風来坊の忘備録

晴歩・雨読 日々の雑感 不定期便

郷愁が無くもない

2020-06-08 11:13:15 | 日記

男がそこに立ったのは 全くの偶然である

神社仏閣巡りを趣味としている男が スマホの地図で「小学校前」信号そば、との

情報でそこに来た 間近のその小学校に何らの思い入れはない

そこは男が 少年時代のほんの一時を過ごした場所と気付いたのは 目的の寺院に

ついて 暫くののちである 

《慈星院》 初めての訪問 思ったより大きく清楚な境内 不動堂も観て廻る



  

  

どこか心に響く校名そこに対する「記憶」はないが「知識」は男の心の片隅にあり

もう一度、後戻りする気に、だが思い出は、何も浮かばない

そのはずだ 在校は2か月足らず 転校後一度も訪ねてない 友も恩師も知らず

校門の前に引き返したのは ほんの少しだけ残っていた郷愁か不動明王の導きか 

休日の学校は静かで 全面芝生の校庭に遊ぶ子等の姿もない 

さようなら 我が『後輩』よコロナなんかに負けるなと、男は心の中で応援する

数十年ぶりに見た学校に 昔はこんなじゃなかったと 思いつつ その場を去る