(C)KADOKAWA1980
あけまして、おめでとうございます(^0_0^)
今年もマイペースで、レビューを載せてゆきますので、何卒、よろしくお願い申し上げます(^^♪
といういわけで、新春第一弾、角川映画9発目は、いよいよ(?)出ました「野獣死すべし」です(^^♪
危険な香り漂うっつうか、ヤバい感じの映画です。。。
これが公開されたのが、1980年の10月だから、私まだ中学生だったせいかどうかは忘れちゃったのですが、リアルタイムで映画館では観なかったように記憶しているのですが、高校で同じクラスになったW君(元気かな!?)が、熱烈な松田優作ファンで、この「野獣死すべし」の、リップバン・ウィンクル~の列車内のシーンの演技を「完コピ」していて、演じて見せてくれたのを、今でも憶えております(^^♪
この作品、監督は「最も危険な遊戯」「殺人遊戯」「処刑遊戯」「蘇える金狼」の村川透。
脚本は「処刑遊戯」やTVドラマ「探偵物語」、そしてこの後に「ヨコハマBJブルース」などの優作さん主演の作品を手掛けることになる、丸山昇一氏によるものです。
原作は大藪春彦の同名小説ということになっていますが、原作と映画では主人公の描き方などにかなり違いがあるとのこと。
この映画の主人公・伊達邦彦(松田優作)は、東大卒の大手通信社の戦場記者。
世界各国の戦場を渡り歩いて、衝撃的な写真を撮り続けていた。
その送られてくる写真があまりに加熱しすぎるとのことで、上層部が見かねて日本に伊達を呼び戻した。。という感じなのですな。。
この優作さん演ずる伊達邦彦のキャラクターが、見た感じですでに浮世離れしています。。
青白い顔色に、長身の痩せ細った体型、虚ろな眼差し・・・。
このキャラクターの役作りのため、優作さんは10kg近く減量をして、奥歯を4本抜いた、という話は伝説になっています。。
優作さん曰く「できれば身長をイメージ通りにするため、脚を五センチくらい切りたかった」とのこと。。。
土砂降りの雨の夜に、警視庁の警部補を刺殺し、奪った拳銃で闇カジノを襲う、強盗殺人事件が起きます。。。目撃証言などから、犯人は痩せた180cmくらいの男。。
犯人は伊達邦彦でした。。
通信社を辞めた伊達は、翻訳家のかたわら、好きなクラッシック音楽に浸っている様子なのですが。。。
クラシック音楽のコンサートで、偶然隣に座った華田令子(小林麻美)が、伊達に好意を寄せてきます。。
隣に座っただけで~!なじょしてこげんきれいかおなごが(どこの言葉じゃい!(^^♪)とも思うのですが、小林麻美さんの表情の変化が、とても上手いので、なるほどなぁ・・という感じです。
実は伊達は次に、銀行強盗を企んでいるのですが、一人ではキビしいとの判断で「もう1人」を探しているところで、レストランのウェイターである真田(鹿賀丈史)に目を付けます。
この鹿賀丈史さん演ずる真田の登場するレストランのシーンが、キレてる感じで、インパクト強いっす!
