新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

マールブルグ病はウガンダからケニアに侵攻か

2017-11-03 11:48:44 | マールブルグ

ウガンダでマールブルグ病が見つかり、伝統的葬儀や保健施設で大量の濃厚接触者が生じるエボラ騒動を想起させるストーリで世界を心配させている件、ケニアで隔離観察例4例が出ています。

ケニアTrans-Nzoia County 。10月29日にウガンダから国境越えBwayi area of Kwanza Constituencyへ。

アフリカの陸続きの国境は管理が困難で厄介です。この4例以外にも同様のケースはあるのかいなか・・・

https://citizentv.co.ke/news/marburg-alert-four-people-quarantined-in-trans-nzoia-180424/#

Ebola-like Marburg Alert: Four people quarantined in Trans Nzoia

By For Citizen Digital


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ウガンダのマールブルグ熱、スタートはエボラのようなストーリー

2017-10-23 13:39:58 | マールブルグ

 ウガンダで一類感染症のマールブルグ報告・・・で、そのストーリーを見ていると、3年前のエボラ騒動を彷彿とさせるものがあります。

  • 少なくとも1例の犠牲者、保健施設や伝統的葬儀等でウイルス暴露可能性は数百例。伝統的葬儀(遺体をぺちゃぺちゃ触る)は首都カンパラから300キロ離れた北西部Kween地方で行われた。
  • 第一例は50歳女性、11日に保健センターにて発熱・出血・嘔吐・下痢で亡くなった。Virus Research Institute (UVRI) にてマールブルグ確定。その兄も同様症状で亡くなり、伝統的葬儀が執り行われた。この兄は猟師でコウモリが棲息する洞窟の近くに住んでいた。コウモリはマールブルグの自然宿主。
  • 他に可能性例1例、疑い例1例が治療中。

エボラ(EVD)騒動でも、最初はコウモリが住み着く洞で遊んでいた子供が始発駅で、そこから、遺体にペタペタ触る伝統的葬儀、伝統的治療師、ブッシュミートといったアイテムが組み合わさってあの世界的騒動に発展していったのでした。今回も同じ一類感染症、ただし2014年と異なるのは、上記アイテムが「わかっている」こと。エボラではこれらのアイテムが最初「わけわからなかった」。あと、エボラ騒動は「都市部での流行」が大きな要素でしたが、今回は「首都から300km離れた北西部」というのが有利な点かもしれません。EVDの教訓を生かして早期収拾されることを期待します。

http://outbreaknewstoday.com/uganda-provides-details-marburg-virus-situation-58359/

Uganda: WHO provides details on Marburg virus situation


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