世界中から熱苦しく・・・「ふじもん世界放学ブログ」

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ふじもん世界放浪「放学記」第5章アフリカ編 『Are they happy?』温かきヒンバ族の教え。

2014-02-21 03:48:12 | 日記
2014年2月20日。

※ヒンバ族は強い日差しや虫などから皮膚を守るため、バターと赤い粘土を混ぜたものを身体中に縫っています。僕もヒンバ族の方に、顔だけその塗料を塗ってもらいました~!(笑)

《世界には様々な先住民族の村がある。「先住民族」という響きが大好きな僕は、世界中で様々な先住民族の村を訪れてきた。しかしこの村は、これまでの村とは一味も二味も違っていた。》

ナミビア北部に住む先住民族、ヒンバ族。僕は先日、このヒンバ族の村を訪問してきた。


「先住民族」が好きな僕は、これまでたくさんの先住民族の村を訪れてきた。しかしその度に、複雑な想いに駆られてきた。

それは、いわゆる完全なる「商業主義と観光地化」。村の人々は観光客からいかにしてチップを取るか、お土産を売るかが目的となってしまっている。そして子ども達は僕たちに群がっては「ギブミーマネー」を叫び続けている。

その度に僕は考えさせられる。正直、一外国人としてはそんな状況にガッカリしてしまう自分もいるのだが、またそんな状況を作り出してきたいわゆる先進国に憤りを感じていもいる。それはもちろん日本も含めてだ。


僕は先住民族の村が大好きだ。しかし、僕は何をしに、何のために村に行っているのか?

僕のような人間がたくさん村を訪れるから、村は商業化するのだ。僕自身もその原因の1人だ。それなのに、何を1人で憤っているのか?何を1人で善人ぶっているのだ?オマエなんか完璧でも何でもない、ただの一外国人だ。何を1人で責任を感じているのだ?


そんな想いにずっと駆られていた。いや、今でも駆られている。そんな想いを心に秘めながら、僕は先日このヒンバ族の村を訪れたのだ。


しかし、この村は違った。

僕に新しい「経験」と「感覚」を与えてくれた。



全くないのだ、お金の要求も強引な押し売りも。


人々は本当に温かい笑顔で、僕たちを迎えてくれた。


家の中に案内して下さり、一緒に歌を歌ったり食事をいただいたり・・・。


快く村の人々の間に座らせて下さり、写真撮影にも一切嫌な顔をしないのだ。



僕は逆に悩んだ。「なんでこんなに良い人なんだろう?」と。

もともとこういう性格の民族なのか?それとも、僕たちがお土産に持って行く砂糖や油などの日常生活用品を受け取る代わりに、良い人のふりをしているのか?


※あ、ヒンバ族の村を訪問するには、何かしらのお土産を持って行かなければならないんです。ガイドの指示でそれを買っていくのですが、だいたいは小麦粉や砂糖、油、お菓子など、生活に密に関わる品を買っていきます。


しかし僕には、「良い人のふり」にはとても見えなかった。大人から子どもまで、みんな同じように本当に優しく僕たちに接して下さるのだ。その姿はとても「ふり」だとは、僕には考えられなかった。

とても心が温かくなった。「ああ、世界にはこんな素晴らしい先住民族の村もあるんだ。」と。

しかし同時に心が苦しくもなった。「先住民族の村を訪れるって何なんだろう。」と。


僕たちは所詮「一観光客」として村を訪れる。どんなに「純粋な気持ち」があったとしても、それは自分だけの話。所詮はただの「一観光客」に過ぎないのだ。

僕たちは村の方々にとって、ただの余所者だ。僕たちは村の方のご厚意で、その村に上がらせていただいている。

それなのに僕たちは文句ばかりを言っている。「先住民族の村ってマネーマネーばかりで嫌だ、観光客慣れしていて全然面白くない。」などと。

ちょっと考えればすぐ分かる。何を言っているんだ!って話だ。土足で彼らの生活にお邪魔しているのは自分たちなのに、彼らのライフスタイルを乱してきたのは自分たちなのに、それなのに「この村はすれている」とか「金ばかり要求してきて嫌だ」」とか、勝手なことばかり言っている。

貨幣経済を彼らに押し付けてきたのは、他ならぬいわゆる先進国だ。それなのに彼らがお金を求めてくると、それに対して不平不満を言う。彼らの村を観光として訪れるのは、みんないわゆる先進国の人々なのに。


人間とは本当に身勝手な生き物だ。自分たちの理想や要求ばかりを他人に押し付け、その理想の姿を崩している1つの要因が自分たちに在ることを省みもせず、不満ばかりを口にする。


ヒンバ族。


本当に、本当に温かい人たちだった。これまでの先住民族の村とは全く違っていた。

しかしその違いが、僕には心の痛みでもあった。

「この方々は、本当は何を思っているのだろう。僕たちのような外国人の訪村を、本当はどのように感じているのだろう。」

しかしそんな僕の想いとは裏腹に、彼らは最後の最後まで僕たちに優しく接して下さった。

そんな彼らを裏切るまいと、僕も全力で温かく接したつもりだ。

彼らの真意は分からない。でも、今はそうすることが、最低限の礼儀だと思った。


1人の外国人として、1人の観光客として、僕は最高の思い出をこのヒンバ族の村で得ることができた。それは紛れもない事実だ。しかしその裏にある「先住民族の村への訪問」」というある種のイベントに対して、僕はさらに考えさせらることとなった。


村からの帰りの車の中で、一緒に村を訪れた日本人の若者が僕にこう質問した。

「ふじもんさん、彼らって幸せなんですかね?」


このブログを読んで下さった方々へ、僕から質問です。

「彼らって幸せなんでしょうか?」

2014年2月20日。ナミビア周遊を無事に終え、再び帰ってきたウィントフックの安宿にて。



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