水辺には耐え難いほどの悪臭が漂っている。
ギィ… ギィ…
頭上から誰かが木の橋を渡る音が聞こえてくる。
橋の基部に埋め込まれるように、一軒の木の小屋が立っていた。
カーテンが引いてあるので、小屋の中は見えない。
しかし、扉には大きな赤い文字で〈
立ち入り禁止〉と書かれている。
TAKAYAN(歓迎されないのは確かだ…)
俺は深呼吸をすると、思い切って扉をノックしてみる。
★コンッ☆ ☆コンッ★
?「…… ……」
不機嫌そうな声と足音が聞こえたかと思うと、不意に扉が開いた。
出てきたのは、白いローブを着た老人だった。
老人「このニコデマスに何の用かな?」
老人は険しい表情で俺を見つめる。
T「おおっ、あんたがニコデマスか!」
やっと見つけることができた。これで俺の使命は終わったも同然だ。
T「シルバートンの町にザンバー・ボーンの魔の手が伸びているんだ。
俺はオウエン=カラリフに頼まれて、あんたを捜しに《盗賊都市》へ来たのさ。
ニコデマス、あんたならザンバー・ボーンを打ち負かせると聞いた。
さあ、早くオウエン=カラリフの所へ行こう!」
俺の話を聞いた途端、ニコデマスは嫌そうな顔をした。
ニコデマス「とりあえず入れ」
ニコデマスは小屋の中へ戻ると、安楽椅子に腰を下ろして、
穏やかな声で話し始める。
ニ「わしはあまりに老いすぎた。すっかり衰えてしまった。
もう誰かのために戦うつもりはない…(ー_ー;)」
T「な、何だって!?(;゜□゜)」
ニ「これ以上、苦難に陥った人々の助けを求める声を聞きたくなかった」
そういえば、オウエン=カラリフも同じようなことを言っていたな。
『ニコデマスは面倒なことに巻き込まれるのが嫌になった』とか…
ニ「だからポート・ブラックサンドの〈歌う橋〉の下に小屋を立てたのだ。
この小屋にいれば、誰からも煩わされずに済むからのう」
T「じ、じゃあ、協力してくれないっていうのか?
あんた以外にザンバー・ボーンを倒せる人間はいないんだぜ」
ニ「そうじゃな。旧友のオウエン=カラリフだけは助けてやりたい。
よし、お前さんに闇の王者を倒す方法を教えて進ぜよう。
いいか? よく聞きなされ。
ザンバー・ボーンを倒すことができるのは日が沈んでからじゃ」
T(いつの間にか俺が闇の王者を倒すことになっちまっている…)
ニ「なぜなら日中の間、ザンバー・ボーンは異次元の存在だからだ。
ザンバー・ボーンは手下たちに身辺を警護させているのだが、
そいつらを倒してもザンバー・ボーンは簡単には倒せん。
ザンバー・ボーンを倒すには特殊な武器が必要だ。
催眠能力を持つザンバー・ボーンの視線から身を守るために、
額に白い
ユニコーンの入れ墨を彫ってもらわねばならない」
T「入れ墨!? 何か嫌だな…(;・∀・)」
ニ「そして武器だ。普通の武器では、闇の王者を傷つけることはできん。
まずは闇の王者の心臓を
銀の矢で貫くことだ。
これでザンバー・ボーンは麻痺するが、まだ死なない。
間髪入れず、両目に混合物を塗り込むのじゃ。
混合物の材料は
黒真珠、
魔女の髪の毛、そして
蓮の花じゃ。
うまくやれば、闇の王者は瞬く間に朽ち果ててしまうじゃろう」
T「なるほど、何とかして混合物の材料を集めないと…」
ニ「もし矢を外せば、闇の王者に触れられ、お前さんは死ぬと思え。
混合物の材料はポート・ブラックサンドで全て見つかるはずじゃ。
頑張って探すことじゃな。残念だが、わしは同行してやれん」
ニコデマスは闇の王者のいる塔までの道筋を記した地図を俺に手渡した。
そして立ち上がると、手を差しのべ、俺の幸運を祈ってくれる。
ニ「健闘を祈るぞ」
T「期待はしないでくれ…」
ハードな仕事を押しつけられてしまった。
俺は小屋を出ると、階段を上った。そしてナマズ川に架かる橋を渡っていく。
・
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〈橋通り〉を北へ進んでいくと、やがて交差点に出た。
・〈港通り〉に沿って西へ向かう
・〈蠟燭通り〉を東へ進んでいく
俺は〈蠟燭通り〉を歩いていくことにした。
☆ステータス
技術点 12/12 体力点 20/22 運点 10/10
☆持ち物
剣
革の鎧
盾(攻撃力+1)
ザック
金貨51枚
食料10食分
技の薬1回分
通行証
昆虫の腕輪
鉄の鍵
手裏剣
登り綱
フック
鉄製の大きな釘
ランタン