今日はガラ紡機にかける綿の整理を始めた。
畑で採れた綿にはいろいろなゴミが入っている、
枯れた葉や種取り作業(綿繰り)時に出る種の潰れた
カスや他の埃などである。
どんなに注意して採取しても綿打ちを終えた綿には黒いカスが
点々と残る。その綿カスの入ったままの綿を紡績した糸を
精練したり漂白剤で漂白している。
オーガニックコットン糸といえどもその後の工程では漂白剤や
化学染料で染めているのだ。
産業として量産して消費者に買ってもらうにはそれしか方法は
ないのが現実である。
私は綿を植えて綿を採り糸にして布を織り上げるが、
その年に採れた綿の綿カスを徹底的取り去り、
漂白をしないで織り上げる純白・三白木綿を作って
本来の綿の生成りを楽しんでいる。
三河木綿と言えば三河縞の反物と思われるが、それ以外にも
三河木綿は生活ファッションに使われていた。
古い生産方法の中の利点と古い時代を由来とする三河地綿を
新しい繊維として捉え開発するのが私の仕事だと考えている。
ガラ紡機の調整とそれに使う綿の[よりこ]作りと新しい織物作り
が始まった年始めである。