田舎で暮らしてます。 (My country life!)

都会の喧騒を離れ、北関東の田舎で可愛いペット達と暮らし始めた中年夫婦の日記です。

英国人講師殺害事件の公判記事

2011-07-11 05:17:18 | 新聞報道
昨夜は雑草との勝ち目なき戦争に疲れきっていたのか、夕食後に横になると数分で爆睡状態に陥り、気がつくと朝になっていた。日曜日の数時間でこれほど疲れるのである、近所の爺ばばさんたちは実に恐るべき体力である。毎日のように草刈りが日課となっているにも関わらず早朝から元気に働いているのを見かける。先週の新聞で気になる記事があったのが早朝の朦朧とした頭の中をよぎった。1907年に起こった英国人女性殺害事件の裁判は事件の国際性も絡み、今も時折マスコミに取り上げられる。婦女暴行殺人事件は夜のサスペンスドラマなどでテーマとしてテレビ欄では良く見かけるので国内の暴行事件は数倍に及ぶのであろうが、被害者が英国人女性しかも英会話講師という職業もあり、マスコミの注目を浴びることになったのであろう。7月7日の公判では、殺意があったかどうかが争点となっているとあったが、パニック状態に陥った被告が衝動的に逃げ出そうとした被害者の首をしめて結果的に殺してしまったというのも十分にありえる話ではある。罪を軽減する為に弁護人に誘導されての発言とも思えない。市橋被告を擁護するつもりはなく、彼は彼の命を持って被害者と被害者の遺族につぐなうべきであろう。死刑もやむを得ないとさえ思う。しかし新聞報道は単に公判での事実をつたえるだけで良いのであろうか。こんな痛ましい事件が再び起きないようにという再発防止の役目もマスコミにはあるのではないのか。暴行殺人を犯したような奴は死刑になれば良いといった勝手な報道は許されるべきではない。男の性欲などというのは暴走してしまうと歯止めが利かないという事実を正直に認めるべきである。極めて動物的な行動であり人間は理性を持ってそれをコントロールしなければならないのだろうが、これができない人間が多いから暴行事件が後をたたないのである。暴行に至った経緯について、『自室に忘れた英会話のレッスン料を一緒に取りに行くつもりで自室に連れ込んだが、部屋に入る直前のエレベータ内で「親密な関係になりたいと勝手に考えた」』との証言がある。言い回しが具体できでなく分かりにくいが、簡単に言えばエレベータの中で性衝動が抑えきれなくなったという事である。良く心理学者が言うのが狭い空間で特殊な状況下では恋愛感情が生まれやすいとのこと。しかも相手は日本人ではなく性的アピールが日本人とは比較にならないほど強力な西洋人女性である。欧州で数年間生活し、過去にフランス人女性と結婚して6年間生活した経験のある日本人男性として言わしてもらえば、彼女たちが免疫性の無い日本人男性を性衝動に導くのは簡単なことである。特別なにもしなくてもそばにいるだけで十分である。エレベーター内で性的興奮を感じ始め、誘惑に負けない日本人の男がどれほどいるだろうか疑問である。人間の性欲などというものは動き出してしまったら、排泄欲が達成されるまで留まる事をしらない。彼の過ちは、暴行後の行動にある。暴行そのものを肯定するつもりはなく、卑劣な行為であるとは思うが、性欲が満たされある程度冷静さが戻ったと推測され市橋被告がなぜ自分の過ちを取りつくろうとしてしまったかである。被害者を解放し、レイピストとして訴えられる覚悟さえすれば、殺人の罪で裁かれることもなかったであろう。性衝動を抑えきれず暴行してしまったのは事実であるが、その時点では被害者はまだ生きた人間である。大声をあげ逃げ出そうとした被害者にパニックとなって殺害してしまったというのには納得がいかない。この時点で彼女が死んでしまえば事件はなかったこになると考えたか、事件そのものが公になることを恐れたかの理由で殺意が芽生えたとしても不思議はない。性欲の強さに個人差はあるものの性衝動とは子孫を残そうとする種の存続をかけた極めて動物的な本能である。人間だけがこれを自由にコントロールできるなどというのは幻想であり、人間のおごりである。ならば、コントロールがきかなくなる状況に自分が陥らないようにするという防御策しかないのかもしれない。再発防止という意味ではマスコミは興味本位でなく、なぜ市橋被告がエレベーターの中で「親密な関係になりたいと勝手に考えた」という結論に至ったかを徹底的に分析すべきである。性的ホルモンを出して誘惑してしまったのかもしれない被害者には全く落ち度があるわけではない。その種の性的誘惑に免疫性のなかった市橋被告の責任である。彼もまた、性衝動という本能的な感情の犠牲者なのであろう。男のDNAの中には人生を狂わしてしまうものが常に存在することを忘れてはならない。殺人事件にまでは発展しないまでも、この為に、人生をだいなしにしてしまう世の男性諸君のいかに多いことかを忘れてはならない。勝手に被害者に行為を抱き、暴行致死行為に及んだ市橋被告の罪は許せないし、学生時代とロンドンで働いていた時期を含め英国に5年以上お世話になった身としては英国人の両親にも同じ日本人として申し訳ないという気持ちでいっぱいである。ただ、この事件が暴行事件の発生抑制になればと思う。世の愚かな男たちに暴行は割が合わない、人生が終わってしまうという事を知らしめるような報道の仕方をマスコミには望みたい。記者たちの多くが同じ男性なのだろうから、自分だけはそんな愚かなことはしないというのではいけない。反省すべきは自分を含めた全ての男たちである。


最新の画像もっと見る