逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

トランプ氏は「賢い政治家」

2016年06月06日 | 東アジア共同体
                          人気にあやかろうとトランプ風のカツラをかぶった金さん(CG画像)

『トランプ氏は「賢い政治家」 北朝鮮メディアが「支持」表明』2016年06月1日BBCニュース

今秋の米大統領選で共和党候補に選ばれる見通しの実業家ドナルド・トランプ氏について、北朝鮮メディアが「支持」を表明した。トランプ氏を「賢い政治家」と呼び、北朝鮮にとって利益になるとした。
北朝鮮の対外宣伝ウェブサイト「朝鮮の今日」は論説で、トランプ氏を「長期的な視点を持っている」と評した。
トランプ氏は先月、北朝鮮の指導者の金正恩党委員長と会う用意があると述べたほか、日韓が駐留米軍の費用を全額負担すべきだとし、そうでなければ米軍の撤収も覚悟すべきだと語っている。
専門家らは、論説は北朝鮮政府の正式な政策ではないものの、政府の見解を反映していると指摘した。
クリントン氏は「退屈」
中国系北朝鮮人の学者だとされる論説の執筆者ハン・ヨン・ムク氏は、トランプ氏の米軍に関する政策が、「ヤンキー・ゴー・ホーム」という北朝鮮の標語を現実のものにすると述べている。北朝鮮は長年、米軍の朝鮮半島撤収を求めてきた。


論説記事は米国の有権者がクリントン氏でなくトランプ氏に投票すべきだと述べている(AFP)

論説は「標語が現実になる日は、朝鮮半島統一の日だ」と述べている。
北朝鮮と韓国の対立には関わらないというトランプ氏の発言については、「北朝鮮の視点からは良いこと」だとした。
一方、民主党候補に指名されると予想されているヒラリー・クリントン前国務長官について、「退屈」だと評し、米国の有権者はクリントン氏を選ぶべきでない、と述べた。


北朝鮮の徐世平・ジュネーブ国連代表部大使は、「会うかどうかは、最高指導者が決めることだが、(トランプ氏の)対話のアイデアはナンセンスだ」と述べた(AFP)

「米国市民が大統領に選ぶべきなのは、退屈なヒラリーではなく、北朝鮮との直接対話を表明したトランプだ」
英リーズ大学の北朝鮮専門家、エイダン・フォスター=カーター氏は、論説記事について「非常に驚くべき内容」だと語った。同氏は、北朝鮮情報に特化したウェブサイト「NKニュース」に対し、「確かに北朝鮮政府の発言そのものではないが、北朝鮮は観測気球を挙げて反応をうかがおうとしている」と述べた。
トランプ氏が核開発計画に関する協議を提案したことについて、北朝鮮は先月、トランプ氏が「そぶりを見せたに過ぎない」として取り合わなかった。
北朝鮮の徐世平・ジュネーブ国連代表部大使はロイター通信に対し、「(トランプ氏の)対話のアイデアはナンセンスだ」と述べている。
2016年06月1日BBCニュース

『北朝鮮メディアにトランプ氏礼賛記事』2016年06月01日 Sputnik

北朝鮮の公式出版物の一つDPRK Todayで今日、米国大統領候補ドナルド・トランプ氏を礼賛する社説が掲載された。NKニュースが伝えた。
同氏は「賢明な政治家」と呼ばれ、「未来を見ることができる候補者」とされた。
社説によれば、氏は「ヤンキー・ゴー・ホーム」を実現し、米軍が韓国を離れる日は、分断国家の統一の日となる。
トランプ氏は18日、金正恩氏と対話して理性的になるよう説得したいとの意向を示した。
会談のテーマは北朝鮮の核廃絶となるはずだ。


人気にあやかろうとトランプ風のカツラをかぶったプーさん

『日本と北朝鮮の関係:柔軟な柔道かハードな相撲か?』2016年06月02日 Sputnik

驚くべきことだ。柔道の柔軟な技術で世界の武道文化を豊かにした日本は、国際政治では、例えば北朝鮮との関係においてしばしば相撲の技術を使用する。
すなわち、ハードな圧力である。
水曜朝開かれた外務省アジア大洋州局長石兼公博氏、北朝鮮担当米国務省特使ソン・キム氏、韓国外務次官キム・ホンギュン氏による三者会談の結果は、このような結論を促す。彼らは、北朝鮮への圧力を強め、北朝鮮が非核化への姿勢を示さない限り、交渉再開の申し出を受け入れないことで合意した。
このような圧迫戦術には何らの新しい、驚くべきこともない。
ただ驚くべきは、日本、韓国、西側が、その頑固さが全く反対の結果を出すことに気付いていないかのように、北朝鮮が核ミサイル兵器開発の断念を強制しようと頑固さを示し続けていることだ。

