ＴＡＩＧＡ

最近　練習に行っても　全くやる気の感じられないタイガ！　　
走っている途中（しかもトロトロ・・・）　他の人のところに行ってしまって　
私が呼んでもわざと無視して戻ってこないことが続いています。
何かすねているようなのですが・・・家に帰れば　ごめんなさいとばかり私の後を付いて回ります。
まぁ　可愛いっちゃぁ　可愛いのですが　ほとほと困っています。
そんな　ため息の出る毎日に　小さな悲しい出来事と感動させられた出来事がありました。
　　　　　　　　　　　　　　　
うちのクラブのＫさんのうちには　三匹のパピヨンちゃんがいます。
その中の一匹のヴィヴィちゃんは　１０日程前に赤ちゃんを生んで子育て中です。

そして同じクラブのＨさんのうちにはマコちゃんというパピヨンの女の子がいます。
そのマコちゃんが　Ｋさんのうちのジュリちゃんと交配して　先日　６匹の赤ちゃんが生まれました。
（パピヨンで６匹はすごいですよね）

ただ　やはり生まれた時の体重は１００グラム位で最後の２匹は８０グラムだったそうです。
無事に元気に育ってほしいと思っていましたが・・・・・

三日目に　マコちゃんのママが仕事から帰ってくると　一匹が冷たくなっていました。
そして　もう一匹　ぐったりとなっていました。　どちらも最後に生まれた２匹でした。

マコママさんは　慌てて二匹を連れて病院に駆け込みました。
一匹は やはりダメで　後一匹を何とか助けようと　先生が注射針でミルクを与えてくれました。
少し回復して　家に帰る途中　みるみるぐったりして体も少し冷たくなってきました。　
マコママさんは　ショックで泣きながらＫさんに電話をしたそうです。
Ｋさんは　すぐヴィヴィちゃんを連れて飛んで来てくれました。
ヴィヴィちゃんは　小さく冷たくぐったりとしている赤ちゃんに　おっぱいを飲ませ始めました。
マコちゃんも　一所懸命　子育てをしていたのですが　赤ちゃんの数が多くて皆に均等におっぱいが行き渡らなかったようです。
どうしても　元気な子が　たくさん飲んで　小さな子は　競争に負けて　弱ってしまったようでした。

一晩　Ｋさんの家に　弱った子と　一番元気な子を連れて帰りました。　残りの三匹がたっぷり飲めるようにとの配慮でした。　
ヴィヴィちゃんの子は一匹だけだったので　おっぱいが不足することはありません。
でも　赤ちゃんは　あまりにも小さく弱っていたので　なかなか上手に吸いつくことが出来ません。
Ｋさんご夫婦の一生懸命の手助けで　やっとヴィヴィちゃんのおっぱいを飲めるようになりました。
そしてヴィヴィちゃんは　そんな赤ちゃんを一晩中舐めてあげていたそうです。　
温かい体温とたくさんのおっぱいとヴィヴィちゃんの愛情で　弱った赤ちゃんも元気になりました。
たった一晩だったけれど　マコちゃんのもとに帰った赤ちゃんは　吸う力も強くなって　元気を取り戻しました。

マコママさんは　赤ちゃんが一匹死んでしまったこと　そして
Ｋさんがヴィヴィちゃんを連れてすぐ駆けつけて来てくれたことが　あまりにも有り難くて涙が止まらなかったそうです。

本当に良かったと安心しましたが　更に感動的なことが・・・
赤ちゃんが帰って行った後のヴィヴィちゃんの様子を　Ｋさんの奥様がメールで教えてくれました。
思わず胸がジーンとなりました。　内容を記載させてもらいます。　

虫の息の赤ちゃんを預かって　ヴィヴィがお腹で温め　おっぱいをたくさん飲ませて　翌日の夕方　マコちゃん宅へ帰りました。　
小さく痩せた赤ちゃんでした。　その後が　感動の一晩でした。　
というのは　ヴィヴィが赤ちゃんを捜して落ち着かず　キャリーから家の隅々、押入れ、二階　そして庭に出て捜し
車庫の方へ行きたがり、叶わないとわかると門の前にじっと座り、時々一声吠える・・・まるで呼びかけているような声で・・・
朝方まで繰り返していました。　全く眠らないでです。
わずか一日なのに密度の濃い接触だったということですね。
いじらしくて　ヴィヴィの情の深さに涙が出ました。　パパのタイガくんにも教えたくてメールをしました。　良い娘ちゃんで感謝です。

　ヴィヴィちゃんもチャイナもタイガの娘です。　こんな素敵な娘ちゃんに育ってくれて　私も胸が熱くなりました。

今は　私の頭を悩ませているタイガですが　こんな良い子を私達の元に授けてくれたのだから　
もっと大きな心で受け止めてあげなければいけないのでしょう。
すねているのも　理由があってのことでしょうから・・・

いい話に感動を受け　考えさせられた一日でした。