彩まち竹島てづくり市Vol.6が今度の6月8日に
蒲郡市竹島町2番地の俊成苑芝生広場で開かれます。
このポスターを見ると、主催に[竹島てづくりプロジェクト実行委員会]と載っているが、
[竹島てづくりプロジェクト実行委員会]のメンバーは町のお兄さんやお嬢さん
そしておじさんとお姉さん達で、若い人からお年寄り(私?)で構成されていて、
委員長は志村昭彦です。
彼は50代の男性でよく働くお兄さんで、副委員長はまだ若い独身女性2人である。
まだ結成して3年が過ぎたばかりの[竹島てづくりプロジェクト実行委員会]だ。
このイベントの事の始まりは4年前のある日の午後のことであった。
私は目の前にある俊成苑の芝生広場を眺めながら志村昭彦と話会っていた。
「ここでクラフト展をやりたいと思っているのだが出来ないものだろうか」
「それ、良いですね、私も同じ事を思っていたのです」
と志村は言った。
たった一言のやりとりだが2人の気持ちは決まった。
志村はこの町の生まれで多くの町起こし事業やイベントを手がけている男だ。
私の方は市主催で開いている[くらふとフェアー蒲郡]の副委員長である。
2人の脳裏には竹島海岸をバックに開かれる俊成苑の芝生広場のイベントの
形が偶然にも一致していたのだ。
そして2人の話は燃え上がった。
私と志村はクラフトセンターの店から市内授産所の作品を持ち出して芝生の上に並べた。
「うーん絵になるな」
「ここで見ると違う商品に見える」
この竹島の自然空間の大きさが商品のイメージを変えて見せているのだ。
次に織物道具を並べると、それは竹島にとけ込んだオブジェにも見えた。
このロケーションの中で物を作り出すところを見てもらい、
価値を感じて買ってもらうのだ。
作り手と買い手が出会うところが蒲郡のシンボル竹島、
もの作りの町蒲郡をここから世界に発信するのだ。
私は織り上げたばかりの布を広げてみた。
すると観光客が集まりだした。
「何をしているんですか?」
「これは売っているんですか」
と尋ねてくる。
ここは蒲郡市の観光の中心地である。
全国からの旅行客が竹島に来て売り手と買い手が出会う場所がここにあるのだ。
昔から神社仏閣の門前に市場が開かれ景勝観光地も同じで
人の集まるところに市場ができる。
「西のお伊勢さんの[おかげ横町]なら 東に竹島の弁天市場があってもいい」
「観光地と観光地を結ぶ場所」
「それに自然に勝る観光はない と言うからな」
2人の話はもの作りと観光の町づくりの話になっていった。
私がここで竹島クラフトセンターを作ったのは、
観光事業における地場産業と地場産業における観光事業、
つまり観光事業と地場産業のコラボレーションを試みたのである。
「竹島に楽市楽座が出来るのは自然の事なのだと思う」
「鈴木さん、ここが町づくりの起爆剤になるかも知れん」
と志村は言った。
蒲郡の竹島から市民が世界に発信する原点、
”竹島で開くイベントがその第一歩になる”
各地にある興行目的の大イベントではなく
市民と市民が集い、 物をつくり、競い合い、教え合う、
そんな空間に集まったお客様も仲間になって物を作り
ここから世界に発信する広場を作ろう!、
2人でこれから取り組む意思を固めた時であった。
そして町のもの作りの仲間達が集まってきた。
それは町づくりの仲間達だ。
(つづく)
次は ”たった15の出店から始まった” です。