科学と「新時代の信仰」時代の風東京大教授・坂村健

『毎日新聞コラム「時代の風」の胡散臭い主張』

『戦争は、希望』との刺激的な言葉で一時は注目を浴びた３１歳のフリーターが手を変えて『反原発は、非科学的』との印象操作に励んでいる。
今回は何と、坂村健東大教授の御用学者が『戦争は希望』のフリーターとまったく同じ非科学的な独断偏向の主張を毎日新聞コラム『時代の風』で行っている。
学歴信仰や新聞の信用度は日本では抜きん出て非常に高く、一流新聞が東大教授の肩書きでフリーターの妄言と全く同じ、反『反原発』の主張をしている影響は大きい。これは無視出来ない。
そもそも放射能の恐ろしさは別種で、最先端科学でも無毒化の方法が無い。
まさに異質の恐ろしさである。
放射能除去装置など無く、中世ヨーロッパのペスト等疫病と同じで出来る限り離れるしか無いとは情けない。（除去・除染とは汚染物を別の場所に隔離するだけ）
原子力とは悪魔のメフィストフェレスと己の魂と引き換えにして『欲望』を叶える契約をした錬金術師ファウストの伝説に近い。
２０世紀の人類は原子力のパワーを手に入れたが、これは己を焼く業火でもあった。

『フリーター＋東大教授＝無知蒙昧』

このフリーターや東大教授によると、
反原発の人々は、『米のとぎ汁乳酸菌で放射能を除去する』と信じているらしい。
香山リカが自分のブログで『反原発はひきこもりの発想だ』と非科学的な攻撃を行って袋叩きにあったのと同じ、愚劣で破廉恥な印象操作(プロパガンダ）を、大手マスメディアのコラムを利用して行っただけ。
日本は人口大国なので『引きこもりで反原発の人』もいるし『米のとぎ汁で放射能を防ごうとする人』も当然生まれる。
ただ、『反原発』と引きこもりや米のとぎ汁が何の関係も無いことは、中学生以上の常識があれば誰にでも判る。
『原発は安全』神話が完全に崩壊したので、今度は『放射能は安全』と触れ回る御用学者は哀れである。
この東大教授によると、
低レベル放射線を長期に浴びるのは『未知の恐怖だとあおる方がいるが、そんなことはない。原子力や放射線関係の長期従事者の調査、多くの放射線治療の歴史・・・高自然放射線地方の健康調査、などさまざまな実例がある。』とか、
『放射線ホルミシスという説の元になった低レベル放射線が益になるというデータもあり、それを支持する専門家も多い』とか、
『自然放射線の中で進化し、低レベル放射線に対する耐性を獲得した私たち生命の素晴らしさ』とか、
阿呆臭くて反論する気力を失う。
本当に低レベルの放射能が恐ろしくないばかりか、逆に健康にも良いなら（自分の主張を自分が信じているなら）何故新聞などで赤の他人に言う前に自分が実践しないのか。
今なら、風評被害で福島第一原発周辺の土地や家屋は捨て値で手に入る。持ち主の了解を得れば使うだけなら１円も払わずに只で超豪邸が利用出来る。
今すぐに孫や子供一族郎党を引き連れて福島県の飯舘村など風光明媚な土地に引っ越すべきであろう。
主張の正誤とは別で、生臭坊主の説教を信じる者は無い。
自分の子供に種痘したジェンナーの話のように、言葉と行いが一致していないと駄目。
今の様にヒトには薦めても自分は怖くて尻込みするようでは誰も信じない。
この毎日新聞の東大教授は、高齢者相手の振り込め詐欺やリフォーム詐欺、あるいは『上手い儲け話がある』と騙して危険極まる商品取引に引きずり込む悪徳業者に良く似ている。
主張が真実なら、先ず最初に自分が真っ先に行わないと誰も信じる者はいない。
このような出来がお粗末すぎる見え透いた『やらせ』記事が横行するなどマスコミの自殺行為である。
（2011年07月31日の当ブログ記事『原発村の度し難い「やらせ」体質』から一部を抜粋）

『原発事故後に生まれた新興宗教』

元極左の経歴があるようですが現在は健全な護憲左派で穏健で真っ当な脱原発の記事を書いていたブログから、何と『米ぬか乳酸菌で放射能退治』との困ったTB記事が送られて来たが（本来なら無視するのですが）７月３１日記事を書いた手前、何か反応しないと辻褄が合わなくなる。
放置する訳にもいかず仕方なく、当該TB記事に対して問題点を指摘して注意を促す為のコメント送る。
『人工放射能ですが、誰であれ無理なのです。無毒化する技術は今の人類には無い。
ニュートン力学では絶対に変化しないとされていた安定した原子核を無理やり破壊して得られる核エネルギーは、膨大であると共に他の毒物とは異質の恐ろしさがある。
中世のペストと同じで、危険な汚染物を隔離する以外には科学的な方法が無い。
乳酸菌で無毒化できるならフィンランドの１０万年もの放射性廃棄物の地下貯蔵の必要性は無い。
放射能は（本来の意味の）除染ができない。汚染したものを集めて隔離するだけが、今の唯一の方法。
この記事は『反原発は非科学的』なる原発推進派の悪宣伝の材料になる。』（削除か訂正が必要）

