ももきよ日記

記憶の彼方へ消え去る前の雑記帳でございまする。。

瀬戸唐津皮鯨茶碗

2015-08-11 21:30:22 | 陶磁器・焼き物
「松風の家」下巻(宮尾登美子、文春文庫)を読んでいたら、以前読んだ時は気に留めなかった箇所に、おっ!と目が釘付けになった。
それは、北盛行という人物が、後之伴家第13代家元のところへ、白い平茶碗を持って来た場面だ。

「盛さん、これは皮鯨やな」
「そうどす。皮鯨のなかの逸品です」

宮尾さん、唐津焼の中でも、非常にマイナーな「皮鯨」を物語で使っておられる。
何だか、、粋である。

唐津焼と言えば、「絵唐津」「朝鮮唐津」「粉引唐津」「三島唐津」などが有名である。
が、「皮鯨(かわくじら)」である。

では、どんなんか、というと、こんなんです。



皮鯨とは、皮付きの鯨身のような黒白の対比から付けられた名前。
口縁部に黒い縁取りが見えますよね。

私の生まれ故郷長崎の魚屋さんでは、鯨身はよく売られているので、ぱっとわかるのだが。。

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根津美術館1

2015-04-04 19:20:53 | 陶磁器・焼き物

(3月12日、正門からのアプローチ)



根津美術館(東京)について書いてみたい。
長くなるので2回に分けるかも。。

ここは、必ず行ってみたい思っていた場所の一つだった。
本館建物へ入るまでの、そのエントランスが、エラく洒落ている。。(写真などで興味を持っていた)
まず、そこでマイッテしまったのである。(行く前から期待感パンパンだった)

実際行ってみて、私の勘は当たっていた。
もう既に3週間経っているが、いや、だからこそ、チラシ、目録や資料をより客観的に眺めて、そして評価できる。

この美術館は、展示物の質の高さだけでなく、幅の広さが魅力である。
私が当日貰った「目録」から書き出すと、、

第1・2展示室(企画展):
菩薩を表した飛鳥時代~江戸時代の彫刻・絵画など約50点

第3展示室・ホール:
仏教美術の魅力: 春日若宮大般若経・春日厨子と彫刻

第4展示室:
古代中国の青銅器

第5展示室:
北野天神縁起絵巻(根津本)

第6展示室:
茶道具・暮春の茶の湯

そして、庭園ー。
緩やかな自然傾斜を生かし、池を中心とした日本庭園が広がっている。
石仏、石塔、石灯籠が、品良く置いてある。





続く


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熊本・小代焼(しょうだいやき)

2015-02-15 17:24:00 | 陶磁器・焼き物


白州正子の「花日記」をパラパラと眺めていたら、以前は、何気なく見過ごしていたが、熊本の小代焼の花瓶が載っていた。(上の写真)
素敵だ!

去年12月、佐賀県立九州陶磁文化館の「九州の古陶磁器」展示室の中に、小代焼もいくつか展示があったことを思い出した。
(写真もちゃんと撮っていた)
(この施設は写真撮影Okay!で、本当に役に立っている)


ガラス越しに見た感じは、素朴で力強い感じだ。
調べたら、現在、熊本県荒尾市を中心に10カ所ほどの窯元が小代焼を受け継いでいるらしい。
近い将来、ぜひ訪ねて、自分の手で触ってみたい。
焼物は、実際に使わなければ意味がない。。
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祥瑞(しょんずい)とは

2015-02-01 21:03:34 | 陶磁器・焼き物

(祥瑞蜜柑水指、中国明時代末期 景徳鎮窯)


(古染付葡萄棚文水指、中国明時代末期 景徳鎮窯)

祥瑞と古染付の違いって何だった?!
と今更ながら問うてみた。
以下、大正解ではないかもしれないが、自分としては、この程度に把握しておけば当たらずとも遠からず、、であろうか。。

*祥瑞は、同時期に作られ白を基調に青を加えた古染付とは似ているが、祥瑞の方がより青の発色が深く鮮やか

*祥瑞には、幾何学模様や動植物を組み合わせた絵柄が多くある




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井戸茶碗

2015-01-15 22:07:43 | 陶磁器・焼き物

(畠山記念館カレンダーより)

