おはようございます、こんにちは、こんばんは。ちみかなです。
羽田圭介さん著、ワタクシハ読了しました。
高校時代にオーディション番組でギタリストとしてバンドメジャーデビューを果たした
主人公・太郎は、しかし大学4年にあがる頃、バンドは解散し、ギタリストとしての仕事は
地方のドサ周りぐらいになっていた。将来に不安を感じた太郎はまわりの仲間と同じように
就職活動をはじめる。が、なかなか決まらず……という内容。
面白くもあり、そして一昨年の自分を思い出してはつらくもあった一作でした。
学生の就活に対する、どこか浮わついた空気というか、やらされているといった印象が
そこここに伝わってきて、そうそうこういうことあったな、というのが思い出されました。
ラストで、太郎の役どころが活きてきて、面接される側から面接する側になったり、
また、事態が好転しても複数企業の中からどれを選ぶかの葛藤があったり、
就活生としての自分とギタリストとしての自分で悩むシーンが挿入されていたりしていて、
面白かった。自分は一社からしか内定もらえなかったのでこういう経験はなかったのですが
複数企業から内定をもらえた学生はこういう感覚に親近感を覚えるかもしれません。
ただ、読んでいて常々思ったのは『これは小説、ラストは決まっている。でも、現実はそう
ではない』ということ。就活のときにも似たようなことを思っていました。そう思うたび、
溜め息が出るばかりです。
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