昨年暮れから織り続けて来た作品が今織り上がる
「途中からわからなくなってしまって」
織機のセットも織り方も変わっていないのに
何故か以前のように織れないです
ダイヤ地紋組織を織っているのだが途中から変わっている
前の通りにしているのに・・・
昨年暮れから帛紗を織っていたが迷いが生じたのだ
解決がつかない苛立ちが彼女を苦しめている
今は私の助言はかえって彼女を苦しめてしまう
なんで?なんで出来ないんだろう
この通り上手に出来てるじゃん
「この時は出来たのよ!」
「いいです、自分で解決します!」
物作りの過程の中でプロであれアマチュアであれ
ぶつかる壁はいつも立ち塞がるのだ。
師匠と弟子のやりとりの一コマでこんなぶつかり合いが
成長を生むのです。
「あれ!この生地が良いじゃん」
「ダイヤ地紋が織れなかったから変えたんです」
悔しそうな表情で織機の後片付けをするが
解決をするには自分が書いた組織図をもう一度見直し、
冷静に描き起こすことなのだが
”今は時を待つ”
これが師匠と弟子のやりとりなのだ。