電気を消して、真っ暗闇。わたしは眠る。 のはずだった。でも、なかなか眠れず。
やっぱり、くすり飲まないとダメかなぁ。でも、クリニックの予約日までもちそうもないしで、二粒のところを一粒にして飲んでいる。そして、出来たら止めたいと今夜は飲まずにいたのに。羊が一匹羊が二匹 そんなの、ちっとも利かない。
フトンの上で体の向きをあっちへ向けたり、こっちに体をうごかし ああ、もうっ とうとう、わたしは起き上がってしまった。一粒だけ、わたしはくすりを飲んだ。
暗闇で目を閉じて眠ろうとしていると、脳裏に色んなことが浮かんでは消えていく。
心配で不安でたまらないこと。ああ、そんなんじゃダメ。何か、楽しいこと考えよう。
あした、ええっと原稿用紙に向かって、つぎのをどう持っていこうか 主人公の気持ちの描写 もっと、ぼやけた雰囲気にした方がいいかも それには、どんな文章にするか
あすの朝食、ラーメンが食べたい気持ち。ううん、アンタ、パンがいいみたいねとわたしは見えない彼女へご要望をうかがってみる。心の中で
こんなときって、わたしはきらい。でも、毎晩こんな気持ちと格闘しています。
ふっと気がついたら、寝てたみたい、わたし。でも、寝不足か、目もシヨボショボするし頭もいたい。窓の方を見たら、明るくなっていました。