多聞月記

シルクドゥソレイユのドラリオンをきっかけに中国雑技、サーカス好きになったおっちゃんの月記

TORUK 台北公演 感想 〜ある意味他のどのショーよりも雑技の原点に近いショー 〜

2017-08-06 20:28:19 | Weblog
今週末から北京と济南なのでさすがにその前に感想を。

TORUKはご存知の方も多いと思いますが、映画のアバターを元にした
シルクドゥソレイユのショーです。
アバター。。。。
パッと見ると

ガミラス星人を思い出してしまいます。
文明の進化度が全然ちゃいますけどね。アバターはもっと前のガミラス。。。みたいな。
そしてTORUKはっていうと映画のアバターよりも昔のお話です。
そういう意味では映画を見ていると、あれがああなのか〜ってなる部分があるかもしれません。
ただ私はアバターを見たことがないので分かりません。

なので私の感想はあくまでTORUKというショーに対する純粋な感想になります。
このTORUK、舞台は原始時代のような雰囲気です。
そしてそんな世界で演じるので自然と雑技が本来持っていた姿や演じられていた姿が
そこに再現されており、雑技ファンとしても胸踊るものがあるショーでした。
例えば

儀式で演じられる姿。エアリアルストラップなんて思う必要はなく
こういうものが遊びに取り入れられたり、こういう儀式のための技能が発展して雑技になっていく。
そんな姿を思い浮かべてしまいます。
実際にはエアリアルストラップは皮条と呼ばれますが、
「もとは中国北方の若者たちの間で流行った民間スポーツ」と言われてるんですけどね。
ただこちら

ショーの中で動物を演じるのはまさに漢代からの雑技の一種。
そして何よりもこちら

最古の雑技と呼ばれる「飞去来器」の現代版。
中国雑技団等でも同様に演じられたりしてるんですが
このショーのように飞去来器が本来は狩で使われてた技術なのですが
それを再現するかのようなシーンに大興奮でした。

正直いって、TORUKを見て、すげ〜っと演技そのものに感動するものは特にないです。
むしろそういうショーじゃないとすら思います。
サーカスという丸いステージを中心とした舞台が持つ奥行きを最大限に活かして
本当の意味での3D映画をそれこそ眼鏡なんてかけずに楽しむことができる。
そういうショーだというのが私の感想です。
それだけに光や映像をフルに活用した演出はすごいです。
これをツアーショーでしてしまうんだって思います。

見てください、本当に大きな鳥獣が暴れてるんです。
後ろでは崖が崩れたり、水が溢れ出したり
とにかくTORUKが描こうとしている世界を想像ではなく現実に作ってしまおう。
そういうショーでそれを見事にやり遂げていると思います。

なのでこのショーに対する評価は本当に人によって別れると思います。
あまりに具体的に表現しすぎている気がしますから、もっと目から入る世界と
想像力を合わせて楽しむのが好きな人には合わないかもしれないです。
あと、演目を楽しみたいって人にもあわないかな。
ただそういう部分を差し引いても、このショーは悪くないと私は思います。
日本公演が万一あればまた見てもいいかなって思えます。
素晴らしいショーでした。ありがとう!


ちなみに。。。

夢の中と現実の違いはこんな感じです(笑)


(おまけ)

これを見てる時は本当にドラリオンを思い出してました。
コメント
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