インドのジカウイルス感染症、初の国内感染が報じられていますが、その裏で社会的ドタバタ劇がいろいろと。
- 怒れるスラム住人たち。我々スラム住人のところにはまったく(ジカの)情報が来ない。知らされていない。普段からスラム住人に対する扱いにより当局との間に信頼関係がない。(別件で当局が飲料水タンクに消毒剤を入れに来たものの、拒否して追い返したとインタビューに語る住人も)。
- ジカ感染は1月には把握されていたものの、公表されなかったのは投資サミット(Vibrant Gujarat Summit)が予定されており、それへの悪影響を避けるため公表を遅らせた(当局側は否定)。
まさに途上国的問題が凝縮されているようです。
リスクコミュニケーションの問題、スラムの貧民はステークホルダーとは端から認識されず対象外。消化器感染症対策として、水道でない飲み水に消毒剤を入れるものの、インフォームドコンセントもへったくれもなく入れようとして住人が拒否する不信の連鎖。サミット開催、政治的メンツが重視され延期される庶民向けリスクコミュニケーション・・・
そんな中を蚊は飛び回り、感染者は増え、都会に移動し、そこには蚊とともに在留邦人や日本人旅行者や日本出張もあり得るエリートビジネスパーソンが・・・地球はつながっています。