大卒のエリートたちの宴に、アウトローの真田がウェイターで。。。
何気に大卒集団を仕切っているのが、風間杜夫さんだったりして、アフロヘアーの鹿賀丈史さんとの対比が、印象的なシークエンスです。
行き場のないフラストレーションを腹の底に抱えている真田を、伊達は「もう1人」として選びます。
雷雨の夜、別荘で、この真田に食らわす伊達の説法のシーンが、これまたイっていて、危険なことこの上なしという感じです。
このシーンでいつの間にか殺されてしまっている、真田の恋人を演じているのが、根岸季衣さんで、フラメンコを踊るシーンなんかは、さすがだなぁと思いました。
なんでも、このころの優作さんは、スコセッシ監督の「タクシー・ドライバー」の影響を受けていたという話もあり、そう言われると確かにデ・ニーロが演じたベトナム帰還兵トラビスと、優作さん演ずる元戦場記者、伊達邦彦というキャラクターが、重なる部分もあるなぁ・・という感じはします。
下調べを周到に済ませた(この下調べで宝石商の支配人が疑われて逮捕されるというのが、なるほど!という面白さがあるのですが)伊達は、真田と2人で、銀行強盗を決行します。
このシーンで、どういうわけか銀行の職員は次々と撃たれていくのですが、来ていたお客さんは撃たれずに済んでいたのが、たまたま近所(?)の会社から社用で来ている令子と伊達は遭遇してしまいます。。。
伊達はマスクを取って。。。
という感じになるのであります。
しかし、観終わってから、思い出してみると、この小林麻美さん演ずる華田令子というキャラクターって、セリフがあまり無いことに気付きます。ホントにセリフ少ないです。
これだけの少ないセリフで、画面に登場するシーンもそれほど多くはないのに、印象強く残るというのがスゴい。
ネタバレになっちゃいますが、伊達を見ながら、崩れ落ちてゆくスローモーションは、ディープ・インパクトです。
伊達を執拗に追い回す刑事・柏木を室田日出男さんが演じています。
前述の警部補刺殺があってから、長年の刑事の勘で、伊達のあとをつけていきます。
件の銀行強盗があった後も、東北本線の夜行列車の中まで、伊達をつけて、乗り込んできます。
この列車内での伊達と柏木とのやり取りが、前述の「リップバン・ウィンクル」のシーンです。
リボルバーの拳銃の弾倉に、伊達はひとつだけ弾を入れて、リップバン・ウィンクルの話をしながら、柏木を追い詰める。。このシーンが、この映画のハイライトの一つだと思います。
この「野獣死すべし」のあとも「スローなブギにしてくれ」ではスナックのマスター役で角川映画に出演されている室田日出男さん。私の好きな俳優さんのひとりです(^0_0^)
走行中の列車から「一時撤退」と称して、窓ガラス割って伊達と真田が飛び出してゆくシーンは、「ホンマかいな」とも思いましたが、日本映画が斜陽と言われていたこの頃に、思い切りこういう作品を作れたというのは、角川映画のスゴいところだなぁ、と、思いました。
終盤のシーンで、優作さん演ずる伊達の、長回しの一人語りがあって、ラストにつながっていきます。
このラストシーンは、私は伊達が「撃たれた」という認識で終わったのですが、このレビューを書く際に、Wikipediaなどを読みましたら、どうやら色々な解釈があるようで、諸説紛々なのだそうです。。。
当時のこの映画のTVスポットは、優作さんが拳銃を耳元で振って「こんなハードボイルドが、あるのか・・・。」というナレーションがかぶる、といった感じだったのを、憶えております。
1989年にリドリー・スコット監督作の「ブラック・レイン」で、悪役「佐藤」を演じて、それが映画としては優作さん最後の作品になるわけですが、「狂気」という点では、その「佐藤」にも負けていないキャラクターを、この「野獣死すべし」で既に演じていたというのが、本当にスゴい俳優さんだなぁ、と、思う次第であります。
同級生のW君が、眼を輝かせながら、演じてみせてくれた、この映画の主人公。
もう四十年近く会ってないけど、まだどこかで元気にしていることを、祈りつつ。。。(^0_0^)
ヒッキー的満足度★★★★
つらい腰痛・肩こり・頭痛など、スタッフが全力でサポートします。
癒しの森整体院
丸ノ内線 新中野駅 徒歩3分
あけまして、おめでとうございます(^0_0^)
