「アウトレイジ」
ユナイテッドシネマ豊島園にて。
監督・北野武
音楽・鈴木慶一
OUTRAGE=非道<無法、乱暴>、憤慨させる、法を犯す・・・。
まぁ、そんな感じの映画でしたね(笑)
しかし、こういう教育上よろしくないバイオレンス・ムービーなんですが、正直なところ、私すごく楽しんで観てしまいました!!
元々ハード・ボイルド系(?)は大好きなので(この作品がハード・ボイルドか否かという話は置いておいて)、冒頭のシーンからビリビリ来てしまいました・・・!
オープニングから黒いネクタイの男、男、男・・・まぁよくこれだけコワそうな若い衆を集めたものだ・・と感心してしまいました!
物語りとしては非常にオーソドックスというか、「暴力団の内部抗争」を骨子にストーリーが進んでゆくのですが、その面々を見てみると、
北村総一郎、三浦友和、國村隼、杉本哲太、ビートたけし、椎名桔平、加瀬亮、石橋蓮司、中野英雄、塚本高史・・。
これだけのツワモノたちが一堂に会して抗争を始めるのですから、難しい芸術論はさておき
、私にとっては面白くないわけがない!
なかでも、山王会大友組組員・石原を演じた加瀬亮の“カミソリ”のようなカッコよさには男ながら惚れボレしてしまひました・・!オレも生まれ変わったら加瀬亮になりたい(笑)!
大友組若頭・水野を演じた椎名桔平もカッコイイっす!不敵な笑みがたまらないっす。
ラーメン屋に入っていくシーンがあるのですが、桔平さん怖いから!
ストーリーにコミカルな味わいを与えているのが山王会村瀬組組長・村瀬を演じた石橋蓮司さんでございます(^^♪
蓮司さんはスゴい役者さんですな。普通にしていると充分コワい(失礼)のに、困惑している演技をするとなにかとてもユーモラスで、この作品の緩衝剤の役割を果たしているのですよ。
しかし石橋蓮司さんを見ると、どうしても“おかまの文ちゃん”(「今度は愛妻家」より)を思い浮かべてしまうのは私だけでせうか??
山王会池本組若頭・小沢を演じた杉本哲太さんは貫禄、威圧感、そして頭のキレ、全てを表現して見事でした。以前から(「おくりびと」よりもっと前からかなぁ)しっかりした演技をする、わたしのとっても好きな俳優さんです。
大友組組長・大友(ビートたけし)に小判鮫のように取り付き、裏で金をもらっている悪徳刑事・片岡を演じた小日向文世さんも、彼独特の粘着質的で軽薄な笑顔(ホメているんですよ!)と、その裏に見え隠れする凶暴な顔を演じ分けて小気味良かったです!小日向さんは演ずる役の振り幅がとても広いですね~。
私が憶えているだけでも、「7月24日通りのクリスマス」では優しい喫茶店のマスター(中谷美紀演ずる主人公のお父さん役でした)を、周防監督の「それでもボクはやってない」では主人公(加瀬亮)側の発言をにべも無く却下する事務的で体制的な裁判官を。そして今年公開された山田洋次監督の「おとうと」では人間味溢れるホスピスの館長を・・そして今回は悪徳刑事・・・改めてスゴい俳優さんだと思いました。
さて、肝心の本作については・・まぁ、暴力団の間でちょっとしたことで内輪もめが始まり、最初は若い組員の指で済ます予定が、実はトップの方は傘下の弱小組同士を戦わせて“潰し合い”させような~んて魂胆で、しかし、さらにその上には“下克上”を企む奴らが・・・。
といったような感じで、私としては、ストーリー云々よりも、これだけの男たちがしのぎを削って闘い、撃ち合う姿に“ハード・ボイルド”を感じ、単純に「男臭さに酔いしれ」たのでした・・。
特筆すべき点としては、音楽(鈴木慶一)が、必要最小限にだけ使われているというのが、私的には非常に好ましく感じました。
またその「ここぞっ!」という時に流れる音楽が「ハード・ボイルド」なのですよ・・!
まぁ、内容は残虐なシーンが多いですから、R15+が当然だと思います。R18+でもいいくらいだと思います。「大人が観る」映画でしょうな・・。
そして、映像的には「キタノ・ブルー」が何故か心地よく、この作品に合っていたのでは、と、私は思いました・・。
ひきばっち的満足度★★★☆
ユナイテッドシネマ豊島園にて。
監督・北野武
音楽・鈴木慶一
OUTRAGE=非道<無法、乱暴>、憤慨させる、法を犯す・・・。
まぁ、そんな感じの映画でしたね(笑)
しかし、こういう教育上よろしくないバイオレンス・ムービーなんですが、正直なところ、私すごく楽しんで観てしまいました!!
元々ハード・ボイルド系(?)は大好きなので(この作品がハード・ボイルドか否かという話は置いておいて)、冒頭のシーンからビリビリ来てしまいました・・・!
オープニングから黒いネクタイの男、男、男・・・まぁよくこれだけコワそうな若い衆を集めたものだ・・と感心してしまいました!
