2020/05/03(日) キッチンの蛇口をDIY修理（KM5031）

この記事はキッチンの蛇口（シングルレバー式混合栓ＫＭ５０３１）を自分で修理した記録です。

キッチンの蛇口のハンドル（レバー）が固い。

動かすのに力がいるし、キーキーと鳴く。
このまま使い続けると、部品が摩耗して水漏れが起きそうだ。

まず取扱説明書で、メーカー・型番を確認した。

「ＫＶＫ、シングルレバー式混合栓ＫＭ５０３１」
取説の分解図を見て考えたら、蛇口の中に入っている「カートリッジ」のグリス切れが原因らしい。


「カートリッジ」は、古いタイプの蛇口に使われているコマパッキンに対応するもので、
混合水栓の水や湯を出したり止めたり、混合比を変えるための集合部品です。
補修部品として販売されています。

しかしなるべく安価に済ませたかったので、カートリッジ交換はしないで、
カートリッジの中の摺動面にグリス補充をして、ハンドルの動きを軽くすることにした。

修理作業に必要なモノを準備します。


特殊なものが２つあります。

「PG26」カートリッジ取り外し工具。
これは蛇口のナットを緩めるときに、蛇口本体が回らないようにする工具です。
水栓が異なる場合は異なる大きさのものが必要なので、ケーカーのＨＰで確認します。
「PZK111」水栓用シリコングリス。
５グラム入っていますが、使うのはほんの少しです。
（間違ってもミシン油とか５５６とかを塗ってはいけません！）
両方合わせて通販で2500円ほどでした。

蛇口を分解する前に、シンクの下にある止水弁を閉めます。
うっかり忘れると、分解したとたん台所が水浸しになります。


蛇口のハンドルの前面にキャップがあるので、下側のすき間に爪楊枝や串を差し込んで外します。


キャップが外れた穴に六角レンチを差し込んで、ネジを緩めてハンドルを外します。


蛇口の裏側に小さな穴があります。
これは、蛇口を緩めるときに「PG26」を引っかける穴です。


蛇口本体が回らないように穴に引っかけた「PG26」を押さえながら、
上にある固定ナットを回して緩めます。


固定ナットが外れると、カートリッジの頭が顔をだします。


ここから「カートリッジ」の分解とグリス補充をします。
カートリッジの中にあるパーツを、便宜的に子部品と表現します
グリスは薄く塗るだけで充分です。

頭にある金属製の小さなレバーを引っ張り上げて外します。
外れにくいときは、左右に揺さぶりながら持ち上げると外れます。


取れた子部品を裏返してみると、
金属製のレバーは、さらに下にある「四角い穴がある白い子部品」に差し込まれていることがわかります。


このレバーが付いた子部品は、一つの子部品のように見えますが・・・


実は２つの子部品の組み合わせで、その合わせ面のグリスが切れると、ハンドルの回転が固くなります。


さらに「四角い穴がある白い子部品」を、ピンセットでつまんで取り出します。


今回は、その下にある黒い子部品が、一緒にくっついてきました。


「四角い穴がある白い子部品」だけが外れた時は、残っている黒い子部品もピンセットでつまみ出します。


全部の子部品が外れると、下の写真のように３つの穴が見えます。


「四角い穴がある白い子部品」の、穴と上面にグリス補充します。


「四角い穴がある白い子部品」の裏側と、黒い子部品の上面にグリス補充します。

グリスを補充する前に、古く固まったグリスを布でふいたり、爪楊枝の先でこすって落としました。
グリスは爪楊枝の頭に少しとって、塗る所に薄くのばしました。

グリスを塗り終わったら、分解とは逆手順で組み立てます。
組み立てが終わったら、最初に閉めた水栓を緩めて、水を出して確認しました。
あれほど固かったハンドルが、スルスルと気持ちよく動くようになりました。
ところが、水の出は良かったのですが、止めた時に水がしみるように少しだけ漏れ出てきました。
原因は固定ナットをゆるめに締めたせいで、しっかり締め直したら止まりました。

以上で一件落着！。
質問があればコメントでお願いします。
わかる範囲でお答えします。