〇じっさい、「考える」ということは、本質を洞察するということ以外の何ものでもない。
「本質」と言って難しければ、「本当のこと」と言えば間違いようがない。
*池田晶子「人生は愉快だ」237~238頁
〇(人間が)自信をもてるのは、その人がそう思うだけのその人の意見ではなくて、誰にとってもそうであるところの考えを持っているからなのです。
*同上、202頁
〇年をとることを反価値とするのは、肉体にしか価値を置いていないからです。精神の側、心や気持ちや知恵の側を価値とするなら、年をとることはそれ自体で勝ちになります。なぜなら、年をとるほどに精神は、味わい深く、おいしくなってゆくものだからです。
*同上、210頁
間もなく70歳を迎えます。
果たして、年をとるほどおいしくなってゆくものなんでしょうか?
「平和なき平和維持軍」 国連軍をイスラエルが連日攻撃
ところが、連日戦争のニュースを映像と言葉で見せられ続けていると、うんざりもします。
イスラエルは、国連軍を攻撃。邪魔だから、撤退するように圧力をかけています。
いよいよ、国連は無用との意識が世界へ伝播するでしょう。
議論してもダメ、軍部隊を派遣してもダメ、平和は遠しです。
名実ともに、終わりが始まったのでしょうか。
天星人語には、国連の終わりと言うよりも、100年単位の変化だと思います。
米中両覇権国の終わりで、世界秩序は混沌とすると予想します。
経済的な動機で結ばれていた関係性は崩れ、それぞれの国は勝手な動きを強めるでしょう。
【カイロ=岐部秀光】レバノン南部の平和維持活動(PKO)部隊である国連レバノン暫定軍(UNIFIL)施設へのイスラエル軍の攻撃が続いた。平和なき地域での平和維持という任務のむずかしさが浮き彫りになった。国際社会の監視機能を失えば中東の人道危機がさらに深まりかねない。
(青字は、日本経済新聞)
わたしは何のために生きているのでしょうか。
不思議を不思議と知り、なおそれはどういうことかと考えることを知っている君は、あきるということを知らない。
*池田晶子「14歳の君へ」、187頁
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