【魂魄の宰相 最終巻 : 第十巻 「三、 何時の間にか変わる」~「四、 西洋学問の常新」】
訳及び作者後記
無論此の本は私が書いたものでは無く、此の本の意義は作者の力量によるものである。然し、訳文自体の責任は、全て訳者に掛かっている。此の書の書き物としての分野は、訳者の私にも不明であるが、啓蒙書であることには間違い無い。現代中国人から一人の古代中国人への視点を上手く訳し切れたかについては、読者に任せる以外無いだろうが、事実の記述に関しては私なりに最善を尽した心算だが自信は無い。誤りがあれば存分に詰られたい。
何れにしても、此の書に一貫して流れるのは、経世済民の思想だ。此の書は作者が王安石を此の思想の中心軸に置いて、話を展開したものと訳者は考えた。訳者は共産主義者では無いが、国家や社会には、此の思想を核として形成されるものであるとの信念は持っている。家族が一人でも重病であれば明るく無いように、同じ人間として貧困や飢餓等に喘ぐ人が居れば、国家も社会も穏やかな居場所では無くなるからだ。
長らく御愛読有難う御座いました。
長く退屈な作文だが、全編是非読んで頂きた。
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