デフレの原因は? 貨幣的現象だというのが、浜田宏一さんの強い意見だ。だから、日銀は、金融緩和をして、資金を市場に出せば良いのだ。論より証拠で、安倍さんが、次元の違う金融緩和をすると言っただけで、円安、株高になっと言っている。確かに、マネーストックと名目成長率とは、強い相関関係がある。だから、日銀は、金融緩和をすべきだという論法につながる。彼らは、人口減少と海外からの安い製品輸入は、デフレ原因でないと判断している。
だが、天星人語は、根本は、人口減少が、デフレの原因だと判断している。消費主体者である、ひとが減ることが、将来のインフレ期待を想起させない。土地をはじめものとサービスを買うひとが減ることが、頭を押さえている。資本主義は生産過剰体制である。これを、人口増加による消費増加が、埋めていた。
ところで、GDPは労働、資本、生産性の3要素で決まる。人口減少の労働力減少は、生産性の向上が補うというのが、定説だ。生産性は、機械による省力化だけではない。売り方や商品開発でも大きく変わる。今までなかったスマートフォンが、その分かりやすい代表例である。個人所得を増やすには、生産性は上げなければならない。
いずれにしても、将来の人口が増えるという期待が共有できないと、デフレから抜け出せない。短期では、市場の動きから、為替も株価も商品市況も変わる。これは、人間原理と親和する経済の動きだ。日本の株価上昇は、その事例である。