個展の様子です。
「文字」を展示するということは、本当に難しいですね。
何せ 字が小さいです。
大きくすると「書」に近づいてしまい、言葉を読みにくくなります。
作品を搬入、展示した翌日(泊まったので)、代表取締役の蔵前社長が「今度、FM鹿児島で紹介します」ということで、紹介分を出すことになったのでそれをそのままここに書いちゃおうっと。
■「詩」へのおもい
●私にとって「詩」は、一言でいうと私の足跡です。
同時に、代弁者であり、私の過去であり未来であり、心の叫びや嘆きです。
詩の中に置かれている言葉の一つ一つは、私の血や骨や涙であったり、誰にも見せない私の本性でもあると思います。血や骨、涙や細胞が一つになった詩です。
●「ことばの個展」を始めたきっかけは、新聞記者であった時に文化部に所属し、写真や絵画などの美術関係の取材が多く、「言葉を生業」とする身の自分にとって、どうして「言葉だけ個展がないのだろう」という単純な、見比べ現象から始めました。
それまでは、ただ黙々とつぶやくように詩を書いています。
●最初の個展は宮崎市内の喫茶店で行いましたが、お店の方も「言葉ですか・・」という反応でした。絵や写真、彫刻など目からダイレクトに作品の表現が入る物に対して、言葉は本当に難しいと思います。まず、見せる物=字が小さい。大きくすると「書」になる。そういう宙ぶらりんの存在である。その壁は今も越えることができず、相変わらず小さな文字で出しています。
折しも「活字離れ」が進む時代に、あえて「読んでもらう」ということは、とても難しいと思いつつも、個々として続けています。
「ことばの個展」は読んでもらう個展ですが、言葉の色づけや目に見えるイマジネーションを助けるために写真を添えているものもあります。
詩に合わせて撮る時もあれば、撮った写真に詩を添えることもあります。
また、音楽も詩を書く上で大きな存在です。曲を聴いたイメージで詩を書くこともあれば、映像を見ながら詩が生まれることもあります。
●作品「進化のよどみ」は、10年ほど前にNHK・BSで放送された「地球40億年の記憶」とかいう番組を見ながら誕生した詩です。生命誕生のルーツをCGで再現した番組でしたが、その様子にとても感動し、その原始生物の中に人間の姿を見たような感動がありました。
作品「天使の翼」は、書きためた詩に気づいたら「天使」が多く登場していたので、まとめました。クリスチャンホームに生まれたので聖書や天使の存在は遠いものではないのですが・・・天使は、よくわかりません。私の中で「天使」は、美しくやさしく、私の事を守ってくれる存在であると同時に、私のことを何でも知っているある意味怖い存在でもあります。
作品「アリスの森」も、書いているうちに同じ世界のことを書いているものをまとめたものです。孤独感につぶされそうな時期に書いた作品です。
●他、小品「ダイヤモンド合言葉」「ねえ おかあさん」「つなぐ」は、私のもう一つの活動 「音と言葉と映像と」という映像ライブでも使う詩です。オリジナルの曲を演奏しながら、映像で詩を紹介してゆくという活動です。
●私にとって 詩 とは。
冷静に、冷たく私を見つめる第三の目。
アンタはいつまでたってもダメな女だね、と慰めてくれる存在。
●詩を書いていてうれしいと思ったこと。
「詩人」と呼んでくれた時。
●詩を書いてきて悲しかったこと。
「自分の嫌いなところを鏡で見ているようだ」と言われたこと。
見て下さる方が多いそうで、嬉しい限りです。
最終日にはコンサートを行います。