「木版リトグラフ」
どんぐり工房小学生クラスは、6月1週目と3週目に「木版リトグラフ」を制作しました。
「リトグラフ」という名前くらいは聞いたことある人多いと思うのですが、その技法を知っている人は少ないでしょう。
学校でやる版画は紙版画と木版画くらいなものですからね。
「リトグラフ」とは「石版画」とも呼ばれ、その昔は大理石を版にして制作されていました。
昔のヨーロッパのポスターとか書物の挿絵などはこの技法が用いられていました。
今はアルミ板が使われます。
そして「木版リトグラフ」の版は木の板です。
作り方をざっと説明すると、版に直接ペンやインクで絵を描きます。
この時のインクが専用のもので、油性インクを吸着させる性質のものを使います。
今回、どんぐり工房で使ったのは「ソリッドマーカー」というものです。
絵を描き終えたら、その版にアラビアゴムを塗るのですが、手間のかからない「SK液」というものを使用しました。
このSK液を塗った部分には油性インクがつきません。
SK液が版に十分浸透した2週間後、絵を描いた部分に付着したSK液を洗い流します。
これで、絵を描いた部分にだけ油性インクが付く準備ができました。
早速、版にローラーで油性インクをつけます。
版が濡れている状態でないとSK液を塗った部分にもインクが付いてしまうので、常に霧吹きでシュッシュしながらの作業です。
均等にインクが載ったら、今度は水彩絵の具で着色です。
油性インクと水彩絵の具が混ざることはないので、インクの線ははっきりと出ます。
ただし、水彩えのぐは乾燥が早いので、モタモタはしていられません。
着色が済んだら今度は摺りです。
版画紙を載せ、ビニールをかけてバレンで力を込めて摺っていきます。
ここでプレス機があるとほんとラクなのですが、ないので体張って頑張るしかない。
版画の一番の楽しみは摺り終って紙をはがしていく瞬間です。
成功か、失敗か、ドキドキ・・・
SK液が洗い流しきれずに線がぼやけてしまったり、SK液の定着が悪くて全体が黒っぽくなったりという子もいましたが、まずまずの出来だったと思います。
色を変えて2~3枚刷りました。
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