『質問も反論も出来ない』と毎日新聞が指摘しいるが正に慧眼である。安倍晋三としては、日本国憲法の破棄で集まった日本会議の面々に今回の憲法発言(方向転換というよりも明らかな裏切り)を突っ込まれたくなかったのである。
軍事オタクの石破茂元防衛大臣ですが、今回の驚きの安倍ビデオメッセージ(9条の1項と2項の保持)に対して『今までの自民党の改憲議論には無い』と、安倍が逃げたことを暗に批判している。
田中龍作ジャーナル『安倍首相「2020年改憲」 読売、日本会議 同時発表』2017年5月3日によると、『昨年は姿を見せていた民進党議員はひとりも参加しなかった。』、風向きが急激に180度正反対に、明らかに変わったので参加しなかったのである。(渋む船から一番最初にドブネズミが逃げるともいう)
憲法施行70年の節目での憲法改正のNHKや朝日新聞の世論調査によると、今の憲法が日本国の平和に貢献したと考えている日本人は8割から9割以上の圧倒的多数派だったのである。
『日本国憲法70年、朝日新聞阪神支局銃撃30年、敗走する日本軍の人肉食に追った衝撃のドキュメンタリー「ゆきゆきて、神軍」 公開も30年』
明らかにマスコミの報道姿勢が大きく変化している。
憲法施行から70年目、カルト臭い摩訶不思議な極右による記者殺害30年目だったが、タブー中のタブーであった昭和天皇にパチンコ玉を撃った奥崎謙三氏のドキュメンタリー映画『ゆきゆきて、神軍』の 公開30年の節目でもあった。奥崎氏が所属したニューギニアの独立工兵第36連隊では終戦後23日もたってから『敵前逃亡』名目で上官が部下を処刑していたが、その目的とは敗戦でジャングルを逃げ回った飢餓状態の日本軍による人肉食だったのである。
朝日新聞阪神支局銃撃事件では物証が沢山あったにもかかわらず迷宮入りして2002年に時効になるが、犯人像は極右思想のカルトなのですから丸っきり菅野完が喝破した禍々しい『日本会議』のそっくりさん、まったくの瓜二つだったのである。だから警察はみすみす凶悪犯を取り逃がした。
まったく無関係に見える三題噺、日本国憲法70年、朝日新聞阪神支局銃撃30年、『ゆきゆきて、神軍』公開30年ですが地下水脈では3者は密接に繫がっていたのである。
歴史的節目を迎えて、改憲集会へ『質問も反論も出来ない』ビデオメッセージを一方的に送りつけた(日和見した)安倍首相と同じで、今回マスコミの態度にも大きな変化が起きていた。
マッチョで冷静沈着なこわもてイメージが売りのロシアのプーチン大統領が涙したわけとは、
『NHK論説委員による驚きの解説』
2012年のロシア大統領選挙でプーチンは6割台の得票で二位候補に圧倒的な大差で当選するが氷点下20度以下の野外での当選を祝う集会で何故か涙した。欧米世界ではこの様な政治家の涙を『ワニは涙を流しながら獲物を食べる』という伝説からcrocodile tears(そら涙)と呼ぶが、1974年のニクソン大統領の辞任時のクロコダイルティアーは空涙, 嘘泣き, 泣き真似など評判がすこぶる悪い。(ニクソンは病死や暗殺ではなく自ら辞任した唯一のアメリカ大統領)
『風が目に染みただけだ』と言い訳したが、プーチンは明らかに涙を流している。(しかも落選したのではなくて楽々当選している)
何と、今回NHK幹部は『2012年のロシア大統領選に、アメリカが、具体的にはクリントン国務長官が介入してプーチン当選を妨害した』との驚きの暴露話を語っていた。(7割だった得票がアメリカの妨害で6割に落ちたことにプーチンは悔し涙を流し、その遺恨『仕返し』で2016年のアメリカ大統領選ではクリントン落選に動いたと説明する)
このNHK論説委員の説明が事実であるかどうかは不明であるが、今まで誰も言わなかった種類の話で、『驚きである』としか言葉も無い。
また憲法9条に関連して毎日新聞などが禁止されているのは武力の行使(戦争)だけではなくて、武力による威嚇も含まれており、これは『抑止』だというアメリカ軍とか自衛隊が現在行っている軍事行動も明らかに『威嚇』(憲法違反で違法)だと言い出したが、これも同じ流れで、『驚きである』としか言葉も無い。
ヤマアラシに手を出しちゃいけねえ、ヒョウであってもだ
『悪に報いがあるとは限らないが、愚かな行為に懲罰は免れない』北朝鮮に対して一億総「在特会」状態だった今までの日本
あの風向きに敏感な売れっ子電波芸者(周りの空気を読む達人)の池上彰は、『北朝鮮の言う過激な言葉はあくまで外国語であり、日本語に翻訳すると「どうか攻撃しないでくれ」と言っているのだ』(北朝鮮の言い分は少しも不思議ではなくて政治的に極めてまっとうだ)と言い出した。
明らかに『風向き』が180度逆向きに変わったのである。
