新年あけましておめでとうございます
新年あけましておめでとうございます
令和の2年目を迎えました。今年、注目株になると予想されるのは・・・
キーワードは「ハデ好きなポイント」 です。
ハ:はしか 2019年も暴れまわり、コメディアン大統領のウクライナ、NYのユダヤ人コミュニティ、フィリピンの非常事態、と渡航医学界隈の話題は尽きることはありませんでした。年後半には、ふだんあまり関心をよばない太平洋諸国の小国の名前が次々と。新年も馴染みのない国名がいろいろ報道にのってくることでしょう。
デ:デング熱(含むチクングニヤ・ジカ)。アジアを含めた世界中で大盛り上がりのデング熱。
五輪のマスギャザリング、インバウンド激増、神社仏閣での修学旅行生とインバウンドの邂逅。
おそらくそれは、蚊対策に必死になっている東京都以外の場所で起こるのでしょう。五輪マラソン会場の札幌、ヒトスジシマカが居ないことになってるはずの北海道で発生して専門家がみな頭を捻る・・なんて事態が起こるか?
ズキ:髄膜炎(侵襲性髄膜炎)。ラグビーW杯期間中も確認されてる髄膜炎。マスギャザリングを介した伝搬騒動には至りませんでしたが、オリンピックとなれば髄膜炎ベルト地区からも応援団はやってきます。さあどうなるか。
ポ:ポリオ。2019年にパキスタンで猛烈に再興したポリオ。南西アジアとは、海外赴任者も外国人労働者も、日本との行き来が増えてゆく地域です。NDM1を持ち出すまでもなく、ここで発生することは、国内騒動に飛び火する可能性は頭の片隅に置いておくべきでしょう。
イン:インフルエンザ。メディア好みの話題を次から次へと提供して世間を騒がすのがこの病気。2019年は年始がゾフルーザ狂騒曲、年末がゾフルーザ耐性問題と大きくトーンが変わりました。いまのところA/H1N1が優勢なるも、昨シーズンみたく途中でガラリとH3N2に入れ替わり、あちこちの高齢者施設で不幸なことが起こったり、センター試験を直撃したりすれば大騒動です。
ト:渡航医学がますます脚光を浴びる一年!
また、2019年の「日本で耐性菌犠牲者8000人」のNCGMプレスリリースも大きな反響を呼びました。息長く話題になってゆけばと思います。
gooブログ新機能で新たに表示されるようになった、開設からの日数は4674日になるそうです。新年は13周年を迎えます。
新年も当サイトをよろしくお願いいたします。
いよいよ新元号【令和】も発表され、平成もあますところ1か月を切りました。 渡航医学分野の令和時代は、どんな時代になるのか。
キーワードは「マズイ インカ帝国」です。
令和元年にはラグビーW杯、令和2年にはオリンピックが控えています。ここで「マスギャザリング」という事象が発生します。世界中から大量の人間が限られたスペースに集まり押し合いへし合い、そしてほどなく世界中に散ってゆく。この中で思わぬ国・地域から馴染みのない感染症が持ち込まれ、日本全国はもとより国境の向こうに拡散してゆく。メッカの巡礼やスポーツイベントなどで見られてきた事象です。
初期のポイントはこのマスギャザリング関連になるでしょう。
そこで注目は、、、
マ:麻疹(はしか) 2015年にWHOから麻疹排除宣言をうけた日本、麻疹はすべて海外からの持ち込み(およびその二次・三次感染)。風疹ともども、マスギャザリング関連のチャンピオン。
ズイ:髄膜炎。侵襲性髄膜炎ともいい(こちらの名前の方がリアルですね)、神経系の感染症。アフリカ大陸を横断する髄膜炎ベルトとよばれる大流行地域があります。 メッカ巡礼でも話題になる、マスギャザリング関連の大関か。
