日本だけじゃなく(日本以上に)世界中に拡がる反ワクチンのムーブメント。分析した記事です。
- 反ワクチンはSNSを通じ、また、反権威のポピュリズム運動でも拡大している。麻疹でもHPVでもインフルエンザでも。
- 結果、麻疹感染者は6万例、昨年2017年の倍になり、今世紀で最大。犠牲者も72例で昨年の倍。
- 右翼ポピュリスト政治家がワクチン安全性についてフェイクニュースを流しては、懐疑的な空気をつくりあげている。いまだに麻疹で生命を失う子供たちがいるのが信じられない。
- 懐疑論は病気自体と同じく感染性があり、”免疫”をつけるのは容易ではない。国が違えば、違うワクチンに対する懐疑論が流れる。
- WHO・UK・米はワクチン懐疑論に対応するチームをつくっているが、対処しなければならない国は多い。
- ポピュリスト政治家は、米でも仏でもイタリアでも、反ワクチンに流れる。非常に無責任。
- ワクチン接種率低下と麻疹の増加は強い相関。フランスでは2010年に接種率が落ちると次の年に急増、イタリアでは2014年に接種率落ちるや数十例から数百例に激増。ルーマニアでは2014年に接種率を割り込むや2017年までに毎月1000例以上(かつては毎月数例)。
- ポピュリスト政治家たちは、グローバリゼーションに反対し、多国籍企業はワクチンを売るために病原体をばらまいていると言い募っている。ワクチン懐疑論が最強なのはフランスで、マリーヌ・ルペンはワクチン接種義務を覆したい人々に与して、複数ワクチンを接種することによる長期的影響はまだわかっていないと主張し、ワクチンメーカのあげる利益について攻撃している。
Measles cases at highest for 20 years in Europe, as anti-vaccine movement grows
A climate of doubt about vaccine safety is putting lives at risk, experts warn