今年もマイペースで、レビューを載せてゆきますので、何卒、よろしくお願い申し上げます(^^♪
といういわけで、新春第一弾、角川映画9発目は、いよいよ(?)出ました「野獣死すべし」です(^^♪
危険な香り漂うっつうか、ヤバい感じの映画です。。。
これが公開されたのが、1980年の10月だから、私まだ中学生だったせいかどうかは忘れちゃったのですが、リアルタイムで映画館では観なかったように記憶しているのですが、高校で同じクラスになったW君(元気かな!?)が、熱烈な松田優作ファンで、この「野獣死すべし」の、リップバン・ウィンクル~の列車内のシーンの演技を「完コピ」していて、演じて見せてくれたのを、今でも憶えております(^^♪
この作品、監督は「最も危険な遊戯」「殺人遊戯」「処刑遊戯」「蘇える金狼」の村川透。
脚本は「処刑遊戯」やTVドラマ「探偵物語」、そしてこの後に「ヨコハマBJブルース」などの優作さん主演の作品を手掛けることになる、丸山昇一氏によるものです。
原作は大藪春彦の同名小説ということになっていますが、原作と映画では主人公の描き方などにかなり違いがあるとのこと。
この映画の主人公・伊達邦彦(松田優作)は、東大卒の大手通信社の戦場記者。
世界各国の戦場を渡り歩いて、衝撃的な写真を撮り続けていた。
その送られてくる写真があまりに加熱しすぎるとのことで、上層部が見かねて日本に伊達を呼び戻した。。という感じなのですな。。
この優作さん演ずる伊達邦彦のキャラクターが、見た感じですでに浮世離れしています。。
青白い顔色に、長身の痩せ細った体型、虚ろな眼差し・・・。
このキャラクターの役作りのため、優作さんは10kg近く減量をして、奥歯を4本抜いた、という話は伝説になっています。。
優作さん曰く「できれば身長をイメージ通りにするため、脚を五センチくらい切りたかった」とのこと。。。
土砂降りの雨の夜に、警視庁の警部補を刺殺し、奪った拳銃で闇カジノを襲う、強盗殺人事件が起きます。。。目撃証言などから、犯人は痩せた180cmくらいの男。。
犯人は伊達邦彦でした。。
通信社を辞めた伊達は、翻訳家のかたわら、好きなクラッシック音楽に浸っている様子なのですが。。。
クラシック音楽のコンサートで、偶然隣に座った華田令子(小林麻美)が、伊達に好意を寄せてきます。。
隣に座っただけで~!なじょしてこげんきれいかおなごが(どこの言葉じゃい!(^^♪)とも思うのですが、小林麻美さんの表情の変化が、とても上手いので、なるほどなぁ・・という感じです。
実は伊達は次に、銀行強盗を企んでいるのですが、一人ではキビしいとの判断で「もう1人」を探しているところで、レストランのウェイターである真田(鹿賀丈史)に目を付けます。
この鹿賀丈史さん演ずる真田の登場するレストランのシーンが、キレてる感じで、インパクト強いっす!
大卒のエリートたちの宴に、アウトローの真田がウェイターで。。。
何気に大卒集団を仕切っているのが、風間杜夫さんだったりして、アフロヘアーの鹿賀丈史さんとの対比が、印象的なシークエンスです。
行き場のないフラストレーションを腹の底に抱えている真田を、伊達は「もう1人」として選びます。
雷雨の夜、別荘で、この真田に食らわす伊達の説法のシーンが、これまたイっていて、危険なことこの上なしという感じです。
このシーンでいつの間にか殺されてしまっている、真田の恋人を演じているのが、根岸季衣さんで、フラメンコを踊るシーンなんかは、さすがだなぁと思いました。
なんでも、このころの優作さんは、スコセッシ監督の「タクシー・ドライバー」の影響を受けていたという話もあり、そう言われると確かにデ・ニーロが演じたベトナム帰還兵トラビスと、優作さん演ずる元戦場記者、伊達邦彦というキャラクターが、重なる部分もあるなぁ・・という感じはします。
下調べを周到に済ませた(この下調べで宝石商の支配人が疑われて逮捕されるというのが、なるほど!という面白さがあるのですが)伊達は、真田と2人で、銀行強盗を決行します。
このシーンで、どういうわけか銀行の職員は次々と撃たれていくのですが、来ていたお客さんは撃たれずに済んでいたのが、たまたま近所(?)の会社から社用で来ている令子と伊達は遭遇してしまいます。。。
伊達はマスクを取って。。。
という感じになるのであります。
