新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

それでもまだデ-タ足りないからカネ返せとタミフル訴えよう(コクランの暴走?)

2012-11-14 08:13:06 | 政治的動き

なんか考えさせられるニュ-ス。

タミフルは有効性を証明するデ-タがないから(製薬会社が出さないから)認められない。製薬会社を訴えて、お金を取り戻そう!

 これは、あまたあるトンデモ訴訟の話ではなく、発言者はコクランの人物。エビデンス医療の総本山の権威筋だからトンデモでかたずけられず騒動になっています。

  • タミフル有効性を証明するデ-タがないとコクラン→BMJが迫っている。
  • タミフルは、何十もの国で備蓄され、09年パンデミックでは広く使われた。
  • 今回、BMJは、製造元のロシュ社を訴えるように各国政府にうったえた(On Monday, one of the researchers linked to the BMJ journal called for European governments to sue Roche.)。
  • その中でコクランセンタ-のPeter Gotzscheは、ロシュ社がデ-タを出すまでボイコットを呼びかけている
  • 昨年、タミフルはWHOの”essential drug"に指定されている。これにより、各国政府や人道支援団体などからの買い上げも期待できる。米国CDCはリレンザと並んでインフル治療薬として認めている。
  •  コクラン側の言い分はタミフルが合併症の数を減らす証拠が見つからなかったと。They found no proof that Tamiflu reduced the number of complications in people with influenza.
  • ロシュ側言い分では、デ-タ発表にあたり、法的要請にはすべて従い、コクラン側には質問に対する回答として3200ペ-ジ(!)におよぶ情報を提供しているとのステ-トメント。In a statement, Roche said it had complied with all legal requirements on publishing data and provided Gotzsche and his colleagues with 3,200 pages of information to answer their questions.
  • ロシュ社は国の要求するさまざまな臨床デ-タを提出しており、それぞれに解析が可能となっている。患者レベルのデ-タは法的・個人情報保護上問題があり、通常出していない。患者から同意書が得られていないものは。Roche says it doesn't usually release patient-level data available due to legal or confidentiality constraints. It said it did not provide the requested data to the scientists because they refused to sign a confidentiality agreement.

管理人は、ロシュ社が提出した3200ペ-ジにわたるデ-タをすべて読んで把握したわけではありません。そうではないので、以下、一般市民目線の少々情緒的な議論にはなります。
 この記事読んだ感想、正直いって「嫌悪感」「ウンザリ感」といったところではないでしょうか。。
 一般市民目線で、インフルエンザにかかった時に自分が(あるいは身の回りの人が)タミフル服用した効果は実感としてもっているでしょう。でも”デ-タが”(自ら欲するほどには)ないから「デ-タ3200ペ-ジ分では足らんから認められん!訴えてやる!金返せ!」と息巻くのはいかがなものか。ここで問題なのは「もっと!」と求めているのは個人情報らしいこと。

 たしかに、いまの医療界で、エビデンスは、その総本山コクランの権威は誰もあがらうことができない。その立場で、個人情報だろうが患者の秘密だろうが出せ! と声高に要求して、公器をつかって訴訟をちらつかせる(さっさと訴えれば、それはそれで法廷で粛々とすすむのですが、そうもせずに、「訴えるぞ!ボイコットするぞ!」というのは、暴力団を連想させるような態度ですね。エビデンスの権威筋に似合わないような・・・

 しかし相手が相手だけに、訴訟提起を呼びかけられた政府当局はどうするのでしょうか。無視したらしたでBMJで“弱腰批判”書きたてられそうですし。当面、コクランが呼びかけているのは”europian government"とありますから、日本の厚労省は静観してよい立場にはありますが、気が気ではないところですね。

ソ-スは11月12日付The commercial appeal↓
http://www.commercialappeal.com/news/2012/nov/12/medical-journal-slams-tamiflu-maker-says-theres/

Medical journal slams Tamiflu maker, says there's no evidence drug works

 