物語りとしては非常にオーソドックスというか、「暴力団の内部抗争」を骨子にストーリーが進んでゆくのですが、その面々を見てみると、
北村総一郎、三浦友和、國村隼、杉本哲太、ビートたけし、椎名桔平、加瀬亮、石橋蓮司、中野英雄、塚本高史・・。
これだけのツワモノたちが一堂に会して抗争を始めるのですから、難しい芸術論はさておき
、私にとっては面白くないわけがない!
なかでも、山王会大友組組員・石原を演じた加瀬亮の“カミソリ”のようなカッコよさには男ながら惚れボレしてしまひました・・!オレも生まれ変わったら加瀬亮になりたい(笑)!
大友組若頭・水野を演じた椎名桔平もカッコイイっす!不敵な笑みがたまらないっす。
ラーメン屋に入っていくシーンがあるのですが、桔平さん怖いから!
ストーリーにコミカルな味わいを与えているのが山王会村瀬組組長・村瀬を演じた石橋蓮司さんでございます(^^♪
蓮司さんはスゴい役者さんですな。普通にしていると充分コワい(失礼)のに、困惑している演技をするとなにかとてもユーモラスで、この作品の緩衝剤の役割を果たしているのですよ。
しかし石橋蓮司さんを見ると、どうしても“おかまの文ちゃん”(「今度は愛妻家」より)を思い浮かべてしまうのは私だけでせうか??
山王会池本組若頭・小沢を演じた杉本哲太さんは貫禄、威圧感、そして頭のキレ、全てを表現して見事でした。以前から(「おくりびと」よりもっと前からかなぁ)しっかりした演技をする、わたしのとっても好きな俳優さんです。
大友組組長・大友(ビートたけし)に小判鮫のように取り付き、裏で金をもらっている悪徳刑事・片岡を演じた小日向文世さんも、彼独特の粘着質的で軽薄な笑顔(ホメているんですよ!)と、その裏に見え隠れする凶暴な顔を演じ分けて小気味良かったです!小日向さんは演ずる役の振り幅がとても広いですね~。
私が憶えているだけでも、「7月24日通りのクリスマス」では優しい喫茶店のマスター(中谷美紀演ずる主人公のお父さん役でした)を、周防監督の「それでもボクはやってない」では主人公(加瀬亮)側の発言をにべも無く却下する事務的で体制的な裁判官を。そして今年公開された山田洋次監督の「おとうと」では人間味溢れるホスピスの館長を・・そして今回は悪徳刑事・・・改めてスゴい俳優さんだと思いました。
さて、肝心の本作については・・まぁ、暴力団の間でちょっとしたことで内輪もめが始まり、最初は若い組員の指で済ます予定が、実はトップの方は傘下の弱小組同士を戦わせて“潰し合い”させような~んて魂胆で、しかし、さらにその上には“下克上”を企む奴らが・・・。
といったような感じで、私としては、ストーリー云々よりも、これだけの男たちがしのぎを削って闘い、撃ち合う姿に“ハード・ボイルド”を感じ、単純に「男臭さに酔いしれ」たのでした・・。
特筆すべき点としては、音楽(鈴木慶一)が、必要最小限にだけ使われているというのが、私的には非常に好ましく感じました。
またその「ここぞっ!」という時に流れる音楽が「ハード・ボイルド」なのですよ・・!
まぁ、内容は残虐なシーンが多いですから、R15+が当然だと思います。R18+でもいいくらいだと思います。「大人が観る」映画でしょうな・・。
そして、映像的には「キタノ・ブルー」が何故か心地よく、この作品に合っていたのでは、と、私は思いました・・。
ひきばっち的満足度★★★☆
日本人なら全員知らない人はいないであろう役者さんばかりですもん。それだけでワクワクしますしね。^^
ただしカンヌでこの内容ではそりゃパルムドールはないだろうなぁと思いました。^^;
カンヌに出ていたのは見終わってから知ったのですが、確かにパルムドールは無理でしょうね(笑)。というか、北野監督は今回はハナからパルムドールは狙っていなかったのではないかな、という気がします・・がいかがでしょうか・・。
そうでなければ、こんな(ってホメてるんですよ!)映画でカンヌに行かないと思うのですが・・。「日本にもこんなにヤバくてカッコイイ俳優がたくさんいるんだぜ」みたいな感じかなぁと、勝手に推測しております。
ビリビリくるようなメンツの中で、蓮司さんの役どころが緩衝剤になっていて、ホッとするなぁと思いましたね~。
やくざ映画は好きではないのですが、この映画は面白かったです。
各キャラが立っていて、みんな悪いやつってところが良いですね。
親分子分の間柄でもかなりの比率で上を信じてないし、簡単に裏切ったり口車に乗るのも面白かった。
この「アウトレイジ」。海外での映画祭でも物議を醸したらしいですが・・・。
観てみると、悪い大人ばっかりで、殺し合いをしているという、段々解ってくると、娯楽映画としてはKGRさんの仰るとおり、キャラが立っていて、けっこう楽しめました。
なにやら続編が出来るとか・・・ちょっと期待したりして・・・!