『以下はブログ管理者の返答のコメント』
『宗純さん、
こんにちは、せっかく長いコメントいただきましたけど、「乳酸菌生活＆発酵生活」の内部被曝への効用はおろか、核エネルギーについても、ちょっとご理解が？？なようです。ここで素人のわたしが説明するより、ご自分で勉強していただきたいものですが、困ったな...
すっごく端折って書きますと、地球にまだ生命が誕生していなかった頃、初めて誕生した「生命体」は、放射線をもエネルギー源として摂りこみながら生命を繋いだ...ま、だから、原始の地球に戻れば良いわけで＾＾　あとは飯山一郎のおじいちゃんにバトンタッチ：
次に内部被曝によりガンのリスクがぴょ～んと跳ね上がる...これは事実です。
その現実を前にして、まず「ガン」という病気がどういうものか、よ～く考えてみますと、誰でも毎日いろんなガン細胞を身体にこしらえてるんですよね。それが健康に災いするほどにならないのは、体の免疫機能がちゃんと働いてくれているからで、それじゃ、免疫機能をすんばらしく活発にしておけば、リスクはどんと減るんじゃね～の、ってのが「乳酸菌生活＆発酵生活」のミソです。ま、たいしたことじゃなくて、昔の日本人の食生活に戻すだけのことですが。たまに魚をちょぼちょぼ取るくらいで、あとは穀物と少量の野菜と塩（ちゃんとにがりの入ったね）があれば、健康な毎日が送れます。日本なら、梅干も手前味噌も醤油も作れて良いなあ...と、そこがちと残念な海外熱帯暮らし。
宗純さんがどうお考えになろうと、放射能の降り積もる現状を実感していれば、こんな議論をしている暇があったら、まず黙々と自分の免疫能力を高める暮らしを積極的に選択しつつ、こんな地球にしてしまいやがったヤツラ（それを止められなかった自分も含め）に、ポジティブな呪い、もとえ念仏を唱えてケラケラと笑いのエネルギーを発散するっきゃ、ないのですよ、もう。
まず、自分とまわりの健康と安心の確立が第一、それがなけりゃ、対社会的にも暴れようがありませんものね。モノゴトを根源的に考えられるセンスが、生き残れるかどうかを分けることになるのかも。
米研ぎ汁で乳酸菌作って振りまいても、肉食べなくても、誰にも害はないのだから、ブチブチ言う人のことは放っておいて、自分の生き方を通せば良いのです。』（全文）

『紅茶きのことかナタデココとか』

健康食品や規則正しい生活リズムで個人の免疫機能を高めて癌やその他の病気、アレルギーを克服するとの話なら、幾ら科学的根拠が曖昧でも各個人が自己責任の範囲で行う話であり何ら問題ではく、無関係な他人にあれこれとやかく言われる筋合いはない。
ところが、紹介されている人物（飯山一郎）の主張を一応読んで見ると、困ったことに東大教授の坂村健なるインチキ御用学者が毎日新聞でこき下ろしていた、『米のとぎ汁乳酸菌で放射能を除去する』非科学的な、限りなく詐欺に近い話なのですね。
放射能を食べて無くしてくれる、人類の夢の様な素晴らしい乳酸菌の話なのですが、これが事実であるなら、１８世紀のニュートン物理学を超えた２０世紀のアインシュタインの相対性理論を、今度は２１世紀の新しい物理学が超えるとの革命的な重大話であり、医学や物理学や化学などノーベル賞が何個もまとまって貰えるほどの大発見大発明である。
簡単で確実な放射能の除去が本当に出来れば、すぐさま事業として数百兆円規模の巨大産業が生まれて膨大な利益が見込まれ、あっという間にビルゲイツ以上の大富豪になれる。
胡散臭い詐欺師紛いの人物の発言を鵜呑みにしている人々とは、この普通なら誰でもが考え付く、当たり前の現実世界が判っていないのですから心底がっかりさせられる。

『科学と「新時代の信仰」』

高い知識や良識もあり人並み以上の経験もあるはずの人物が、何故この程度の簡単すぎるインチキが見破れないのでしょうか。
通常の科学的懐疑心の完璧な欠如には驚くほか無いが、これを『宗教』との観点から見れば何の不思議も無い。
これは科学知識云々の話とは別のカテゴリーであり、３・１１以後の世界が変化した後で生まれた新しい新興宗教である『米のとぎ汁乳酸菌放射能除去』教なる、奇妙奇天烈な破壊的カルト宗教の話であったのです。
有名国立大学の大学院で物理学を学ん経歴があるのに科学的な疑う心を失くして、修行したら空を飛べると信じていたオウム真理教信者の阿呆臭く腹立たしい話まで１６年前に実際にある。
初歩的な物理学に反するので、モモンガでもあるまいし人間はいくら修行しても絶対に空は飛べない。
それなら今回米ぬか乳酸菌で放射能を防ぐなどとの非科学的で御粗末な馬鹿話を信じる人が出てきても今更驚くほどの特別な話ではないし、何ら目新しくも無い。
まさに一番最初のタイトルどおりの、科学万能時代の２１世紀ならではの、『科学と「新時代の信仰」』の話だったのです。