『小沢氏が岩手入り 菅内閣の原発対応批判』
民主党の小沢一郎元代表は被災直後から地元入りを探っていたが、警備や受け入れ先の負担を考え、断念していたが28日、東日本大震災後初めて地元の岩手県に入った。
福島第一原発の事故について、
『原子炉の溶融はずっと前から指摘する人がいたのに、原子力安全・保安院、内閣、東京電力とも明確な話はずっと避けてきた。』
『事実を直接知りうる立場にないが、2週間以上たって制御不能なのは世界でも例がない。最悪の事態になれば日本沈没の話になってしまう。』
『内閣としても、総理をはじめとして思い切ってやってもらいたいとひたすら願っている。』と東京電力や菅内閣などの対応を批判した。
『日本沈没の前に放射能汚染水で原発が水没』
03月 28日国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は、東京電力福島第1原子力発電所について『事故の解決には依然程遠い』、『原発の危険な状況があと数週間は続く可能性』を示唆した
また簡易プールにある使用済み核燃料棒の状況を最大の懸念要因に挙げ、冷却システムが復旧しなければ『温度が上がり』、新たな放射線漏れの恐れがあると指摘した。
とうとう恐れていた最終段階に徐々に近づきつつあるようです。
東京電力福島第一原子力発電所3号機タービン建屋地下1階で被曝した3人の足元にあった水たまりには、セシウム134など、核燃料の内部にあるものの、通常の状態では冷却水中に漏れ出すことはない放射性物質が含まれていた。
経済産業省原子力安全・保安院や東電は25日の事故当時、被曝の原因となった水たまりができたのは、原子炉につながる配管などに何らかの損傷が起き、炉内の水が漏れ出た可能性が高いとの見方をしていた。
核燃料が損傷しているとみられ、1号機でも高い放射性物質濃度の水たまりを確認されていた。
冷却機能を失った3号機では、仮設のポンプを原子炉につないで海水を注入し、冷やしていたが緊急措置だっただけに、無理な接続によってすき間から水が漏れた可能性があるという見解であった。
ところが排水作業にかかって、とんでもないことが発覚する。
2号機のタービン建屋内の放射線量は毎時1千ミリシーベルト以上で計測器の針は振り切れ計測不能。
1000万倍のヨウ素134の発表が9時間後にコバルト56に変わり最終的にはセシウム134に変わる大混乱。
東電によれば『再計測しようにも放射線量が高すぎ、現場にいられる時間が足りない』状態である。
それ以上の大問題も発覚する。
冷却の目的で注水や放水している1-4号機の建屋全てに水が溜まりその量が増えていて、溜まり水とは呼べない1.5メートルにも達する建屋が出ている。
理由は、排水作業では、汚染水をポンプでくみ上げ、『復水器』と呼ばれる装置に注入しているが復水器の容量は1号機が1600立方メートルで、2~4号機が各3千立方メートルですでに満杯状態。
あれだけ消防が命がけで連日放水していれば、どれほど大きくとも何時かは満杯になるのは目に見えていたのに、保安院では『別タンクが必要になるかもしれない』と人事のような無責任発言。
東京電力や政府の脳みその方が真っ先にほぼメルトダウンしているのかも知れないが、チェルノブイリの爆発事故でも10日間でほぼ冷却が終結しているのですが、日本の福島第一原発は2週間以上も温度が下がらず、未だに大量放水を続けていけば溢れて水浸しになるのは当然の結果であった。
これ以上の消防による原子炉に対する注水や消火や燃料プールに対する放水活動には限界が出て来た模様で、核物質の混じった汚水が垂れ流し状態。
次の対策を立てずに、2週間以上も漫然と消防による放水という緊急処置をとり続けていた政府や東京電力の無能ぶりは際立っている。
緊急処置とは、短時間だから効果も有るし弊害も少ない。
その短時間に限定されている30キロ圏屋内退避とか消防による海水注水などを桁外れに長い2週間以上続ければ、今回の様にとんでもない想定外の異常事態に遭遇するのは当然であろう。
『何故チェルノブイリのように石棺で覆へないのか』
したくても今は無理で、水での冷却以外には方法は無いでしょう。