米国が「北朝鮮は秘密裡にウラン濃縮計画を持っている」と北朝鮮を非難し軽水炉原子力発電所建設を停止した2001年では、北朝鮮には現実として、原子爆弾はおろか、ウラン濃縮プログラムはなかった。
2005年、北朝鮮に対する核廃絶要求の厳格化により北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議を破綻させようとする米国と日本の絶え間ない試みに疲れた北朝鮮が、核兵器の創設を発表した。2006年10月には初の核実験を行った。そのひと月後、韓国外務省で私が聞いたところでは、あれはプルトニウム装置であり、やはり北朝鮮にウラン濃縮プログラムはなかったのだろう、ということだった。
今は、それがある。
そして、どうやら、何らかの核兵器もある。プルトニウム兵器。もしかしたら、ウラン兵器も。
しかし何より重要なのは、核を進んで手放すことはできないと北朝鮮当局が感じていることだ。なぜなら近年、米国人が米国にとって不愉快な大量破壊のない国に何をしてきたか、彼らはまざまざと見てきたからだ。

これは何も北朝鮮が誰かを攻撃したいと思っているという意味ではない。北朝鮮は経済改革を実現するための平和な生活を望んでおり、交渉再開を提案している。
しかし、今、日本、韓国、米国が再び、北朝鮮が武装解除するまで北朝鮮と交渉することに同意しないと述べた。これはつまり、西側がついに現実の感覚を完全に失ったことを意味する。
東京、ワシントン、ソウルがどれだけ望もうと、北朝鮮は、武装解除しない。西側が怖いからだ。
そして、今日のような声明は、この恐怖を強めるばかりだ。
そしてそれは、自分の核ミサイル盾を強化するという決意をも強めるだろう。
そのような感覚は、西側がネガティブな結果しかもたらさない北朝鮮への粗雑な圧迫戦術を停止し、柔軟性を発揮し、前提条件なしに交渉に同意したときはじめて、変化する可能性がある。
現在の米国および韓国の政権下ではそれはほとんど不可能であるが、政権交代はそう遠くない。
重要なのは、挑発を停止するよう平壌に呼びかけるワシントン、東京、ソウルが、自ら北朝鮮を孤立化し、圧迫する政策によって北朝鮮を挑発し、何らかの決定的な行動に踏み出させないようにすることだ。
しかし、彼らがそれこそを望んでいる、ということが、ちょうど本日の東京会談で示された。


トランプの髪型にしたオバマ大統領

『オバマの「チェンジ」を継承しているのは民主党クリントン候補ではなく共和党トランプ候補』

『チェンジ』のスローガンのもと、敵対する相手とも対話すると語っていたオバマだが、大統領になったら急に保守的になって曖昧になる。
尻すぼみ状態だったオバマの『チェンジ』がようやく再開されたのは政権末期になってからだったが、それでも歴史的なキューバと半世紀ぶりの国交回復を果たしている。同じくイランと30年ぶりの歴史的な核合意を果たしている。(ただしアメリカの経済封鎖は現時点では米議会の抵抗で、どちらとも目立った成果は無い)
残りの任期が半年になったオバマはベトナムとヒロシマを訪問することで、第二次世界大戦とベトナム戦争というアメリカ人にとって20世紀最大のトラウマを解消すべく大車輪の活動を行った。
ところが、当然この延長線上には間違いなく『朝鮮戦争の最終的な終結』が浮上してくる。無敗神話のアメリカにとっての最大・最強のトラウマとは、実は朝鮮戦争だったのである。
この戦争は『一時的に休戦中』であり、今もダラダラと意味なく危険な冷戦状態を継続中なので癒えることがない。
しかもアメリカ軍が相手国の人間をを300万人以上殺したのはアジアの日本と朝鮮とベトナムの3か国しかない。(ナチスドイツと戦った連合国軍の主力はソ連軍であり、アメリカ軍はWWⅠでもwwⅡでも同じで欧州戦局ではドイツ軍が疲弊した頃合いを見てから後出しジャイケンで漁夫の利を得ている)
朝鮮戦争を半世紀ぶりに終わらして『チェンジ』を完成したいオバマの路線を継承しているのは軍産複合体に近い戦争屋の民主党クリントン候補ではなく、実業家でリアルな思考ができる共和党トランプ候補であることは間違いないであろう。
四半世紀前の冷戦崩壊では南北朝鮮は1991年9月17日に国連に同時加盟し、予定では中国やソ連は南朝鮮を日本や米国は北朝鮮をクロス承認するはずだった。また1994年10月21日の米朝枠組み合意では朝鮮半島核問題に関する全般的な解決が行われるはずだったが、いずれも約束は果たされなかった。中国やソ連(ロシア)は韓国を承認したが日本やアメリカは約束を一方的に破棄したのである。
意味なく穴を掘り意味なく埋め戻してもそれで仕事が出来て金が動けば経済が良くなるというケインズ政策による無駄に大きい日本の『箱モノづくり』と同じでアメリカにとって最大のケインズ政策とは『戦争』だったのである。軍産複合体にとって、永久に終わらない冷戦(朝鮮戦争)は金の卵を産むガチョウだった。朝鮮戦争が何時まで経ってもダラダラと意味なく終わらないのは当然だったのである。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 都内のど真ん中の空白地図(... | トップ | 摩訶不思議なニュース »

コメントを投稿

東アジア共同体」カテゴリの最新記事