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【ふじもん世界放浪「放学記」第5章アフリカ編 地獄!タンザニアバスの恐怖!vol.2】

2014-01-19 05:03:15 | 日記
2014年1月16日。

《移動日が続き、翌日も長距離バスに乗ることになった僕。散々な目に遭った昨日だったが、なんと引き続きこの日もなかなかの試練に襲われることになるのだった・・・。》


あるガイドブックにこう書いてあった。「アフリカのバスが時間通りにやって来て時間通りに着くことなどほとんどない。目的地に着いたらそれでよし、くらいの大らかな気持ちでいよう。」

そういう気持ちは持ち合わせているつもりでいた。だがしかし、今回のバスもなかなかやってくれたのだ。「大らかな気持ちで・・・」と思いつつも、やっぱり大らかになりきれない僕がいるんですよね・・・。


さて今回問題となったバスは、タンザニア北部のタボラからマラウイとの国境に程近いムベヤに向かうバスだ。このルートはタンザニアの中央を縦断しており、観光的には特に何もない地域である。従って、このルートを通った旅人はほとんどいないであろう。

そんなルートを通ることになった僕なのだが、いやいやいや、今回もタフな移動になってしまった・・・。では今回のトラブルも前回同様、3つのパートに分けてご紹介致します~(笑)。

今回のバスの出発は朝7時。6時過ぎには集合とのことだったので、日本人バリバリの僕はしっかり6時にはバスターミナルに行っていた。

とりあえずバスがどこに来るのかを確認しようと近くにいるスタッフらしき兄ちゃんに聞いてみる。すると「バスはこの目の前に来るけど、このバスは7時じゃなくて8時発だよ?」

「なに?どういうことだ?だとしたら何のために俺は6時に来たんだ?」ということになる。まぁいい。バスがここに来るなら動く必要もないし、チャーイでも飲みながら待ってみることにしよう。

しかし、やはり7時にバスは来なかった。どうやらチケット売り場のおっちゃんが間違って7時と書いてしまったようだ。1時間遅いのよりはいいけど、6時から2時間以上待つのってけっこう辛いんだよね!このバカオヤジめ!もっとゆっくり寝たかったのに!

しかしこんなトラブルなど、これから始まるバストラブルの予兆に過ぎなかった・・・。


地獄NO,1:エンジン炎上!これマジでやべぇんじゃねぇの?

結局バスが出発したのは8時半。ま、30分くらい全然OK!「This is Africa」ですから!30分なんて、むしろ合格点だ。

本当の問題はこの後続々と起こるのだった。まずは出発してから約1時間後・・・。

何やらとんでもない音がした。ゴォ~!っと。「おお、これはヤバイ音だぞ。やれやれ、またバスのトラブルか?」そう思って間もなく、バスは停車した。「あ~あ、やっぱりか。長引かなけりゃいいんだけどな・・・。」と思いながらバスを降り、何気なくバスの前方に向かった。すると・・・!

おいおいおい!エンジン火ぃ吹いてるぞ!バスの下燃えてるぞ!これはヤバイっしょ!!!

タンザニア人スタッフもさすがに焦ったようだ、慌てて水を用意して車の下(横?)から水をかけ、さらに車の下に2人ほど潜り込んで火は消し止められた。煙の量はすごかったが火自体はそれほどでもなかったので、簡単に消えたようだ。

しかし問題はそこから・・・。現地語で話しているし入り込みようもないので何が本当の問題だったのか分からないが、修理に要した時間、およそ3時間30分。その間、僕たちお客さんはな~んもない田舎町で待機を余儀なくされた。


まぁね、こんなの大したことないんですよ!「This is Africa」ですから、大らかに大らかに・・・でも3時間30分は長かった~!どうしようもないから地元の子どもと遊んだり、屠られた山羊を眺めていたりしておりましたとさ・・・。




地獄NO,2:パンクパンクパンク!何回パンクすんねん!

ということで、まだほとんど進んでいないのにもう午後じゃないか!こりゃ長い戦いになるな・・・長期戦を覚悟しておこう。僕は心に思った。

そしてそれからしばらくして、次の事件が起こった。突然「バン!!!」と、かなり大きな音が車の下から響き渡った。

「ああ。パンクだな、やれやれ・・・。」

これは音ですぐ分かった。少し走ったところですぐに車は停車した。そして同乗するスタッフがすぐにパンクを直しに行く。


僕も外に出てその様子を見ていたのだが、まぁ見事に破裂し切ってやんの!確かにとんでもない音がしたけど、ここまでタイヤってバーストするもんなのか?完全に砕け散っていたのだ。まさにメガンテ状態だ。

あ、でもそういやアメリカでも砕け散ったタイヤの破片をよく見たしな。タイヤなんてそんなもんなのか?そんなことを考えながらパンクの修理を見ていたのだが・・・。

これにまた時間がかかりまくり!大型車だし大変のは分かるんですが、これじゃいつになったら目的地に着けることやら。おおっと、いかんいかん。「This is Africa」だった。大らかに大らかに・・・。

ということで腹も減っていたので近くの屋台で腹ごしらえもして、さぁ再出発!をしてほんの十数分だったと思う。なんとまた「バン!」

おいコラ、またかぃ!とんだけ整備不良なんだこのバスは!!!

