再会の喜び その1
これは 月曜日の朝 届いたリスト/ピアノ作品全集2集の楽譜です。
この楽譜が届くまでには、ちょっと長い物語がありました。
発端は、昨年、Aさんが私の誕生日にプレゼントして下さった2枚のCDにあります。
再びピアノを弾き始めた私に・・・とのことでした。
その2枚のCDの中の一枚に、リストのアヴェマリア アルカデルト編がありました。
確か8曲目に入っていたと思います。
それまでの、いかにもリストらしい華やかで技巧的な曲とは全く雰囲気が違い、それは本当に聖母マリアのやさしさがあふれるような美しい曲でした。
「これ・・弾きたいなあ・・、これは 弾けるかも」と思ってからずっとその楽譜を探していました。
今年、入会した鹿児島のピアノ研究グループ エフォールの研究会でも、皆さんに尋ねました。
耳で覚えていたメロディーを研究会で弾くと、さすが!
先生は「あら、これ聖歌の中にあるんじゃない?あなたクリスチャンじゃなかった?」と言われ、あたふたしました。
うーん 記憶にない。
また、全音とか音楽之友社からは出ていないようで、アマゾンなどで必死に探しましたが楽譜の中身までは見ることができず悶々とした日が続き、今度教会に行った時に聴き覚えのメロディーを弾いて尋ねてみようかと思っていたところです。
が! そんな矢先に東京に行ったサトドンが、メールで「探してほしい楽譜があったら探すよ!」と、これまたマリア様のような事を言ってきました。
おおおおおおおおおおお!!
早速、携帯で「リストのね、アルカデルトのアヘ マリア(正確にはアヴェ マリア) という曲の楽譜を探してるんだあ。ラソラファソラー ラドドー シ♭ラソー っていう曲!」と打ちました。お互いにもう目がちょっと・・きているので、アヴェマリアというのを アヘ と打っても気がつかないお年頃です。
山野楽器で必死に探し、お店の方にも探して頂いたそうですが、なく。。
でも!お店の方も必死で探してくれた結果、ムジカ ブタペスト社にはあるようだということで、早速海外から取り寄せて下さるということになりました。
サトドンは、私の携帯番号を山野楽器の担当に伝え、山野楽器から連絡が来たのは先週でした。
「ちょっと高いですが・・・どうされますか?」
「いります!」
ということで、念願かなって届きました。
昨年12月から今日、7月までの間 約7カ月もの道のりを経ての出会いでした。
ラソラファ ソラー ラドドー シ♭ラソー
表面的には 初見で弾ける曲ですが、音色や和音、アルペジオの弾き方にピアニストの技量が求められるのでしょう!
アヴェ マリアを網羅してみようかな。
再会の喜び その2
土曜日は、鹿児島国際大学で バッハ インヴェンションとシンフォニアの講座に参加してきました。
ピアノ研究グループ エフォールの野崎稔子先生から誘われた講座です。
講師は、小林 仁さんです。ああ 小林 仁さん。子どもの頃、NHK教育テレビでピアノのレッスンを放送する番組があり、確か 私は毎回見ていたように記憶しています。
あの小林 仁さん。この時に、こんな身近でお会いできるとは思ってもいませんでした。
講座ではレガート奏法と、ノンレガート奏法について。
また教会音楽の仕組みやオルガニストの才能についてなどの話しがありました。
・・・うん、教会音楽 好きですし、オルガニスト してます。小林先生がおっしゃる事を私は実践していたので少し自信がつきました。
そうそう、当日は、鹿児島のサトドンを誘って行きました。
その車中で、リストの楽譜の手配のお礼を言い、その曲が収められたCDを聴いてもらったのです。
「ほら この曲。ラソラファ ソラー ラドドー シ♭ラソー ・・・」
「あら ゆりこちゃん この曲 昔さあ 8時だよ!全員集合で みんな頭に白いベレー帽かぶって歌っていたじゃない?その曲だわよ」
ええええええええええええええええ!
そうなのおおおおおおおおおおおおおお!!!
再会の喜び その3
金曜日のステージコンサート、土曜日のバッハの講座。そして日曜日は、午前中 えびののミュージカルの伴奏でした。シナリオは第一幕までできました。まだ変更するかもしれませんが。曲はまだです。河童や山姥、自然をテーマにした曲を先に作っておこうと思っています。
そして、午後1時半から霧島 みやまコンセールで「霧島国際音楽祭」のプログラムの一つ「ピアノ! ピアノ! ピアノ!」を聴いてきました。何とフルコン4台16手の連弾があるそうです。去年も行きたかったのですが、チケットが取れませんでした。
が、今年は霧島であるとのことで多分完売しなかったのでしょう。
ミュージカルの伴奏を12時に切り上げ、それから剣道号線をひたすら走り、えびの高原を越え、1時少しすぎにつきました。
ドビュッシー生誕150年ということで、ドビュッシーの曲が多かった。
ピアノ:練木繁夫、クシシュトフ・ヤブウォンスキ、若林顕、占部由美子、大須賀恵理、小森谷裕子、小山京子、柳瀬直子、今井彩子、金井玲子、ソク・ヒュンジュ。
曲目:ドビュッシー 2つのアラベスク ベルガマスク組曲より 月の光
ムソルグフスキー=ラフマニノフ:ゴパック(歌劇「ソロチンスクの定期市」)より
ワーグナー=リスト:愛の死(楽劇「トリスタンとイゾルデ」より)
ドビュッシー:子どもの領分 ラヴェル:水の戯れ
ドビュッシー:喜びの島 サティ:ジムノペディ第1番
ドビュッシー:前奏曲集 第1集より ミンストレル
前奏曲集 第2集より 花火
ドビュッシー(カプレ編曲):海 3つの交響的スケッチ(2台のピアノ)
牧神の午後への前奏曲
ムソルグスキー:展覧会の絵より (ピアノ4台16手)
という内容でした。 ピアノ4台16手という演奏は、一体いつ合わせたのかなあと思いました。8人の女性ピアニストがそれぞれコンサートドレスを身につけてピアノを演奏する姿は、圧巻です。それにしても・・・4台のピアノ。同じ楽器なので、中の一台だけがとりわけ際立った音を出すはずもなく、テーマを一台ずつ追いかけて弾いたり、同時に幅広い和音を弾くことで迫力を出していました。
1時半から4時過ぎまであり、疲れました。
本当に、この3日間、よく弾きよく聴きました。
こういう機会 再び音楽の世界に浸る時間の中にいることをとてもうれしく感じています。
このコンサートの休憩時間 会場の様子や観客の人たちの雰囲気がじわじわと心に沁み込んでくるのがわかり、子どもの頃、母に連れて行ってもらった時の、母の音楽に向かう礼儀とか厳しさを思い出し、休憩時間にまで感動して涙が出てしまいました。
いろんな思いが交錯した密度の濃い3日間。
目がまわるように忙しくて、月曜日は本当にめまいで一日ダウンしていました。
でも 夜にサトドンが「ゆり子ちゃんが、そうやって楽しくピアノを弾いてくれるようになって嬉しくて涙が出る」と。そこまで私の姿を見ていてくれる友人がいるということは、本当に嬉しいです!
いろんなお友達 ありがとう!
アヘ マリアのCDをプレゼントした下さったAさん ありがとう!
私は これからも練習を積み重ねて 自分なりに完成させます。