ヒッキーはつむじ風!!

ヒッキーが観て気に入った映画を、ブログで紹介します。

「ジョゼと虎と魚たち」

2009-08-31 13:18:37 | Weblog
                          「ジョゼと虎と魚たち」

素敵ですね(^^♪!!胸を締め付けられるような、切ないラブ・ストーリーです。

主演の妻夫木聡さんや池脇千鶴さんのキャスティングがまず良かったですね。特に池脇さん演ずる“ジョゼ”は素敵でした!!素晴らしい女優さんですな。

新屋英子さん演ずる“おばあ”もとても魅力的でした!この映画に欠かせないキャラクターです。

これらの俳優さんの持ち味を上手く活かしたのが、犬童一心監督の演出ですな!

特にジョゼの独特の話し方やタイム感は、この映画の魅力の大きなファクターだと思います。

さらにこの映画の魅力を決定付けているのが、「関西弁」であります!

池脇千鶴さんや新屋英子さんの“ネイティブ・スピーカー”の関西弁は流麗で、ストーリーに“肯定力”を与えています。

田辺聖子さんの同名の原作も関西が舞台なのかしらん・・・?

渡辺あやさんの脚本も素敵なセリフが沢山ありまして、ちょいネタバレになりますが「このトカレフは買えるんか?」「帰れって言われてホントに帰る奴なんか帰れ・・!」・・・(T_T)/~~ぐっときましたよ・・・。

“ジョゼ”は足が悪く全く歩けないというハンデを抱えています。
普段は口の悪いぶっきらぼうな女の顔をしています。
しかし、恒夫(妻夫木)との出会いによってその日常が少しずつ変わってゆきますね・・。

おばあはジョゼの事を“こわれもん”と呼びます。
「こわれもんには、こわれもんの分ちゅうもんがあるやろ・・・!」

こわれもんも夢は見るのですよ・・・・・・。












「人のセックスを笑うな」

2009-08-21 23:19:57 | Weblog
                         「人のセックスを笑うな」

う~~~~ん・・・(?_?)・・・!?

私があと二十歳若ければ理解可能であろうか・・・・・??

人は好き好き丸井は月々・・・??

蒼井優ちゃんが痛々しくて・・。

それぞれの俳優さんはイイ味出してるのに、ストーリーの幹の部分が見えない。

永作演じるユリと松山ケンイチ演じるみるめとのラブ・ストーリーが一応メインになっていることは分かるが・・。

雰囲気を楽しめというのだろうか・・。

観終わって正直、「私の二時間十五分を返せーーー!!」っつう感じ・・。

音楽も好き好きだろうが、私にはチープな音にしか聴こえなかった。多分それが狙いなのだろうが。

せっかく群馬(だと思う)の空っ風が吹き抜ける素敵な舞台なのに残念・・。

(原作があるからそのままタイトルになったのだろうが)「人のセックスを笑うな」が何を指して言っているのかさえ解らない・・。

そんなにつまらなければ、わざわざブログに書かなきゃいいのだが、最後まで期待して観ちゃったもんで・・・(T_T)/~~

温水洋一だけが一人気を吐いていた(笑)・・・。


「ラブファイト」

2009-08-19 16:12:32 | Weblog
                             「ラブファイト」

大沢たかおが、イイのである・・!!

ちょっとくたびれた元ボクサーの中年男・・。あたり役ですな(^^♪!!

そして林遣都が、北乃きいが、いいのですよ!!

まきの・えりの「聖母少女」が原作の、まさに「ラブ×ファイト」ムービーです。

ちょいネタバレ・・。

みのるは幼稚園の頃からイジメられっこ・・。そしてみのるがいじめられると、必ず助けにやって来て、相手をボコボコにしとったのが、幼馴染の亜紀であった・・。

そんな二人も早や高校1年生。みのる(林遣都)は10年間いじめっこから逃げ続け(おかげで走るのはめちゃ速い)、亜紀(北乃きい)は10年間ワルがきをしばき倒しつづけた。

幼馴染ゆえのことか、みのると亜紀はしょっちゅう一緒にいるのに、お互い異性として意識したことがなかった・・。

そんなある日、またもやみのるは不良ワルガキどもに絡まれ、街中の駐車場に!

