9月19日、鳥取市で開催された国際会議で、隣町様似町のアポイ岳が、世界ジオパークに認定されました。
アポイ岳ジオパークは、アポイ岳(810メートル)を中心とする、364平方キロ・メートルのエリアです。
ジオパーク(GeoPark)は、地球や大地を表すジオ(Geo:ギリシア語)と公園を意味するパーク(Park)を合わせた造語です。
地球や大地を科学的に観察する上で、重要な地形や地層・岩石などの自然遺産を含む自然に親しむためのエリア(パーク)を指します。
アポイ岳周辺は、日高山脈の形成と共に、地球内部から押し上げられたマントル(地下数10キロ)が、地上に現れた珍しい場所です。
ほとんど変質しない状態で地球深部の情報が保たれていることや、地質の影響を受けた貴重な高山植物が見られることが、評価されました。
アポイのかんらん岩は玄武岩質マグマの起源物質です。
かんらん石も、輝石も、スピネルも高温高圧の上部マントルにあったままの形で含まれています。
学術的には{幌満かんらん岩)の名前で呼ばれ、世界的に有名なものだそうです。
山のふもとにある「アポイ岳ジオパークビジターセンター」には、これらのことが解りやすく、展示されています。
アポイ岳は、2~3時間で登ることが出来る山です。付近にはキャンプ場が整備され、大浴場のある宿泊施設もあります。
子供が幼稚園の時は、遠足で一緒に親子登山しました。
海が美しく見える頂上からの展望は、最高です。低い山ですが、高山植物の宝庫でもあります。
固有種であるヒダカソウやアポイカンバ、エゾコウゾリナなどが、見られます。
運が良ければ、この付近のみに生息する高山蝶ヒメチャマダラセセリや、クマゲラ・エゾシマフクロウに出あえるかも知れません。
世界ジオパークに認定されたニュースを知り、久しぶりに訪れてみましたが、今日は思いのほかひっそりしていました。
シルバーウイークが終わった後だから、よけいそうなのかも知れません。
このアポイ岳周辺と、我が町の襟裳岬、そして日高山脈を含む3つの地区は、日本最大の国定公園「日高山脈襟裳国定公園」です。
もう少しで秋の紅葉の時節。見事な自然を満喫してリフレッシュするために、日高にいらっしゃいませんか?
拙僧も、「しばらくぶりでアポイ岳やピンネシリの山頂を目指してみようか」と、思っています。