イン:インフルエンザ。新型インフルエンザの直近の発生は2009年、すでに10年経過し、令和の間には次なる新型インフルエンザ騒動と社会不安が予想されます。これとは別に、通常の季節性インフルエンザの「季節はずれの発生」も世間を賑わせそうです。気候が逆の北半球南半球の人々が入り乱れるなかでは。。。
カ:蚊媒介感染症 デング熱・チクングニヤ熱・ジカ熱。(マラリア)
2014年代々木公園のデング、2016年リオ五輪を騒がせたジカ熱、関節痛に悩むチクングニヤ熱は、実は私の友人がミャンマー&ベトナムから帰国後に発症し現在進行形で相談にのっておるところです。これらは南西アジア・東南アジア中心に流行があがっており、齢和にも悩まされます。ダークホースはマラリア、日本国内にも棲息するシナハマダラカはマラリア原虫を媒介する乗物の機能をもちます。乗物だけあっても乗客(マラリア原虫)がいなければ何も起こらないのですが、どこかからか乗客を持ち込まれたら・・・そういう事が起こる可能性は高くはないと管理人は思います。が、1クラスタでも起こったら、社会的大騒動の始まり。
テ:テーベー(結核)
本日施行の改正入管法。あらたに34万5千人の外国人労働者のみなさんをお迎えすることになります。そのなかには、人口10万あたり3桁という国々が多く、その対策をふくめた話題が大きくなるでしょう。
コク:国際感染症
というわけで、国境を越える感染症が、さまざまに物議をかもす令和時代です。
ともあれ、人間の浅知恵では想像のつかない事が起こるのが、渡航医学関連の諸事象。本当は人間よりもコウモリさんに聞いた方が(SARS・MERS・エボラ・・そして今、何を隠し持ってるの?)わかるんですが、次は何をもたらしてくれるのかなあ。
新年あけましておめでとうございます
はやいもので、当ブログの開設(2007年3月16日)から干支をひとまわりして、ふたたびの年となりました。開設の頃は、鳥インフルH5N1が新型インフルエンザ化するのではないかと恐怖の空気を日本列島を覆い、厚労省HPには最大64万人死亡かもという数字がアップされていた頃でした。そうした雰囲気を反映して当サイトも「新型インフルエンザ・ウォッチング日記」と名付けましたが、今にして思えば、これは渡航医学の、感染症理解のパラダイムシフトの号砲でした。それから12年の歳月を経てみれば、エボラはスーダンやコンゴの山奥のマニアックな病気から、日本中のメディアが繰り返し検疫所の映像を流しては大騒ぎの現実的な病気になり、中東のMERSは隣国で騒動、さらに中南米のジカ熱、代々木公園のデング熱と国境の向こうの感染症はすっかりメディアの”数字がとれる”人気テーマになり上がってゆきました。かつて日本が”輸出国”と指弾された麻疹は、排除認定を経て、「海の向こうから持ち込まれて、ある日突然、大騒動が始まる病気」へとすっかり表情を変えました。その変化のすさまじさはあらためて唸るばかりです。
さて、新年2019年の渡航医学会のトピックはどうなるでしょうか。管理人的にいくつかの予想を立ててみました。
1.麻疹の持ち込みは今年も発生。世間があっと驚く場所から入ってくる。
関空麻疹からジャスティンビーバーのコンサート、(多分タイ)⇒台湾⇒沖縄麻疹、と毎年ひと騒ぎが起こる麻疹ですが、今年は世間がアッと想定外の場所から入ってくると予想。ローマの休日を過ごした、フッレンチェ遺跡帰りの旅行者から・・とか、フランス人インバウンドとか、ダークホースはブルガリアからの・・・とか。この疾患はWHO管轄では日本が含まれるWPRO西太平洋が唯一増えてなくて、それ以外はすべて増加。なかでもポピュリスト政治家ほかに邪魔されワクチン接種レートが落ちてるイタリア・フランス・ルーマニアあたりが、ここ数年のインドネシアやタイ台湾と並んだ流入元になるかもしれません。(当サイトの常連さんはあまり驚かないオーソドックスな予想かとも思いますが、、、)ラグビーW杯のマスギャザリングも大変気になるところですが、この出場国にもイタリアだフランスだイングランドだと、麻疹国が顔をそろえています。