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インフルワクチン接種拒否で懲戒処分!?(投票付き 米)

2012-11-08 08:03:39 | 政治的動き

米国の病院で職員のインフルワクチン義務化。ところが、インフルワクチン接種を断固として拒否するスタッフがあらわれ、懲戒処分に直面。
 米マスコミは、これに賛成か反対か読者アンケ-ト付きの記事を仕立てて大々的に報じています。

  • 米国A Mercy Hospital 従業員がインフルワクチン接種拒否。「副反応が知られており、心配なのです」と。
  • 病院当局Chief of Quality at Mercy Hospital Keith Starky は、この接種強制措置は、患者にとって最大の利益にかなうことなのですと強調。
  • 規則では、宗教的理由により接種しないことを認めている。しかし、今回のケ-スはクリスチャンであり、宗教的理由による接種免除は却下されている。現時点で、彼女は警告書を受け取る危機にひんしている。
  • 本件だけで解雇になることはないと病院側。

インフルワクチンをめぐる不安、”嫌ワクチンム-ド”というのは、2009年には(76年の豚ワクチン副反応騒動を連想する)欧米中心にひろがったものです。2012年になっても、不安を感じる人はいるようです。ここで病院が接種を強制すれば断固拒否してイエロ-カ-ド騒動も勃発。そしてマスコミは読者投票を組み込んで世間の意向を探る。

よろしければ、↓のソ-スをクリックし、一票を投じてみるのも一興かと思います。

ソ-スはKPLR↓
http://kplr11.com/2012/11/05/hospital-employee-to-be-disciplined-for-refusing-flu-shot/

Hospital Employee To Be Disciplined For Refusing Flu Shot


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インフルウイルス変異実験の是非パブコメへ(米)

2012-10-17 08:35:22 | 政治的動き

鳥インフルウイルスの遺伝子を少々いじったらフェレットに感染しやすくなった(→ヒトヒト感染しやすくなるかも?)騒動、一時期は明日にも生物兵器が出来そうな報道までありましたが、ここ最近は世間一般の関心も薄れ気味。実際には、モラトリアム(自主規制)は続いていて、それを再開どうしようかという議論。パブリックコメントをという話にもなってきていてなかなか大変です。

  • 専門家のあいだでも見解割れている。BSL4以上(biosafety level 4)のラボにおいてのみ限定して再開すべしという見解もあれば、いやいやそれでは遅れてしまう(もっと広範囲で)という見解もある。
  • 米政府は、今回、パブコメ募集を開始した。遺伝子変異実験は深刻な脅威をもたらすか否かと。また、あらかじめどのような措置がなされるばきかとも。
  • 今回のパブコメは、実験再開に向けて社会一般の議論が尽くされていないとの批判に呼応したもの。

パブコメの詳細は
http://www.ofr.gov/OFRUpload/OFRData/2012-25377_PI.pdf

です。ご意見はこちらへ。

ソ-スはnpr↓
http://www.npr.org/blogs/health/2012/10/16/163012771/feds-seek-comments-on-bird-flu-safety-fears

Feds Seek Comments On Bird Flu Safety Fears

 


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インフルエンザウイルス遺伝子情報が隠蔽されているワケ(フォーブス)