その危機を救ってくれたのが、元ボクサーの大木(大沢たかお)であった・・。

そしてみのるは、大木ジムに入門することに・・・!


冒頭にも書きましたが、大沢たかおがイイんですよ!
人生に疲れた元プロボクサーを、中年男のやさぐれ感たっぷりに好演しております。関西弁が雰囲気を醸し出しているんですね~!関西を舞台にしたことが、この映画に大きな魅力とリアリティを与えているんですな!

北乃きいのトレーニング・シーンやファイト・シーンは圧巻でした!
相当練習したんだろうと思いますですよ!
なにしろボクシング・シーンは全て吹き替え無しだそうで・・。素晴らしい運動神経の持ち主だと思います。バレエのシーンもおそらく、北乃さんバレエできるんでしょうね。素敵でしたよ!

ストーリー的にバラけそうなところを、大沢たかおが上手くまとめておりました。

大木の元恋人を演じた桜井幸子も綺麗(この人いつまでも綺麗ですねぇ!)でした。

カメラ・ワークもいたずらにアップを多用せず、引きのワンシーン・ワンカットが情緒たっぷりでした。

大沢たかお初プロデュースの素敵な青春映画でした・・・。






「ニライカナイからの手紙」

2009-08-03 10:04:37 | Weblog
                        「ニライカナイからの手紙」

この映画も観るのは二度目であります。

ニライカナイ・・・水平線のずっと向こうにある、神さまが住む理想の世界・・・。

舞台は沖縄本島よりずっと南にある八重山諸島の一つ、竹富島です。


風希は、昔おとうさんを海難事故で亡くし、おっかぁ(母)である昌美(南果歩)とおじぃ(平良進)と3人で暮らしてきました。

しかし、風希が7才のときに、おっかぁは東京というところへ行ってしまいます。
東京で働くということでした・・。
「手紙書くからね・・・」と言い残して・・。

風希の誕生日になると、必ずおっかぁから手紙が届きました。
切手の消印は、「渋谷」でした・・。

風希はおじぃの元、すくすくと成長していきました・・。
思春期にはけんかしたりもしましたが・・。

14才の誕生日に届いた手紙には、「風希が20才になったら、事情をちゃんと説明するからね・・」
と、書かれていました。

やがて月日は流れ、風希(蒼井優)は18才、高校3年生になっていました・・。

他の友達が次々と進路を決めてゆくなかで、風希は自分の進む道を決めかねていました・・。
東京へ行って好きな写真の勉強をしたい・・・しかしおじぃの事を考えると・・・。

そして、おっかぁに会えるまで、あと2年です・・・。


この作品は蒼井優の初単独主演作です。
彼女は不思議なオーラを持った稀有な女優さんですね!

本作はもとより、「ハチミツとクローバー」でも「百万円と苦虫女」でも、「彼女でなければ成り立たない」と思わしめるんですよ。凄い女優さんです・・・!

竹富島の自然の美しさもさることながら、「うつぐみ」と言われる「島民がみなで支えあう」という精神は、東京にいてはなかなか感じられないものだと思います。


監督は本作が劇場長編映画初の熊澤尚人。

風希の幼馴染で風希に恋心を持つカイジを金井勇太が切ないほどに好演しています!

そして、渋谷一郵便局長を前田吟が渋く演じています。


私的に残念だったのは、音楽が必要以上にダイナミックに使われすぎていることですね。たまらなく、うっとうしかったです。

先刻映画化された「私は貝になりたい」でもそうでしたが、音楽が不必要に扇情的に使われている作品をしばしば見かけます。

音楽は「適所」に「最小限」に使ってほしいなぁと、個人的には思うわけです。


しかし、この映画を観て、たまらなく竹富島へ行きたくなったのは、この作品がもつ魅力に惹かれたせいであるということは言うまでもありません・・。