風極の岬 えりも 法光寺住職の「善き人々に出逢う旅」

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月に一度開店します~「カフェ・ド・モンク」えりも店

2015-09-25 20:25:04 | 日記

宮城県栗原市の住職金田師は、東日本大震災の直後から、活動を開始しました。
軽トラックに椅子とテーブルを積み、お茶・コーヒー・紅茶などの飲み物と、特製のケーキを用意し、被災地を巡るのです。
その移動喫茶は「カフェ・ド・モンク」と、名付けられました。
「モンク」とはお坊さん。お坊さんを中心とするメンバーが主体です。
そして、苦難にあえぐ人々の「文句(もんく)」を、伺いましょう、という意味をかけました。
さらにバックミュージックとして、彼の愛するピアニスト「セロニアス・モンク」の曲を、常にかけています。

その活動は現在も継続しており、仮設住宅をまわって、人々の悩みを伺い、多くの方々に寄り添っています。
最近では、高野山のイベントにも出張。全国的に注目されています。
拙僧も、石巻市の催しに三度参加しましたが、様々な人々が関わり、大きなうねりとなっています。
お話や生演奏の音楽有り、手作りの作業有りの内容は、良く工夫されたものでした。


その金田師の知り合いという方から、突然電話がかかって来たのは、7月のことでした。
えりも町から40キロメートル離れた浦河町で、カウンセラーをされているTさんからです。
宮城の活動を見学、調査しに訪れたところ、偶然拙僧の名前が出たとのこと。
『浦河町の精神科医K先生を中心とするスタッフが、えりも町の往診を行って来ました。
 なかなか、浦河まで通院できない患者さんのためです。出来れば、そういった方々が集う場所が有れば助かります。
 金田師と話したら、「きっと協力頂ける」とのことで、電話してみました』

それからの話はトントン拍子に進みました。
K先生、Tカウンセラーと看護師長、ボランティアスタッフが来寺され、月に一回の集いの開催が決まったのです。
場所は、えりも町の町民交流館「ひなた」の2階。畳の部屋と広いミーテングルームが完備されています。
8月に第一回を開き、9月は先日二回目が終わったばかりです。




写真の看板は、えりもの開店を祝い、金田師が制作し、わざわざ送って下さったものです。
飲み物やお菓子を用意し、えりも町のボランティアの女性たちに声をかけお手伝いを頂いています。
えりも佛教会の皆さんや、幼稚園の園長先生で牧師さんのKさんにも、参加してもらっています。

この日集まったのは約30名。
統合失調症やうつ病に苦しむ人。引き籠りの若者。認知症のお年寄りを抱える家族等々。
当事者の方々は勿論、町の保健師さんや役場の職員も興味を持って、駆け付けてくれたのです。
ただお茶を飲み雑談するだけではなく、二つの班にわかれてミーティングを行いました。
最後は、イス坐禅に挑戦頂き、呼吸法を実践してもらいました。
実に明るく解放された声が響く、楽しい空間が出来たと、自讃しています。
まだまだ課題は一杯ですが、地道に継続して行きたい、と願っています。

拙僧と協力メンバー