今までの日本ですが、北朝鮮に対して一億総在特会状態だったことを考えれば池上彰の今回の北朝鮮解説は驚天動地というか、『驚きである』としか言葉も無い。(今回安倍晋三が日和見して、唐突に態度を変えたのは当然だった)
そもそも日本に限らず何処の国でも同じで、隣国に対して十数年も国家ぐるみのヘイトスピーチを繰り返せば国民世論が病的に右傾化して仕舞い必然的に破滅に向かって暴走する。今の日本ですが当然の結果だったのである。
悪事に報いがあるとは限らない。
しかし、愚かな行為に対しては それ相応の報いが必ずあるものなのです。今の安部自民党一強体制ですが少しも不思議ではない。(なぜこの程度の簡単な大人の常識が、今の共産党などの左翼や知識層に無いのか、それの方が余程不思議である)
『自衛隊の生みの親としての朝鮮戦争』
自衛隊が去年5月から新しく採用した禍々しい抜身の日本刀のエンブレム(桜刀)は血塗られた日本軍の『軍刀』の負の記憶を呼び覚ます愚行である。砲撃戦が主になった近代陸軍では砲兵が半数を占めるが日本軍は1割程度、なんと第二次世界大戦当時でも銃剣での白兵突撃がメインな戦法だった日本軍では日本刀は立派な武器であった。(歴史が長い欧州諸国でサーベルをエンブレムに描く例はあるが、儀礼的な飾りであり武器ではない)
『武』という漢字は、『二』と『戈』(ほこ)と『止』という三つの文字を組み合せた会意文字で、『二つの戈を止める』(両者間の争いを止める)の意味だった。
『戈』(ほこ)を止(とど)むが『武』の本義であり、去年5月に新しく決まった抜身の刀が交差する禍々しいデザインの真ん中にあるSineeを無理やりローマ字読みすると『死ねえ!』になるが、英語の前置詞since(・・・から)で続く1950は創設年号の意味らしい。
『前置詞since(・・・から)入りの自衛隊エンブレムの不思議』
創設年をエンブレムに記入する例は珍しくないが、日本の自衛隊のように前置詞since(・・・から)を入れる例は非常に珍しい。(たぶん我らが自衛隊だけの特徴というか、例外中の例外)
ただし、この部分だけ赤色で強調した年号1950とは自衛隊創設の1966年ではない。
Sinee1950年とは連合国(具体的にはアメリカ軍)の全面占領の厳しい軍政下だった朝鮮戦争の開戦年(アメリカ占領軍によるNational Police Reserveの布告年)である。(自衛隊の創設年が1950年ではないので、わざわざ前置詞since「・・・から」をエンブレムに入れたらしい)
なんと、1950年に朝鮮半島で戦争が勃発していなかったら、今の日本国の自衛隊は生まれていなかったのである。
桜刀以前の自衛隊のエンブレム。(JGSDFとは陸上自衛隊の英語表記のJapan Ground Self- Defense Forceの略称)
日本会議とか自民党の憲法改正の根本問題(9条を破棄して自衛隊を国軍にする)ですが、実は日本の自衛隊の場合は海外での戦争(朝鮮戦争)と不可分に結びついていたのである。(今の日本人があまり考えたくない朝鮮戦争ですが、今も終わることなく半世紀以上も延々と続いている)
そして、『国軍になれない自衛隊』と『憲法9条問題』だけでは無くて、今の日本の政治や経済、社会制度全般が実は『永久に終わらない朝鮮戦争』を前提にして制度設計が成されていた。
半世紀以上続いている摩訶不思議な『朝鮮戦争』ですが、今のアメリカ経済にとっての朝鮮戦争は『金食い虫』であり少しも得にならない。(過去には逆に、朝鮮戦争こそが戦後日本の復興で最大の貢献をしていた。日本経済は戦争景気で大いに儲かったのである)
実業家出身で全ての常識を一から考え直すドナルド・トランプ新アメリカ大統領は『悪しき公共事業』(朝鮮戦争)を止める心算なので、今回色々な騒動が一度に噴き出した。(アメリカだけではなく日韓両国には朝鮮戦争を今まで通り続けたい勢力が右だけではなくて左にも大勢いる)
ちなみに今世界的に大問題となっていえるISIS(イスラム国)など中東世界で最大の軍事力を持つトルコ軍のエンブレムは傑作である。クーデター未遂事件の空軍は1911年創設と欧米先進国以上に古いが陸軍はもっと古くて500年続いたオスマントルコ帝国に由来する世界最古の由緒あるイスラムの軍隊だった。(トルコ空軍のエンブレムは西暦表記だが陸軍はヒジュラ歴「イスラーム暦」であり、西暦2017年の今年はヒジュラ暦では1438年から1439年 )
『米国務省向け演説で北朝鮮核問題を真っ先に言及したティラーソン長官』
5月3日(米東部標準時)レックス・ティラーソン米国務長官が、アメリカ国務省職員を対象にした就任後初めての演説を行ったが、真っ先に言及したのが対北朝鮮政策だった。
北朝鮮核問題が優先課題としたティラーソン長官は演説で、『我々は対北朝鮮戦略の20~25%の段階にある』が『他国の対応は望んでいた方向に近づいている』と中国の協力を評価した。
