欧米を中心に拡大しつつある(5/26現在)サル痘(monkeypox)。 どうも一過性に終わりそうにはない状況になってきており、ECDCがリスクアセスメント発表。
感染者の皮膚病変からの感染物、飛沫などから。
- 現時点においては男性→男性の性行為(MSM)が主流。局所症状からも、性交感染が主と思われる。
- セックスパートナーが複数例でリスク高。
- 現状では大部分が軽症例であるが、小児・妊婦など重症化する可能性のある群もあり。重症化例については正確に検討されているとは言い難い。
- 現時点の評価はセックスパートナー複数例、MSMでは中等度。その他は小
- 治療は二次感染予防を含めた対症療法。
- ワクチンは感染者接触例の曝露後予防については考慮しうる。しかしコストベネフィットの検討は注意深くされるべし。種痘(天然痘ワクチン)情報は不足。抗ウイルス薬は潜在的に重症例の治療としてありうる。
- 感染者は発疹消失まで隔離されるべきで、免疫不全者やペットとの接触を避けるべき。セックス自粛、濃密接触自粛も発疹消失まで避け、原則として自宅隔離にて対症療法を。
- 濃厚接触者は、最後の接触から21日間、自己観察すべし
- 医療従事者は、疑い例や感染者のケアでPPE着用すべし
- 濃厚接触者は最終接触から21日間、献血や臓器ドナーは避けるべし
- リスクコミュニケーションは地域活動にて注意喚起、情報提供
- リスコミの重点は、密接な接触で感染、特に家庭内、性交ルート。
- 同時に、広範囲に容易に広がってゆくものでは無いという点も。
- ヒト→動物感染の可能性あり、獣医領域との協調要。ペットへの感染、そして野生へと拡大を防ぐことを。
まずは性交を含む濃厚接触、そしてペットなど動物に注意が強調されています。
今後の展開に注目。
https://www.ecdc.heuropa.eu/en/publications-data/risk-assessment-monkeypox-multi-country-outbreak