なかなか友人たちにカミングアウトしなかったが、いよいよ引っ越しの時に、仲良しさん達に事情を話す。まぁ、驚くよね。
引っ越し前日の朝、仲良しさん達がファミリーで集まってくれる。子ども達とみんなで写真を撮る。しゃべると泣きそうで、しゃべれない。近所の子どもだけでなく、そのお父さん・お母さんたちにも、よく遊んでもらっていた我が子。近所には、うちの子のお父さん(役)とお母さん(役)がいっぱいいると思ってた。いい環境だったんだけどな。…だめだ、泣けてくる。
引っ越し当日も、引っ越しトラックを目印に新居へ昼ご飯を持ってきてくれる。
「手伝うよ」
「一緒にいると泣いてしまうから、今日はやめとく。ありがとう。」
涙目の私を抱きしめてくれる。
人に離婚のことを話すには、何故離婚をするのかを説明することから始まると思う。でも、辛いという感情が先走って、相手に理解してもらえるように話せる気がしなかった。別居後、友人が遊びに来てくれたり、一緒に出掛けたりしたが、上手くは話せていない気がする。断片的にこんなことがあった、あんなこと言われたとしか言えず、自分の気持ちをぴったりした言葉で表現できなかった。その時は自分を理解してもらいたいと強く思っていたし、上手く話せないのがもどかしいと思った。でも今は、そこまで強く思っていない。わかる範囲で分かってもらえたらいいや、って感じ。
心の支えと言えるのか分からないけれど、離婚が成立したときから毎月お参りを続けている。特にどの神社・お寺と決めてはいないが、その月にご縁のあった所へ行って『今月も無事穏やかに過ごせたこと』を報告する。
今までお参りなんて、正月にしかしたことなかったのに。自分の変化に笑える。
お参りは、毎日いかに幸せに暮らしているか気付くきっかけになる。離婚という大きな事件を経て、初めて平穏無事をありがたい、本当に有り難いと実感した。神様・仏様にすがって支えてもらうというより、今を気付かせてもらうことで、私の安定につながっているんだと思う。