2.コンゴのエボラ(EVD)は600例越え
コンゴのエボラが全然おさまる気配がないのは、現地が戦乱地ということに加えて、ウガンダ国境に近い現地ではかつてのツチ族フツ族バトルを国連が停めなかった恨みで国連WHOが信用されないとか、選挙の延期と混乱とかの要素もあります。管理人は、あの国にクーデターが起こり大統領が変わり、ついでに国の名前までザイール⇒コンゴと変わってしまったあたりで、駐在地パリからこの国へ年2~3回ほど行き来しておりました。その頃の実感からは、選挙のあとにまたひと騒動起こるだろうと思っております。つまり、エボラ対策もなかなか強化できません。いま500例台ですが、次の大台にもタッチすると予想します。
3.蚊媒介疾患も、ガードが下がれば・・・
そういえば、旧年の「蚊もなく孵化もなく」キャンペーンはそれなりに盛り上がったのでしょうか。ここらへんの対策に対する一般世間のテンションが下がり緩んでくると、デングだジカだチクングニヤだと、火元のアジアで増えているものが我が国でも・・・なんて予想は当たってほしくないですね。
ともあれ、新年も、渡航医学的視点で観察し発信してゆく所存です。
なお、管理人自身は、旧年2018年に発生したいくつかの変化・・産業医業務では大阪イングリッシュビレッジの外国人対応、労働衛生コンサルタント取得、本職の大学では新学科(保健教育学科)新設にともない「感染・免疫学」なる科目担当を拝命して感染症が本職の一角をしめて好き勝手な放言ばかりでは済まなくなったこと、etc・・を受けて、それらを固めてゆく一年となります。引続きご指導ご鞭撻をいただけると幸いです。
新年も何卒よろしくお願いいたします!
2019年 元旦
勝田吉彰
新年あけましておめでとうございます
あっと言う間の一年が経ち、2018年を迎えました。
旧年はヒアリ案件、北朝鮮難民案件が、報道でも若干の手伝いをさせていただいた渡航医学の話題でした。そしてH7N9の激増と、フェレット間感染の河岡報告も話題になりました。そのはざまで目立たぬながら、イエメンのコレラ大流行+ジフテリアといった戦乱の悲惨さ、マールブルグやクリミアコンゴなど一類の散発などが一部で目を引きました。オージーインフルエンザとマスコミ命名されたH3N2などもウォッチャーの目を楽しませてくれました。
さて、2018年はどんな年になるでしょうか。
とまあ、いくつも思い浮かぶわけではありますが、ここ数年を振り返ってみると、本当に世間を騒がしたのは「お正月には思ってもみなかったこと」でした。
2018年の世間を騒がすのは、上記、管理人の凡庸な頭で考え付くことではなく、おそらくはもっと突拍子もないことなのでしょう。一類感染症のなにかが、市中病院にひょっこり現れて・・・
新年も、アンテナ感度いっぱいあげてウォッチングしてゆきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
2018年元旦
勝田吉彰
管理人も知らなかったのですが、要処方薬がTVのCMとして流れるのは米国とニュージーランドだけとのこと。米国の問題視。
処方薬のCMにはさまざまに問題を指摘され、医師会も議員も禁止に動きたいのだけれど、表現の自由という概念にも阻まれうまくゆかないという話です。
米国から離れますが、素朴な形でありますが、インドの製薬会のミャンマーでのやりたい放題もスゴイです。この写真はヤンゴン中心部から車で1時間ほど北に向かったある病院の光景。病棟内の案内板のそれぞれに、患者さん用図書室の本に、自社要処方薬の名前やら自社マークを片っ端から入れている!