最悪の爆発事故を起こしたチェルノブイリでも最初は単なる水による火災の鎮火と原子炉の冷却を行っていた。
コンクリートの石棺で覆って放射能汚染の封じ込めに完全に成功するまでに3年間を要しています。
火山などでも噴火口から徐々に少しずつ噴出する場合よりも、休火山のように噴火口が無いのでマグマが一時に一気に出るマグマ爆発の方が恐ろしい。
福島第一原発は地震直後に自動停止しているので稼動時の1%以下に出力(熱量)が低下している。
普通ならその後に燃料棒を緊急冷却するはずが、発電機の故障で冷却出来ていない。その為に高温になった燃料棒がメルトダウンした。
圧力容器の温度や圧力が急上昇して爆発の危険があるのでベントを開いて外に放射性物質を意識的に逃がしたのです。
燃料棒が熔けると化学反応で水素が発生し、これが密閉構造の建屋ビル内に貯まり水素爆発を起こして、1,3,4号機では1mもの厚みがある頑丈なビルを完全に破壊して2号機も破壊して穴を明ける。
2号機3号機では鋼鉄製の頑丈な密閉構造の格納容器までが爆発で破壊されている模様である。
チェルノブイリのようにコンクリートの石棺で覆った場合、今以上に恐ろしいでしょう。
既にだいぶ以前から自動停止していて温度が低い5号機6号機でも使用済み燃料棒の貯蔵していた簡易プールの水温が上昇したので、爆発を恐れて密閉ビルの天上を破壊して穴を開けた。
東電や政府は最悪の事態を恐れているのです。
そのために今は密閉されていないので核汚染物質がだらだらと垂れ流されている状態ですが、これは最悪の事態を回避する最善策であり、今後もしばらく間はこの状態が続くと思われます。
これではチェルノブイリのようにコンクリートで密閉出来ない。
今後の対策ですが、汚染水を排水出来なければ人が近づけず、水を止めれば温度が上がる。ところがこれ以上の水の注入は汚染水を増やすだけで有り矢張り続けるのにも問題が多き過ぎる。
現在汚水漏洩を減らすために、仕方なく炉心冷却の注水量を減らしている。
今の福島原発ですが巨大なダム様の堤防を築き、全ての原発を水没させる『死の湖』以外には安全に対処出来ないのではないか。
しかしこの場合にも少しずつ『死の湖』の水面からの放射能物質の外部流失が完全には止められないでしょうが、今よりは随分改善されるはずです。
政府、東京電力には早急な決断が求められている。
『安全だ』『大丈夫だ』と念仏を繰り返している間に貴重な時間は失われ続けて3月11日から今29日までの18日間、少しずつ少しずつ確実に事態は悪化し続けている厳しすぎる現実に早く目覚めて欲しい。
汚染が可也の程度悪化しているようです。
人間では誰であれ被曝は避けられず非人道的なカミカゼ放水しか出来ない。
しかも汚水が貯まりこれ以上の水量は駄目なので水量を絞っているとの報道もある。
そもそも消防などによる放水は緊急処置であり、今回のようにだらだらと18日間以上も続けるなどは狂気の沙汰です。
何と今頃になってフランスに泣きついたらしいですよ。
初期の内にアメリカ軍は早々に逃げ出しています。もしもフランスが効果的な方法で日本を救うなら、サルコジの石油目当てが見え見えのインチキ臭い人道介入との国家分裂に繋がるリビア空爆の乱暴狼藉も見逃さざるを得ないでしょう。
何とも情け無い話ですね。
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それにしても、一種の国の一大事なのに、この無様な状況は何なのか? なぜ無人偵察機で近接高画質映像を撮影しないのか、なぜ無人ロボットで内部の調査ができないのか? なぜセンサーロボットで汚染場所の放射能測定ができないのか? そもそも原発事故対応のためには、政府と東京電力ではなく、原子炉設計の東芝・日立の技師や原子力工学の専門家集団による対策室を立ち上げるべきでした。(テレビ会議により、複数の離れた場所からでも情報の一本化は可能。) そうでない不十分な知識情報の下では、適切な状況判断ができるのかどうか疑わしいです。
アメリカ軍の無人偵察機グローバルホークは事故の二日めからは24時間の監視体制を敷いていて完璧に把握しているし、この情報は日本側にも提供されている。