2011-10-04 12:49:49 | 政治的動き

インフルエンザウイルスの遺伝子変化に関する情報開示が極めて不適切である・・・とフォーブスがお叱りモードの論評。

  • いま、世界中の科学者が、遺伝子変異の有無をめぐり豚や鶏の監視をしっかり行っているという・・・が本当?(The world’s influenza scientists are monitoring pigs and chickens closely now, keeping a close eye on any new flu strains. Right? RIGHT???)
  • 実は本当ではない。GenBankをチェックしてみると、09年にひとつ報告されているだけで2010、2011年はゼロ。CDCもWHOも寝ているのか??
  • おそらく誰かは監視をしているだろう。しかしそれを表に出さない(But wait… maybe they are monitoring the flu, but they’re just not telling us)。
  • 細菌・ウイルスなどの遺伝子情報はGenBankに登録され、インフルエンザウイルスにつしてはGIAIDがその任にあたり、本来、遅滞なくGenBankに登録さるべきものであるが、ここ最近、恣意的に掲載を延ばすようになってきている(The original mission of GISAID was that data deposited there would go to GenBank as well, with little or no delay. But in a classic bait-and-switch move, the GISAID board changed that policy after the database was up and running, and now they can sit on data as long as they want.)
  • GSAID自体は私的機関であり、掲載を延ばそうが自由であるが、問題はCDCがGSAIDのみにデータを提供している(そしてGenBankに公表しない)ことである。これまでCDCは6801株(うち3201は米国内)をGSAIDに提出しながらGenBankに公表されたのはほんのひと握りである。
  • その理由は、CDC科学者たちが、誰か他に重要な発見の先を越され、論文を先に発表されてしまう事態を恐れてデータを見せたがらないことにあるのだろう( CDC’s scientists don’t want others to look at “their” data, because they’re afraid someone else might discover something important and publish it before them.)

 う~ん。GenBankに公表されている情報が、こんなにひと握りのわずかなものだったとは知りませんでした。その理由が科学者の先陣争い・・・

 まあ、03年のSARS@北京で、少し流行落ち着いた頃に開催されたASEAN+3SARS会議のアテンドで会議場歩き回った管理人にとって、あの時に廊下で展開していた水面下綱引きを目撃した身としては「さもありなん」という感想になってしまうのですが、溜息です。
これは”人間のサガ”ですから名案などあろうはずもありませんが、なんとも・・・

ソースはForbes↓
http://www.forbes.com/sites/stevensalzberg/2011/10/02/is-the-government-hiding-something-about-swine-flu/

Is The Government Hiding Something About Swine Flu?

 


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中国の鳥インフル状況・ワクチン調査に横やり?(ウィキリークス)

2011-09-06 16:22:50 | 政治的動き

インフルエンザのウィキリークスネタ。

中国製鳥インフルワクチンの効果に疑問を抱いた香港のグループ、その調査に対して様々な横やりが入った・・・という話がウィキリークスに載っている模様。

  • 鳥インフルウイルスのアジア一帯への拡散要因になっているのではと疑惑の中国製ワクチン。その調査にあたる香港大学の調査をやめさせようと、北京政府が香港政庁に圧力をかけたとする米外交文書をウィキリークスが暴露。同文書には中国製ワクチンに対する香港の専門家の懸念が記されている。
  • 05年12月28日から06年1月6日にかけて接触した香港大学の専門家は、中国製ワクチンの効果に疑問を呈し、ウイルス拡散要因になるのではと懸念を表明した。
    腐敗汚職のために有効なワクチンの製造が阻害されていると。
  • 香港当局は現在、中国ハルピン製H5N1ワクチンを採用するかオランダ製H5N2ワクチン採用するか検討中。
  • 香港大の調査は、鳥インフル対策としてワクチン接種おこなったにもかかわらず。2008年にYuen Long農場でアウトブレイクを見たことから計画された。
  • しかし中国農業部(農業省)は香港当局[HK Food and Environmental Hygiene Department] に圧力をかけ、香港大グループが中国製ワクチン標本を入手しないよう図った。
  • 鳥インフルウイルスの拡大ぶりは、実際には中国政府が発表しているよりもはるかに広範囲であり、ベトナムで検出されるウイルス株は中国のある地域でのものと同一とする調査結果を発表しようとした(the distribution of bird flu among poultry in China is "much more extensive than the Chinese government has reported, and will `prove' that the lineage of AI strains in Vietnam can be directly traced back to specific provinces in China." )。
  • 香港政庁はノーコメント。