製薬会社おそるべし! モンスター相手は一筋縄ではゆきません。
ソースのStat、クリックしていただくと、CMの動画を見ることが出来ます
http://www.statnews.com/2015/12/11/untold-story-tvs-first-prescription-drug-ad/?utm_content=buffer5db00&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=buffer
The untold story of TV's first prescriptiondrug's ad
遺伝子工学の”民主化”をうたい文句に、ご家庭で遺伝子がいじれますというキットの報道。
問題はこのキット開発に要する資金がクラウドファンディングで募られ、かなり順調に資金が集まっていることです。そして寄付の見返りに(さらに市販も予定され)、ご家庭で遺伝子をいじることが「民主化」されること。結果、ある種の「意志」をもった人間が病原体遺伝子をいじったり、ある動植物を絶滅させたりという可能性までもこの記事の著者は懸念しているわけです。
たしかに、ダイナマイトだってプラスチック爆弾だってカラシニコフ銃だって、もともとはプロの工事業者や軍隊など「プロ」が使うものとしてこの世に生まれたのであり、意図せぬ形で「民主化」した結果、劇場やカフェや福祉施設で乱射ということになっています。
10年後、そういえばあの時・・・ということになっていなければよいがと懸念されるニュースです。
https://www.reddit.com/r/DarkFuturology/comments/3w098w/what_happens_if_someone_uses_this_diy_gene/
December 7, 2015 // 05:09 PM EST
医師免持ってるあなた、行くっきゃない!
外務省医務官の募集。どこかのカイシャみたいに年中募集状態ではありません。
〆切は10月30日。善は急げ、まずは要項とりよせましょう。
URL
http://www.mofa.go.jp/mofaj/ms/h_w/page4_001410.html
***************************************(以下コピペ)
外務公務員医療職募集
外務省では,以下の医療職に従事して頂ける方を募集しています。
なお,大学医局からの応募も歓迎しておりますので,ご相談ください。
臨床経験10年以上でプライマリーケアに対応しうる内科,外科,精神科等の医師
若干名
アフリカ諸国等開発途上国所在の我が国在外公館
国家公務員医療職(一)
書類審査,筆記試験及び面接
平成27年10月30日(金曜日)
(当日の消印有効。但し,当日の消印となる場合は事前連絡のこと)
応募を希望される方は下記9に選考申込書を請求して下さい。
平成27年11月中旬(予定) (書類審査に合格した候補者のみ)
〒100-8919
東京都千代田区霞が関2-2-1
外務省福利厚生室医務官班
電 話;03-5501-8000(内線3812,3811)
FAX;03-5501-8110
いつも当サイトにお越しいただきありがとうございます。
今日3月16日は当サイトのお誕生日です。8周年になりました
このサイトの開設当時は、「H5N1が新型インフルエンザになって64万人犠牲者が出る」という話が独り歩きする時代でしたが、その後、開設当初には誰も予想もしなかった展開・・・H1N1pdm、H3N2v、MERS、EVD、H7N9・・・となりました。
当サイトのタイトルも、一時は変更も考えましたが、次から次へとあらわれる新ネタ、そして永い常連みなさまも考え、今後ともこのままで(渡航医学のブログと追加しましたが)ゆきます。
引き続き、時にはリスクコミュニケーション、時には備忘録、時には得体の知れないつぶやきとして、気ままにマイペースでと思っています。
なお、今年1月より、ミャンマーネタを別ブログに分離しました。
目論見どおり(google analyticsによる)読者層・アクセス元はくっきり分かれているようですので、引き続き別ブログでゆきます。
よろしければこちらも訪問ください。
ミャンマーよもやま情報局
http://www.myanmarinfo.jp/
今後ともよろしく、お越しください
これは単なる雑談。ある方からこんな話紹介。
http://tocana.jp/2015/01/post_5456.html
ブルガリアの預言者のご託宣が国家秘密になってたけど解除された。その内容はカクカクシカジカと。そのカクカクシカジカのなかに
・ 病気の蔓延は克服されず、世界中に広まり、シベリアとオーストラリア以外は病原菌で汚染される
なるものがあるとか。これがまったく荒唐無稽にも見えないのが、ここ数年の状況でもあります。事実は小説より奇なり。皆さんは何を連想されるでしょうか。
まあ、ここにはヒトの病気だとは一言も言ってないわけですし、シベリア・オーストラリアのどっちか片方でも当たれば万々歳というのがこの手の預言話でしょう。
とすると、H5N8あたりのことを言ってるのかもしれません。正月の雑談でした。