中国で、半日デモが拡大している。デモ参加者の一部が毛沢東の写真を掲げている。その根っこにある思想を考えてみたくなる。『実践論・矛盾論』(毛沢東)を読んだ。
毛沢東さんの主張を書いてみたい。「人間の持っている概念のあらゆる差異は、みな客観的矛盾の反映とみるべきである。客観的矛盾が、主観的思想に反映して、概念の矛盾した運動を構成し、思想を発展させ、人々の思想上の諸問題をたえず解決していくのである」
この直前ではこうも書いている。「戦争における攻守、進退、勝敗はみな矛盾した現象である。一方がなくなれば、他方もなくなる。双方は闘争しかつ結びついて、戦争の全体を形づくり、戦争を発展させ、戦争の諸問題を解決するのである」
限りない矛盾止揚運動。これが、毛沢東思想の核心である。また、一国の枠には収まらない。世界が対象である。だから、人民解放軍と呼ぶ。間もなく交代する共産党指導部主導権争いの解説を聞くだけでは、中国共産党の思想と行動は理解できない。源流の意味を理解するべきである。そう自分につぶやいた。