先月19日(現地時間)にティラーソン米国務長官は北朝鮮の政権に圧力を加えるすべてのオプションを審査しているとし『テロ支援国再指定も検討中だ』と対北朝鮮圧力を鮮明にする。(ただし、ティラーソン米国務長官は19日発言は、ワシントンDCの米商工会議所で、対イラン政策の再検討作業を説明する記者会見での一幕だった)
中国による北朝鮮からの石炭輸入の中断とか、石油輸出の禁輸の動きから、『今の北朝鮮は1941年の日本と同じだ』と言い出すマスコミや有識者まで現れている。ところが『1941年の日本』とは対日石油禁輸のハル・ノートを最後通牒だと受け取って『座して死を待たず』と乾坤一擲、山本五十六の日本海軍連合艦隊がハワイ真珠湾の米太平洋艦隊を奇襲攻撃している。
いま、目いっぱい北朝鮮危機を煽っているティラーソン(トランプ政権)ですが、韓国の東亜日報は5月5日『北朝鮮を締め付ける中国、情報流入を止めていた電波障壁を除去』では、なんと、驚くことに携帯電話で北朝鮮国内から韓国ソウルとの通話が先月中頃から可能になった事実を伝えていた。
すでに米朝両国は誰にも知られることなく水面下で和解が成立している可能性が高いのである。(アメリカとか北朝鮮の表向きの強硬姿勢は世間を欺く双方馴れ合い八百長芝居だった)
『基本的に日本に関心が薄いアメリカ人(一般市民では韓国と日本との区別さえ怪しい)』
そもそもアメリカの国務長官が国務省職員を対象にした就任後初めての演説内容ですが、『真っ先に対北朝鮮政策言及した』など、あまりにもインチキくさい出来事だった。
歴代アメリカ大統領で一番評判が良くないのは策士の悪評の(ベトナム戦争の)ニクソン大統領ではなくて、朝鮮戦争のトルーマン大統領であり、アメリカにとっての『朝鮮』とはトラウマ以外の何物でも無い。
最も近い隣国である日本人とは大違いで、平均的な普通のアメリカ人市民にとって『朝鮮』は無関係であり、最初から『考えたくもない』のである。
『諸外国で一番有名な日本人は安倍晋三首相だった』アメリカでの知名度は8%
新聞通信調査会が今年2月各国1000人を対象に『知っている日本人名』をあげる調査でアメリカでは362人、フランスでは480人、イギリスでは227人しか答えられない。残る大多数の欧米人たちには知っている日本人が一人もいなかったのである。
特に問題なのは日本の唯一の同盟国アメリカで、3分の1しか日本人の名前を知らないが、1位:安倍晋三(80人)で、これはマスコミの事前の予想が外れた去年11月8日のアメリカ大統領選挙で慌てふためき、世界各国の首脳の中で唯一『掟破り』の大統領就任前のトランプに合いに行った関係でアメリカのオバマ大統領とかマスコミが全員厳しく愚かしい安倍晋三の非礼を批判したからだった。(それでも知名度が8%と低いのは、普通のアメリカ人はニューヨークタイムスとかワシントンポストなどは読まないから)
それ以外は2位:昭和天皇(55人)6位:山本五十六(7人)10位:東条英機(5人)と、日本人の全員が忘れたがっている対米戦争関連であり、これはイギリスの1位:昭和天皇(63人)フランスの1位:昭和天皇(93人)と第二次世界大戦関連だったのと同じ現象だった。
アメリカでも欧州でも基本的に今でも日本の記憶は第二次世界大戦にとどまったままで、しかも関心は薄い。
対照的にアジアでは中国で952人、韓国で762人、タイで716人と過半数以上が答えることが出来た。(1位はアメリカと同じ安倍晋三だが、ただしタイの2位は人間ではなくドラえもん10位はポルノ女優の順)
彼らの言う“時代”が何を指すのか、よく分からないんですよね。
9条に限って言えば、中国の軍事的プレゼンスの増大による緊張に対処する、ということなのかもしれませんが、
それだったら北海道の北方で操業していたカニ漁船などが旧ソ連にガンガン拿捕やら銃撃やら食らってた昭和の方が、
国境付近の緊張(というか、実害)は高かったはずで(実際死者もでていますし)、
“時代”というならむしろ今の方が比較的平穏(沖縄以南の漁業被害はともかくとして)なのでは、と感じますが…。
あるいは自衛隊の海外派兵について、としたら、現在は無理やりの憲法解釈で行っている訳ですが、
そのような局地的、限定的な事象を対象に憲法改変するのは、
“時代”という、俯瞰的イメージの言葉にはそぐわない気がします。
改憲論者のいう“時代”とは、一体どのくらいの長さを見越していっているのか、不思議でなりません。
まあ、改憲したいがための方便なのでしょうが、そうだとしたらそのいかにも見識ぶった振る舞いに、余計に腹が立ちますね。
それにしても、自衛隊の新エンブレム、改めて見ると本当、悪趣味ですね。