しかし、観終わってから、思い出してみると、この小林麻美さん演ずる華田令子というキャラクターって、セリフがあまり無いことに気付きます。ホントにセリフ少ないです。
これだけの少ないセリフで、画面に登場するシーンもそれほど多くはないのに、印象強く残るというのがスゴい。
ネタバレになっちゃいますが、伊達を見ながら、崩れ落ちてゆくスローモーションは、ディープ・インパクトです。
伊達を執拗に追い回す刑事・柏木を室田日出男さんが演じています。
前述の警部補刺殺があってから、長年の刑事の勘で、伊達のあとをつけていきます。
件の銀行強盗があった後も、東北本線の夜行列車の中まで、伊達をつけて、乗り込んできます。
この列車内での伊達と柏木とのやり取りが、前述の「リップバン・ウィンクル」のシーンです。
リボルバーの拳銃の弾倉に、伊達はひとつだけ弾を入れて、リップバン・ウィンクルの話をしながら、柏木を追い詰める。。このシーンが、この映画のハイライトの一つだと思います。
この「野獣死すべし」のあとも「スローなブギにしてくれ」ではスナックのマスター役で角川映画に出演されている室田日出男さん。私の好きな俳優さんのひとりです(^0_0^)
走行中の列車から「一時撤退」と称して、窓ガラス割って伊達と真田が飛び出してゆくシーンは、「ホンマかいな」とも思いましたが、日本映画が斜陽と言われていたこの頃に、思い切りこういう作品を作れたというのは、角川映画のスゴいところだなぁ、と、思いました。
終盤のシーンで、優作さん演ずる伊達の、長回しの一人語りがあって、ラストにつながっていきます。
このラストシーンは、私は伊達が「撃たれた」という認識で終わったのですが、このレビューを書く際に、Wikipediaなどを読みましたら、どうやら色々な解釈があるようで、諸説紛々なのだそうです。。。
当時のこの映画のTVスポットは、優作さんが拳銃を耳元で振って「こんなハードボイルドが、あるのか・・・。」というナレーションがかぶる、といった感じだったのを、憶えております。
1989年にリドリー・スコット監督作の「ブラック・レイン」で、悪役「佐藤」を演じて、それが映画としては優作さん最後の作品になるわけですが、「狂気」という点では、その「佐藤」にも負けていないキャラクターを、この「野獣死すべし」で既に演じていたというのが、本当にスゴい俳優さんだなぁ、と、思う次第であります。
同級生のW君が、眼を輝かせながら、演じてみせてくれた、この映画の主人公。
もう四十年近く会ってないけど、まだどこかで元気にしていることを、祈りつつ。。。(^0_0^)
ヒッキー的満足度★★★★
つらい腰痛・肩こり・頭痛など、スタッフが全力でサポートします。
癒しの森整体院
丸ノ内線 新中野駅 徒歩3分
そうなんですよ1979年公開の「蘇える金狼」も村川透監督作なんですね~!
この「野獣死すべし」の主人公・伊達邦彦のキャラクターは、原作ではもっと脂ぎったような、ハードボイルドな描かれ方らしいです(未読なので、何とも言えませんが)。
鉄さん、本年もヨロシクお願いいたします~(^0_0^)
さんきゅ~!!!
宮ちゃんは、やっとこさ、今日、送りましたーーー
なんか、今年は、なかなか、年賀状を印刷とかする気に
なれずーーーーーーー
それでも、なんとか、頑張りましたーーーーーー
って、レビューとは、関係無くてすみませんーーー
あ、小林麻美がでてたんですねーーーーー
最近、どーしてるんだろう?
それでは、ヒッキーさん、はっぴーにゅーいやーーー
ふぉーーゆーーーー
本年もよろしくお願いいたします!
年賀状作るのって、エネルギーと気合いを必要としますよね~(^0_0^)
特に、昨年はコロナがあったので、自粛で旅行なんか殆んどしてないので、年賀状に使う風景写真がほとんど無いという状態で、唯一の遠出だった箱根湯本のよくわからない川の写真になってしまいました~(^0_0^)
小林麻美さんて、映画に出ているの、この「野獣死すべし」くらいしか、ワタシ知らないんですが、セリフが少ないこの華田令子を演じて、表情の表現力とか上手いなぁ・・と思いました~!
あれ??「雨音はショパンの調べ」とか歌ってたの、小林麻美さんだったっけかなぁ??
というわけで、新年一発目は「野獣死すべし」でした~。。(^0_0^)