まあ、想定の範囲内というか何というか・・・ですね。

ソースは9月6日付The Standard↓
http://www.thestandard.com.hk/news_detail.asp?we_cat=4&art_id=114902&sid=33621480&con_type=1&d_str=20110906&fc=2
Leaks reveal Beijing bid to squeeze jab experts

 


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パンデミックは五大脅威のひとつ(OECDレポート)

2011-06-30 16:07:19 | 政治的動き

グローバリゼーションのなか、世界経済に脅威となる五大要因byOECDレポート。
その中に「パンデミック」が明記されています。

  • 世界経済に影響を与える脅威として、パンデミック・サイバー攻撃・財政危機・社会経済的騒乱・磁気嵐をあげている(a pandemic, a cyber attack disrupting critical infrastructure, a financial crisis, socioeconomic unrest, and a geomagnetic storm. )。
  • パンデミックが入っているのは2003年SARSの経験から。アジアの巨大都市、ダッカやニューデリーやマニラなどでの発生を想定。
  • 薬剤耐性の拡大にも懸念を示し、新しい抗生剤開発の必要性にも言及。

インフルエンザに限らず、新たな感染症の世界的流行ということで、世界経済へのダメージは5大要因のひとつ。
SARSのときも、管理人は北京にいながら、前任地の西アフリカで細菌性髄膜炎犠牲者の何分の1かで、なぜこんなにも騒動に・・・と思いつつ対処に奔走していました。犠牲者数という数字以上に、その心理社会的(経済的含む)影響の甚大さを見せ付けられた思いでした。
この報告、納得です。

ソースはOECDレポート↓
http://www.oecd.org/dataoecd/24/36/48256382.pdf


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世界銀行もリマインド

2011-03-22 08:17:42 | 政治的動き

鳥インフルエンザの警戒、世界銀行もリマインドを呼びかけています。

  • 世銀があらためての鳥インフル警戒呼びかけ。
  • 今年にはいり香港・日本・ミャンマー・韓国で発生。
  • エジプト・インドネシア・バングラデッシュでも引き続き発生。

震災やらリビア情勢やら、世界の耳目が「拡大する鳥インフルエンザ」からそれつつあるこの頃、世界のスポンサーがリマインドしてくれる意義は大きいでしょう。

ソースは3月21日付agranet↓
http://www.agra-net.com/portal2/home.jsp?template=newsarticle&artid=20017858479&pubid=ag002

World Bank calls for re-focus on bird flu vigilance

 


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WHO検証委ドラフト(もっとシビアなパンデミックでは犠牲者↑↑)

2011-03-11 09:49:36 | 政治的動き

WHOのパンデミック対策検証委ドラフト公開。
例の”いつわりのパンデミック騒動”検証と、将来、もっとシビアなパンデミックが起こったらの話が中心です。

  • おおむねパフォーマンス良好であったが、重大な誤りも。
  • 症例定義とフェーズ分類は不必要にややこしかった("needlessly complex," )。
  • パンデミック宣言は、重症度ではなく、ウイルス拡散をベースになされたとWHOはしているが、重症度を考慮すべきであった。
  •  advisory committee の構成メンバーを秘密にしたこと、利益相反の非開示を批判。
  • 利益相反関連、違法行為の証拠は見られず、商業的影響は受けていなかった。
  • 将来、よりシビアなパンデミックやその他の世界的健康危機に対する準備ができていない。
  • 今のままでは、よりシビアなパンデミックでは世界中で何千万人もの犠牲者が出るであろうことは、避けられない現実(the unavoidable reality)である。
  • 数十カ国に向けて7800万ドースのワクチンが出荷されたが、WHOの官僚制で出荷作業は泥沼(bogged down)になり到着が遅れた。
  •  パンデミックの発生から数週間以内に、助けが必要な国に専門家を派遣し、ウイルスを同定・モニタリングし、ウイルスをワクチン製造に使えるようにすべきである。

