第88回全国高校サッカー選手権大会 東京都大会Ａ決勝 帝京ｖｓ成立学園

第88回全国高校サッカー選手権大会　東京都大会Ａ決勝 2009.11.29(Sat) 12:00KO　（40分ハーフ） 会場：国立西が丘サッカー場 観衆：6,709人
帝京高校	0	0-0	0	成立学園高校
		0-0
	延長 ０－０ ０－０ ＰＫ ４－２

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この日はキックオフ５分前に到着。高校サッカー好きの友人に席を確保してもらっていたため
なんとか着席。でもそこはゴール真裏だった。ＧＫ出身の友人曰く西が丘では
アウェーゴール裏側でＰＫをやるから、コチラの方で見る方が面白いとのこと。
なるほど、ＧＫ視点でならその言い分も分かるよなあと思わず納得。
もっともオイラはゴール裏観戦は慣れっこなので特に苦は無かったけど。



それにしても驚いたのは西が丘に集まった人、人、人の数。
東京都大会決勝はいつも満員なのはテレビ映像などで知ってはいたが
まさか、これほどまでとは・・・。
ちなみにこんなに満員の西が丘へ行くのはこの日が初めて。普段は
こぢんまりして良いスタジアムと思う西が丘も今回ばかりは狭くて
使い勝手の悪そうなスタジアムに印象が変わってしまった。


試合は両チームとも４－４－２。帝京は左サイドの中盤７番のドリブル突破と
前線のＦＷ１８番が相手ＤＦを振り切るターンが上手くて彼らだけで攻撃を
組み立てようとする感じ。対する成立はショートパス主体で攻撃を組み立てる
いかにも日本人受けするサッカーを披露。ＦＷ９番は来季ジェフ千葉入団が
内定しているという身長１９０ｃｍを誇る大型ＦＷだ。でも成立は何故か
このＦＷにポストプレーをさせずにサイドへ流させる戦術を採る。
足元もそれほど器用でも無いしスピードも速いわけでもない。
チームはショートパスで繋いで崩すスタイルなのにターゲットが不在な
戦術ではゴールの可能性は低いし９番も宝の持ち腐れだろうと思った。
前半は組み立ての遅い成立、素早く能力の高い選手の持ち味を生かす帝京と
いった状況だが、ゴールが悉く決まらないままスコアレスで折り返し。

後半は帝京が立ち上がりに成立ゴールを７番のシュートなどで２本ほど強襲するも
成立が９番をやっとターゲットマンとして扱い出す戦術をするようになり
６０分、６３分、６６分、７０分、７１分、７２分と成立がチャンスを作り出す。
（オイラの試合メモより抜粋）
しかし成立の激しい攻撃も帝京ＧＫの果敢な飛び出しとファインセーブで
なかなかゴールが割れない。



ＰＫ戦
帝京　○×○○○　４
成立　○××○／　２


結局試合は延長も含め１００分間ノーゴールで終了。ＰＫ戦へ。
この時のＰＫ戦の雰囲気がまた独特で、９０００人以上は集まっていた
であろう西が丘の観客がＰＫを蹴るホイッスルが鳴ったあと一斉に沈黙する。
１万人弱が一斉に沈黙ですよ、ええ。まさに固唾を飲むという雰囲気。
応援の声援が鳴り止まないＪリーグでのＰＫ戦とは全く違う緊張感。
個人的には、この静寂の方が蹴る側としては非常にやりづらいと思う。
この時の帝京ＧＫがまた曲者で、成立選手がＰＫのボールをセットするまでの間
ずっと成立の選手を見つめていた。それは後姿からもよく分かる光景で
スタンドから見ていても、これは蹴る成立選手のプレッシャーはたまらん
だろうな～と思って見ていたが案の定、成立３人目のキッカーはその
プレッシャーに負けたんじゃないかなと思わせるフェイントを入れたキックを
読まれて帝京ＧＫにストップされていた。

結局帝京がＰＫを４－２で競り勝ち東京都第１代表の座を獲得。
ちなみに帝京は昨年の全国大会１回戦で優勝した広島皆実にＰＫ戦で敗れている。
今大会は開幕戦の登場となった帝京だが身長１７５ｃｍ・ブッフォン似の
髪型のＧＫを中心にどこまでやれるかが焦点になりそうだ。