ということで、同じことの繰り返し・・・。再び車を停めて、パンクの修理だ。スペアタイヤは2つあったようで、スタッフの皆さんは和気藹々と談笑しながら作業を行っていた。この慌てる様子のなさが「This is Africa」なんですよね!イラつくんだけど憎めないんだよなぁこれが・・・。

さぁ気を取り直して出発!もうこんなんやってるだけで夕方に差し掛かっている。いやいや、今一体どのへんなんだ?

な~んて考えているうちに、また不意にバスが停まった。「おいおいおい、またトラブルかよ?」僕もバスを降りてみたのだが・・・。

なにぃ?またタイヤを外しているぞ?今度はバン!の音はなかったが、また1つパンクしていたというのか?何という整備不良!「This is Arica」にも程があるぞ!


ということで、後輪の右側はタイヤ1つで残りを走行することになりました。「お~いこのバス大丈夫かよ~、マジで事故っちゃうのだけはホントに嫌だぞ~。」

ちなみに今回のバスの道のりは100%舗装されていなかった。もう最初から最後までガッタガタ!そういう道を通るって分かってんだったら、もっとしっかり整備しとけよな~!まったく!と、いかんいかん。大らかに大らかに・・・(笑)。「This is Africa」ですからね!


地獄NO,3:え・・・寝ちゃうの・・・?

ということで遅れに遅れて走り続けるバス。辺りは完全に暗闇だ。道はただの獣道、もし山賊が出るというなら、きっとこういう状況なのだろうなぁ。そんなことを考えながらバスはガタガタと進んでいた。

当初聞いていた到着予定時刻は夜8時。しかしついに12時を回り、日付が変わってしまった。いや~こりゃどうなるんだ?なんか楽しくなってきたぞ!

そして午前1時。何やらちょっとした村?ドライブイン?みたいな小さなお店がいくつかある集落にバスが停まった。休憩かな?思いきや・・・。

何の連絡もなく、運転手とスタッフが寝始めたじゃないか!いや、気持ちは分かる、よく分かりますよ。車の修理もしながら12時間以上走り続けているんですから。そりゃ疲れますよね。

しかし客に何の連絡もなく、自分たちは運転席とその横のスペースにマットレスを敷いてガンガン寝始めちゃうんですから・・・さすが!「This is Africa」ですね!

でも本当に何時に再出発するんだ?他の乗客に確認してみても「さぁ、たぶん5時くらいじゃない?」とか「2時間も寝たらすぐ出発だよ。」とか、もう言うこともバラバラ!つまりは誰も分かってないんですね(笑)。

変なテンションになってしまった僕は近くにビールを売っているメッチャ怪しいバーがあったので、そこで地元のタンザニア人と酒を飲んで騒いでやったんだとさ。ここまで来たら「なるようになれ」!そう、大らかに大らかに・・・!


結局出発したのは朝の5時半、目的地のムベヤには昼前の10時にようやく着きました。いや~長かったね!無事に着いたからいいんですけど、いや~ホント長かった!座り心地の悪いバスだったし、ケツがマジで痛い。こりゃ痔持ちの人は無理だな・・・。(あ、俺は痔主さんじゃないですよ!)


いや~アフリカっていいですね!こういうトラブルに対してバス側が謝ることもなければ、客も何1つ咎めることもない。きっと日々こういうもんなんでしょうね。日本だったらきっと200回くらい「申し訳ございません」って言わなくちゃいけないよなぁ(笑)。

どっちがいいのかは分からないけど、こういうルーズさも日本には必要だと思う。ルーズじゃないところが日本の良さだし強みだし、そこが最高なんだけど、それを忘れないでほしいけど、ちょっとこの「This is Africa」も、日本流の中にアレンジできたら面白いんじゃないかなぁ。

いやいや、それにしても疲れた!よく頑張りました、俺!じゃ~ご褒美に今夜も乾杯だな(笑)!

2014年1月16日。タンザニアとマラウイの国境にあるマラウイ側の街、ソングウェにて。



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