東日本大震災という災害に対して、どうしたらいいのか、自分は何ができるのか・・・
頭の中でいつも渦巻いているものがありました。
その時期その時期で、必要とされるものも変わっていることを感じ、
自分の中でも少しづつ気持ちの変化がありました。
どんぐり工房としてやってきたこと・・・
震災直後、まだ被災地との連絡が取れない時期に、当時の5年生の呼びかけで文房具などの寄付を募りました。
そして、こどもたちはどんぐり工房で出しているおやつを今年度は半分にして、その分として1万円を日本赤十字社に寄付しました。
6月には、子どもたちと一緒に保護者やOB保護者の方にも参加していただき「折り染めうちわ」を作り、被災地4カ所に送りました。
・・・とここまでは、日本中が「何かしなくては!」という空気だったから呼び掛けたらたくさんの方が反応してくださいました。
でも、実は自分の中でちょっと「違う」って感じるものを持っていました。
偽善。
いいことした気分。
上から目線。
被災地の方たちは日々の生活に疲れていたに違いない。
お礼の電話をかけなければならない煩わしさを感じていたかもしれない。
本当はさほど必要でもないし、嬉しくもないのに「ありがとうございます」と言わなければならないことに怒りを感じていたかもしれない。
この一方的な親切の押し売り・・・いい加減にして!って思っていたかもしれない。
「何かしなくては!」と思っている人たちの自己満足のために、被災地の方たちの気持ちが重くなる・・・
あぁ、何てひねくれた考え方なんでしょう!
でも、人は元気な時にはポジティブになれるけど、
疲れて、
疲れて、
疲れ果てちゃった時は、
些細なことがきっかけで落ち込んだり物事を素直に受け止められなかったりします。
そんなことがずっと頭の中にありました。
うまいこと自分の中で考えが整理できないまま迎えたクリスマスシーズン。
12月1週目、「被災地にクリスマスプレゼントを作って送る」という企画も予定通り決行。
つたない子どもたちの作品です。
気仙沼カトリック幼稚園に、最後のホッチキスだけ留めずに平面の状態で送りました。
あちらの幼稚園の子どもたちも作れるように、顔だけ未完成のものも保護者の方たちが作ってくださいました。
そして、寄付もたくさん集まりたくさんのお菓子を一緒に送ることができました。
こどもたちには、プレゼントなのだから心をこめて作ること、
いくつも作る中で一番不出来なものを自分用に持ち帰ること、
と伝えました。
普段なら悪乗りして「ヘンガオ」にしちゃったりする子たちですが、みんな真面目に作ってる
「これ、ちょっとはみ出ちゃったから自分のにする」と、真摯な姿勢を見せてくれる
どんぐり工房にとっては、とてもよい企画だったと思ってます。
少し忘れかけてる震災のことを思い出すことができたし、
これだけは茶化してはいけないんだ、という気持ちを再確認できたし、
何かしたいけど・・・という保護者の方たちの気持ちを形にできたし。
ただ、先方にとってはやっぱり有難迷惑の部分はあったかもしれません。
ただ、ひとつ行動に移したことによって少し気持ちが変化しました。
「偽善」とか「親切の押し売り」なんて言葉と隣り合わせの微妙なところかもしれないけれど、
継続していくことで「見当違いな有難迷惑な行動」を「的を得た行動」にできたらなぁって思ってます。