自衛隊も監視していると思われるのですが、政府や東電が握っている情報が、今回の原発事故の騒動では大事なものはマスコミに何も出てこない。
完璧に政府が統制しているのです。
『無い』のではなくて、政府(東電)が『出さない』のですよ。
水道水のヨウ素は翌日であり、
今回判明したプルトニウムも1週間も前の測定結果ですよ。
日本で唯一の理系出身の総理大臣である管直人ですが、ネット世界では空き缶だの無能だのと悪口三昧ですが、本当に丸太並みの無能だったのだろうか。
確かに表面だけなら丸太に見えるが、実は完璧に事態を把握しているのではないのか。
管首相は地震の翌日の午前中に福島第一原発を視察しているのですが、原子力安全委員会の斑目春樹委員長(東大教授)が国会答弁で『首相が勉強がしたい』と言ったので自分も同行したお惚けを言っているが果たして真実か疑わしい。
不思議すぎるのですよ。
首相が動いたのが午前中なら間違いなく前日の地震直後に原発で緊急用の発電機が動けず電源を失ったことが直接関係している。
我々とは違い最高責任者なのですから、思いついて直ぐに行く訳にはいかない。
視察は前日(地震直後)の早い時期に決定されていた可能性が高いでしょう。
しかも暇人とも思えない原子力安全委員会のトップも同行しているので、自民党や読売などが揶揄するパフォーマンスで無い可能性が高い。
斑目春樹委員長も管直人首相も、実は今の事態を早い段階で、正しく予想していたかも知れないのですね。
この斑目春樹ですが、過去の国会での答弁で巨大地震による被災による破損について(超巨大地震を想定したのでは)『それでは、やれない』と発言している。
斑目春樹も管直人も『知らなかった』可能性よりも『知っていた』可能性のほうが遥かに高いのです。
それなら今のように何も無いのは可笑しい、不自然だとの疑問ですが、『予想される事実が悪すぎる』場合には矢張り、今のように何もマスコミに発表しない。
したくても悪すぎて出来ないのです。
現在ですが1号機は温度も圧力も上がっている危険な状態なのですが、2号機3号機は温度が上がっているのに圧力の上昇が無い。
2号機と3号機では最後の砦だった圧力容器が破壊されている可能性が高いと安全委員会も認める段階にまで悪化している。
福島第一では、再臨界が起きている可能性が高いのです。
最悪の方向に徐々に向かいつつあります。
再臨界の可能性に関してですが、1~3号機までは地震直後に制御棒が挿入されたので、制御棒が完全に破損したり抜けたりしない限り再臨界の可能性はありません。 また、3、4号機の使用済み核燃料については、臨界が起きないように間隔をあけて並べることになっており、もっと臨界の可能性は低いはずです。 ただし、これらの条件が崩れたときには、再臨界が絶対に起きないとは限りません。
おそらく、誤解が生じているのは、ウラン原料の核分裂が起きていることを指しているのでしょうが、それは常に起きています。 臨界とは核分裂が「連鎖的」に起こることですが、たとえそうなっても原発で使用されるウラン燃料は低濃縮ウラン燃料なので核爆発が起こる危険性はありません。
は完全な間違いで、基本的な認識不足です。
『制御棒』ではなくて、『燃料棒』の根本的な間違いです。
『燃料棒が完全に破損しない限り再臨界の可能性は無い。』が正しい。
ところが現在燃料棒がメルトダウンしていることは明白です。
スリーマイル島事故では制御棒は完全に入ったが2時間以上も空焚きして、このときは燃料棒の三分に二が冷却水から出てしまった。
燃料棒が崩壊熱で溶けて炉心底部に貯まり再臨界が起きている。
定格出力の98%で営業運転中だったスリーマイルでは最後まで圧力容器のお釜の底が抜けずに健在であったが、7%の停止寸前の出力だったチェルノブイリでは三分の一しか制御棒が入らず暴走して圧力容器が爆発してしまった。
臨界ですが東海村臨界事故のように、核物質は一定量以上の塊が有れば、バケツの中ででも簡単に起きるのですよ。
燃料棒さえ健在であれば臨界にはならないが、溶解した核燃料が沢山集まれば使用済み燃料プールでもどこでも、何処であれ再臨界を起こしてしまうのです。
制御棒の有無ではなくて溶解した核物質の塊の量が最大の問題点でしょう。
