有川さん やっぱり素敵です これはでも元はシナリオで そのノベライズという感じです
P. 25 強烈に憎まれることと強烈に愛されることは表裏だ -- 十人に読まれてじゅんなさん全員にそこそこ受け入れられるような作品は印象がいいんじゃなくて 印象が薄いっていうんだ
P. 142 見栄はってスーツを張り込んだもののシャツも靴も間に合わせの安物で 度の合わない眼鏡を替えることもてきない ~中略~ そんな陳腐ななりで出会う人毎に空々しい嘘をまくし立てていたその口で 嘘じゃないなどと叫んでもどこに真実を見いだせばいい
P. 163 アメリカンドリームを夢見てのりだして来るものは どいつもこいつも洒落にならないほど自分に自信があって肝が座っているのだ そんな中にふらふらと迷い混んでしまった昭男は、明らかに場違いな生き物だった
P. 163 願いはかなわなかった コンペには落ち続けた 完全な実力社会 アメリカとは一体何て揺るぎない厳しい国だろう
P. 167 どうして --- どうしてさんなことになってまで あなたは分不相応でちぐはぐな高いスーツを買って自分を飾ってしまうんだろう どうしてあるがままの自分を打ち明けることを恐れるんだろう
P. 176 そんだけ親父に腹立ってる時点で充分ファザコンだよ 何で腹が立つかって言ったら 親父が自分の理想の親父であってくれないからだ 尊敬できる真っ当でカッコいい親父でいてくれないからだ ~~ 親は立派であるべきだっていうのはこどもの幻想だ ~~ 親も人間だ 人間は間違えるし卑しい 親だって迷うし間違えるし 卑しい そういうもんだ 諦めろ
P. 176 こうしてくれたら許せるのにと こうだったら許せるのにってのは子供の側からは 正当な言い方だよな だけど親の方がサギだったら仕方ねえだろ だからまるごと諦めるんだよ 諦めりゃそのうち「まあいいや」ってなる 「まあいいや」って許せるタイミングがある
P. 180 ねえ あたしは何も悪くないのに どうしてあたしが折れなくちゃいけないの? 親を諦められないのは大人じゃないかもしれないけど 何も悪いことをしていないのに どうしてあたしだけ親のにならなきゃいけないの? あたしの味方をしてくれる人は一体どこにいるの
P. 187 ---- 本当に気が小さくて弱い人間なのだと 悲しくなった こんな年になってもまだ自分の人生の責任を自分の親に転嫁してしまう 自分の娘より若い明日菜に 愚痴をこぼしてすがってしまう
こんな人間まわりにいたらやあねえ と思いつつ 自分大丈夫かと 自問することになりそうな作品です
P. 25 強烈に憎まれることと強烈に愛されることは表裏だ -- 十人に読まれてじゅんなさん全員にそこそこ受け入れられるような作品は印象がいいんじゃなくて 印象が薄いっていうんだ
P. 142 見栄はってスーツを張り込んだもののシャツも靴も間に合わせの安物で 度の合わない眼鏡を替えることもてきない ~中略~ そんな陳腐ななりで出会う人毎に空々しい嘘をまくし立てていたその口で 嘘じゃないなどと叫んでもどこに真実を見いだせばいい
P. 163 アメリカンドリームを夢見てのりだして来るものは どいつもこいつも洒落にならないほど自分に自信があって肝が座っているのだ そんな中にふらふらと迷い混んでしまった昭男は、明らかに場違いな生き物だった
P. 163 願いはかなわなかった コンペには落ち続けた 完全な実力社会 アメリカとは一体何て揺るぎない厳しい国だろう
P. 167 どうして --- どうしてさんなことになってまで あなたは分不相応でちぐはぐな高いスーツを買って自分を飾ってしまうんだろう どうしてあるがままの自分を打ち明けることを恐れるんだろう
P. 176 そんだけ親父に腹立ってる時点で充分ファザコンだよ 何で腹が立つかって言ったら 親父が自分の理想の親父であってくれないからだ 尊敬できる真っ当でカッコいい親父でいてくれないからだ ~~ 親は立派であるべきだっていうのはこどもの幻想だ ~~ 親も人間だ 人間は間違えるし卑しい 親だって迷うし間違えるし 卑しい そういうもんだ 諦めろ
P. 176 こうしてくれたら許せるのにと こうだったら許せるのにってのは子供の側からは 正当な言い方だよな だけど親の方がサギだったら仕方ねえだろ だからまるごと諦めるんだよ 諦めりゃそのうち「まあいいや」ってなる 「まあいいや」って許せるタイミングがある
P. 180 ねえ あたしは何も悪くないのに どうしてあたしが折れなくちゃいけないの? 親を諦められないのは大人じゃないかもしれないけど 何も悪いことをしていないのに どうしてあたしだけ親のにならなきゃいけないの? あたしの味方をしてくれる人は一体どこにいるの
P. 187 ---- 本当に気が小さくて弱い人間なのだと 悲しくなった こんな年になってもまだ自分の人生の責任を自分の親に転嫁してしまう 自分の娘より若い明日菜に 愚痴をこぼしてすがってしまう
こんな人間まわりにいたらやあねえ と思いつつ 自分大丈夫かと 自問することになりそうな作品です