偽りのパンデミック宣言騒動の方は(予想どおり)、手続きorリスコミ上の問題で実際の癒着事件ではなかったが、それよりも、官僚制の弊害で動きがグズくなり、このままでは、よりシビアなパンデミックの時に大変なことになるよ!と警告です。
管理人にとって、SARS@北京で間近に見た経験からも、感覚的に納得する話です。事態の改善を願うものです。

ソースは3月10日付Seattle times↓
http://seattletimes.nwsource.com/html/health/2014454575_apeumedpandemicproblems.html

WHO's response to swine flu pandemic flawed

 


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WHO緊急委は本日午後

2010-08-10 10:25:42 | 政治的動き
これまで情報が二転三転してきたWHOのフェーズ6から引き下げ、本日午後1時(日本時間)からWHO緊急委員会開催の動きです。

 インドの現状などかんがえると、予断を許さない面もありますが、とりあえず、どんな発表になるのか・・・

 ソースは読売↓
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20100809-OYT1T00591.htm

新型インフル流行終結宣言も、WHO緊急委開催へ

【ジュネーブ=平本秀樹】WHO当局者は9日、新型インフルエンザに関する緊急委員会を10日午前6時(日本時間10日午後1時)から開くことを明らかにした。

 WHO当局者によると、外部専門家からなる緊急委員会が、「世界的大流行(パンデミック)」を意味する現行の「フェーズ6」から、その終結を意味する「ポスト・パンデミック期」への移行を勧告する可能性が高い。その場合は、マーガレット・チャン事務局長が、昨年6月以来続く世界的大流行の終わりを宣言することになるという。

 新型インフルエンザは、冬を迎えた南半球でも大規模な流行が起きていない。

 WHOは6月、新型インフルエンザ流行の「最も深刻な時期は脱した」として、「峠越え宣言」を行った。

2010年8月9日18時56分  読売新聞)

WHO当局者によると~可能性が高い とのこと。 進藤オフィサーあたりつかまえて、感触つかんできたといったところでしょうか。

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WHOのパンデミック対応めぐる高級泥仕合?(BMJ、nature参戦)

2010-06-10 08:53:41 | 政治的動き
WHOが今回のpH1N1流行にあたってパンデミック宣言を出したのは、ワクチンメーカーや製薬会社から利益供与を受けて便宜を図った不正がある! とドイツの学者が言い出して、ひところ騒動になったのをご記憶の方も多いと思います。
検証もおこなわれ、沙汰やみになったと思っていたら、今回、また蒸し返されています。

今回の”蒸し返し”は前回とちょっと役者が違う。British Medical JournalとDaily Mail紙がタッグを組んだとおもいきや、その反論をnatureが載せるという具合で、何やら”高級泥仕合”の様相を呈しています。

 WHOが緊急委員会メンバー名簿を非公開にしているのは、やましいからやろ!
   →アホ言うな! そんなん名前さらしたら圧力いっぱい来るやろが!

 40億ドル以上使うた製薬会社が、緊急委員会の連中に手を回してパンデミック宣言出させたんやろ!
   →何言うてんねん! UK,仏、カナダ、ベルギー、フィンランド、オランダ、スイス、み~んな、パンデミック宣言出すよりとっくの昔に注文  しよったわい!

 2004年WHO文書作成しよった3人のお偉いはん、薬屋はんからカネもろとりまっしゃろ?
   →あれはやましいカネやおまへん。○○はんのは○▲のカネで、▲○はんのんは▲□のんで・・・・・

まあ、この手の泥仕合は、エビデンスもくそもない”小田原会議”の世界ですから、こうやって足を引っ張り合いながら蒸し返しながらエンドレスに続いてゆくのでしょう。そのうち米国勢も引っ張り込まれてNEJMやらJAMAやら有名誌総出演になったりして(冗談)。

ソースは6月8日付nature online(Nature 465, 672-673 (2010))↓
http://www.nature.com/news/2010/100608/full/465672a.html
Flu experts rebut conflict claims
 

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