オランダチーム&河岡チームの、「H5N1ウイルスを遺伝子変異させフェレットに空気感染するウイルス作成」論文の掲載可否めぐるカンカンガクガクの結末。
結局、掲載にゴーサインが出た・・・というのは今朝の朝刊各紙にひっそり報道されているところですが、日本の報道に載っていないところを補足。
- 「河岡チームの論文を掲載公表してよろしい」というのは全会一致で承認。
- 「オランダチームの論文を掲載公表してよろしい」というのは12対6でどうにか賛成多数で承認。
- 今回の結論に至ったのには2つの大きな理由。
- 第一に、専門家だけに情報を流通させ一般に対して扉を閉ざすというのは現行法体系では困難だということ。したがって「(全部を)掲載するか、一切掲載しないか」のどちらかしかあり得ない。
- 第二に、世界中の研究者や公衆衛生当局者に聞き取りをおこなった結果、公表することが他の研究者の役にたち、かつ、自然界で起こりうる危険な変異を予測するのに有用であると結論、利益がリスクを上回ると。
- 出版界は歓迎。
危ない橋を渡り終えたといったところでしょうか。ともあれ、次のステップを期待したいです。
ソースは3月30日付health blog↓
http://blogs.wsj.com/health/2012/03/30/bird-flu-research-gets-u-s-panels-green-light-for-publication/