昨年の春から棉の種を植えて棉の成長を見守り、
夏には水やりに気を使い、害虫被害を受けながらも棉は成長して来た。
海岸の強風の中での棉栽培であり土質の問題がある中の棉栽培、
秋には花を咲かせコットンボールを付け棉が開いた。
大自然から頂いた棉の種を取る棉繰りを終えて、
棉のごみ取りの後TCCで綿打処理をした棉を今日は
手紡ぎ作業から始まった。
栽培したのは三河古来の和棉とアメリカ大陸のアップランド種の棉と、
グリーンコットン種の手紡ぎである。
「あ1!、切れる」
「緊張するよ」
「太くなっちゃったよ」
「あぶない!あ、切れた」
などなど懸命の糸作りが始まった。
なぜ棉は撚りを加えると糸になるのか、
撚りの力と棉を引く速度で棉の性格が変わるのだ。
手に握る綿に湿りが籠る、緊張で手に汗を握っているのだ。
「ゆっくり棉を引く」
と言われるが気持ちが急く、
「大丈夫だ」
と言われても糸が切れそうだ
失敗を恐れるな糸は切れても気持ちは切らすな
大丈夫、大丈夫。
それを乗り越えて糸が出来た。
太かったり細かったりだが自分で作った糸を持って手織り織機に向う
最初に自分の好きな色糸を選び機織りが始まる
TCCのスタッフから織機の扱いを教わりながら
一本一本緯糸を織込む、その積み重ねが織物なのだ。
自分で作った糸をどこへ織込むのか、織ながら頭の中で
デザインを作り、即座に決めなければならない。
そんな作業をクリアーしてコースターが出来上がった。
おめでとうございます。
畑の土から芽生えた棉の生命をいただき、今織物のコースターという
物になったのです。
今回の糸作りと手織り技術は全て自然の中から生まれ、
自然の摂理の中で人間は織物を得て生き延びて来た歴史を
手織り体験の中で学んでいただけたら嬉しいTCCの主人である。
蒲郡市の観光の中心地竹島海岸竣成苑内にある竹島クラフトセンターの主人が投稿するブログです。
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