ですから、消防などが文字どうり命がけで給水している目的とは、緊急処置としてこれ以上燃料棒が熱で熔けないように冷却する必要が絶対に有るのですね。
悪いニュースとして、ヨウ素134が1000万倍との報道が二転三転して半日後に否定されたのですが、
最初のままで訂正がないと、間違いなく再臨界が始まっている。
同じ時期に今まで断っていたフランスに救援を依頼したのです。
ですからヨウ素134が正しいか間違っているかは不明だが、東電は再臨界を想定して動いている事だけは間違いない事実です。
ただ疑問なのは、冷却装置が止まることで、制御棒が入った状態でウラン燃料棒が崩壊熱で溶けるには 2800℃(融点)以上になる必要があることです。 ですが、もしかすると、もっと低い温度で融解が始まったのかもしれません。 あるいは、部分融解だけが起こり再臨界には至っていない可能性もあります。
ですが、それよりもっと重大なのは、燃料棒からの放射能物質(プルトニウム)が外に漏れ始めたことです。 これこそが深刻な事態です。
安全委員会では2,3号機だけでなく運転していた全ての原子炉が、三基が3基とも最後の砦である圧力容器に損傷が出ていると見ているようです。
スリーマイルでは空焚きでメルトダウンしても圧力容器がもったにもかかわらず今度の日本の福島第一原発が駄目になった原因とは、
日本では主流の沸騰水型原子炉の根本的な弱点であると今頃になって言われだした。
スリーマイルは加圧水型で釜の下は何も無いのですが、沸騰水型は構造上沢山の貫通穴がある愚劣な設計であるのですね。
制御棒を下から入れる構造の沸騰水型ではなくて、上から入れる加圧水型なら未だに釜の底がもっていた可能性が高いでしょう。
燃料棒が溶解するメルトダウン事故時には釜の底に溶解した高温のウラン燃料などが溜まる事は、スリーマイルで実証済みです。
それなら25年前の時点で、根本的な弱点がある沸騰水型は操業停止にするぐらいの慎重さが必要だったのでしょう。
ところが日本では『安全神話』に惑わされ何もしなかった。
大事な個所に弱点になる沢山の穴がある愚劣な設計といえばスペースシャトルも同じで、船体側面にロケットなら有り得ない着陸時の車輪などの格納穴が沢山開いている。
後2回だけでスペースシャトルは退役になるのですが、何とかこのまま無事に何事もなく終わって欲しいものですね。
米エネルギー省 : 「仮説実験では、一つの原子炉の圧力容器は70%損傷、別の原子炉の核燃料棒は33%が溶融」
↓ ただし、産経ニュースの情報は不正確
ジルコニウム合金は約1100℃で溶け出す(誤り) 正しくは 1850℃(融点)
圧力容器の鋼鉄の耐熱温度は 2800℃(誤り) 正しくは 1535℃ (融点)
⇒ ウラン燃料棒の融点と取り違えたのか、或いは、意図的に数字を変えたのかは不明。
もし、(個人的にはにわかには信じ難いのですが)2700℃に達したのなら燃料棒の33%溶解は有り得ます。 ただし、ウラン燃料棒の融点は2800℃なので完全に溶けるのではなく、柔らかくなって所々ちぎれ落ちる状態。 燃料棒を覆っているジルコニウム合金の融点は1850℃、制御棒のハフニウム融点は2222℃なので、完全に解けて落ちます。
これを基に原子炉の損傷状態を判断すると、2号機・3号機は、燃料が部分融解を起こして圧力容器と格納容器に穴があき、外部に流出した。 1号機に関しては格納容器の圧力が高いので穴が小さいかあいていない可能性もあるが、現時点では不明。 3号機・4号機の使用済み核燃料貯蔵プールは、ヒビが入っている様子です。
再臨界の可能性についてですが、臨界状態になるには減速材となる水がウラン燃料の回りに必要です。 水浸しの地下に燃料が落ちてたまったのであれば臨界の可能性はあります。 ただし、たとえ臨界が起きても、燃料の固まりが弾けてすぐに臨界状態は止まるので継続はしないはずです。
福島原発事故全体を評価すると、原子炉に関しては部分的溶解事故(レベル5)ですが、かなりの量の放射能もれがあるので、全体としてはレベル6の事故と評価されます。 結果的に、海水での冷却が遅れた事とベントにフィルターを付けていなかった事が、致命的でした。