田舎で暮らしてます。 (My country life!)

都会の喧騒を離れ、北関東の田舎で可愛いペット達と暮らし始めた中年夫婦の日記です。

チェコ空港にて

2010-07-25 20:34:51 | 日記
引っ越し荷物の整理をしているとダークブラウンの手帳が出てきた。転職する前に働いていた電子化学材料メーカーで使っていた手帳である。表紙には2003とあったが中を開いてみるとカレンダーの2003がボールペンで2007と横殴りの汚い文字で訂正してあった。当時は古い手帳が何冊も机の引き出しに残っており、捨てるのも勿体ないと思い古いカレンダーに不便を感じながらも使い続けていた記憶が甦った。そこには7月14日土曜日 11:35キモ・ユルキ便 12:30小坂便と記してあった。チェコのパナソニック工場での生産設備搬入と据え付け作業が完了して2週間の出張を終え日本への帰国便をチェコ空港で待っていた際に暇にまかせて書き綴った記録である。キモとユルキはフィンランド現地代理店の社員であり、小坂とあるのは当時勤めていた会社の上司である。その下には11:00~11:45と記載してあるが、これが何を意味するのかは不明である。マクドナルドランチと書いてあるので恐らく空港のマックに立ち寄り昼食をとったという記述であろうと推測できる。チキンナゲット120クローネとある。当時の換算レートは7円か8円であったと思うのでチキンナゲットセットにしては日本のマックと比較しても相当高価な昼食と言わざるをえない。よほど暇を持て余していたと見えて4ページほど当日の状況を書き残していた。(チェコ空港にて)1階のマック近くにSUSHIバーがあった。チェコ人らしきシェフが立っている。マックに行く前に通った時は客が全くいなかったのに帰り際に店の中を覗くと二人の客がテーブル席に座っていた。どう見ても東洋人ではない。チェコ人か欧州の人間と思える。店のガラス戸にはSUSHIメニュー160Kcよりと書いてある。約千円余りで寿司のセットが食べられるようである。日本への帰国を前にして下痢でもしてはまずいので食べたい気持ちを抑えた。日本に戻れば寿司などをいくらでも食べられる、我慢である。こんな如何わしいところで寿司モドキを食べることもない。それにしても夕方5時の便とは待ち時間が長すぎる。ホテルを一緒にチェックアウトしたフィンランド人の同僚2名は11時30分のフライトが遅れたようである。12時をとうに過ぎているのに彼らのフライトでLASTCALLが空港内に響き渡っていた。小坂さんの12時30分便は予定通りのようだ。出発階のベンチに座って時間をつぶす。近くに韓国人の家族が何組か座ってワイワイと騒いでいたが、ふと気がつくと何時の間にかいなくなっていた。近くの椅子に幼児二人を連れた母親が座った。子どもたちは楽しそうに走り回りはしゃいでいる。良く見るとどこから転がってきたのかテニスボールが目の前にころがっている。下の子は床の上をハイハイしている。靴は履いているのだが、まだ歩くのは難しいのだろうか。その子の兄らしき男の子がボールを投げて遊んであげている。ハイハイをしながらボールを追ってゆく姿はまるで子犬のようにも見えて微笑ましい。投げられたボールを追うのは、犬だけでなく人間も含めた動物の習性なのだろうか。赤ちゃんも動くものに興味を示すようである。特に四足歩行の赤ちゃんにはその傾向が強いのであろうか。左となりに座っていた老夫婦が立ち上がりチェックインカウンターへと向かっていく。夫の頭はかなり禿げあがっているのだが、それでも顔を見ると50代なのだろうか。前の席には15~16歳の息子を連れた夫婦が座っている。アラフォーの母親だろうが大きな胸を見よとばかりに堂々とひけらかしている。胸の谷間とスキーゲレンデのように広がった白い肌がまぶしい。滞在中にも感じたことであるが、チェコの女性はやたら胸やウエストやら尻を見せたがるようである。同じ席に1時間以上も座っていると、周りの乗客たちも入れ替わってしまっている。空港で何をすることもなく何時間も過ごす利用客は自分くらいであろうと思い少々情けなくなってきた。やっと12時45分になった。2時頃になればチェックインが可能になるであろうから、あと1時間の辛抱である。搭乗口C7はターミナルビルの片隅であった。出発時刻の5時5分までは未だ1時間半以上もあるが、近くのC9には到着便があり帰宅を急ぐかのように乗客が空港バスに乗り込んでいる。以前チェコ空港を利用した時は、サテライトの搭乗口まで来ていたと思うのだが最近のテロ騒ぎで空港内のセキュリティーが厳しくなっているのだろう。到着便と出発便の乗客が入り混じらないようにしているようである。ふと眼をあげると到着便からの荷降ろしが完了したようである。乗客のスーツケースなど荷物を山積みにした貨物車両がトレーラーに引かれてゆくのが見える。この分では、なんとか定刻に出発できそうだ。

金魚のお墓

2010-07-25 11:43:47 | 日記
野良ネコに荒らされないようにと、庭のキンモクセイの根元にできるだけ深い穴を掘り、3年間の思い出とともに我が家のペットを埋葬した。最後の数カ月はあまり顔を合せなかったせいなのか臨終の際の悲しみはさほどでもなかった。数年前はペットの死を受け入れるのが辛かったが年とともに次第に感受性が鈍くなっているのであろう。老いるということは、こういうことなのだろうか。金魚のお墓に線香のにおいが漂うが、悲しみは漂わない。ペットに死なれて悲しいと感じなくなった自分が哀しい。型どおりの弔いを済ませると、いつも通り早朝ウォーキングに出かけた。我が家の水槽は暫くのあいだ空き室となるようだ。次のテナントの面接時には長生きしそうな金魚を選択しようと決心した。今までは何故か単身赴任のテナントが多かったのだが、次回は群れで金魚を飼ってみようかと考えている。仲間のいないのは淋しいだろうから。