井戸茶碗 銘 信長 朝鮮時代

井戸茶碗は、16世紀から17世紀にかけて朝鮮半島で焼かれ、日本に運ばれ「侘びの美」に適うものとして茶人に好まれた。
織田信長が所持したことから銘がつけられた。
明るい枇杷色の釉薬、高台脇(こうだい)に現れた梅花皮(かいらぎ)などに特徴がある。

*井戸茶碗は高麗茶碗の中でも、最も品位の高いものである(と私は思っている)

*高麗茶碗の「高麗」とは「朝鮮渡来」のというぐらいの意味であり、高麗茶碗と称されものの殆どは、高麗時代ではなく、朝鮮王朝時代のものである

*高麗時代(918ー1392年)
*朝鮮時代(1392ー1910年)、李朝とも言う
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奥高麗茶碗

2015-01-07 17:49:00 | 陶磁器・焼き物


(佐賀県立九州陶磁美術館)

唐津焼は、種類が沢山ある。
が、私が好きなのは、「奥高麗」だということに、徐々に気付いてきた。

奥高麗の「奥」は、古いというほどの意味で、李朝の陶工が唐津で、高麗茶碗を模して焼いたものだ。
井戸茶碗風の口が大きく開いた鉢形と、腰に丸みがあり、口縁がやや内側に抱え込まれた熊川風(こもがい)がある。

写真は、九州陶磁美術館、「九州の古陶磁」「唐津」の展示ケースの中で見たもの。

無地で素朴な趣きのある茶碗。
良い佇まいがあると思いませんか?

問題は、ガラスケース越しで見ているだけで、実際に、お茶を点てたことがないということ。
幾ら趣がある、好きだと言っても、全然お茶が点てにくかったあ、、じゃダメですもん。。
ああ~、使ってみたい。。。
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小鹿田焼(おんだやき)

2015-01-06 19:55:06 | 陶磁器・焼き物
佐賀県立九州陶磁文化館展示より

*豊後(大分県)の小鹿田焼は、小石原(福岡県)の陶工が、宝永2年(1705)開窯、後に民藝運動の中で注目された



*元来、兄弟窯である小石原(こいしはら)焼と同じように、壺や甕を多数作ってきた小鹿田焼
*昭和30年代以降、実用性の高い日用雑器が多く作られ始め、茶碗や平皿作りが盛んになってきた
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佐賀県立九州陶磁文化館その4

2014-12-22 19:41:07 | 陶磁器・焼き物
夜7時半過ぎ。
(もうかなり眠いのだが、まだ、風呂が沸かんので、寝るわけにはいかない)
(日本を発つ前、日本風呂を堪能せねば。。)

ということで、眠気覚ましの無理やりプログアップ。
しかし、ほとんど写真のアップのみ。
下の写真は、第4展示室「九州陶磁の歴史」より。
ここのセクションも大変勉強になりました。
基本講座というところだろうか。。

(このデッカいパネルが見やすかった)


(この連房式登窯、かなり長い)



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唐津焼3

2014-12-22 09:36:19 | 陶磁器・焼き物
これ、参考になるので載せておきます。

(唐津焼協同組合 展示場にて)
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唐津焼2

2014-12-22 08:13:00 | 陶磁器・焼き物
中里太郎右衛門窯元へ行く前、美術陶器の店「一番館」へ行った。
ここは、JR唐津駅から徒歩5分。
中里重利さん、そして、彼の窯元「三玄窯」、中里隆さんの「隆太窯」の作品を販売しているギャラリーだ。
今回の唐津訪問は、陶器の購入は考えておらず(考えても買えるものではない!)、純粋に、唐津焼の勉強だったので、
*窯元1ヶ所
*ギャラリー1ヶ所
*唐津焼総合展示場
となった。

販売が目的のギャラリーでは、当然、実際に、手に取って触れる。
陶器との距離が大変近い。
唐津焼は、種類が多いので、主に代表的なものを載せておく。






(「蛇蝎(じゃかつ)」とは、蛇肌を表したもの)

そして、作家物。ケースの中に鎮座しておられる。触れるなどできない。
見て楽しむ。




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唐津焼1

2014-12-22 06:07:11 | 陶磁器・焼き物
明日23日は、アメリカへ帰る日となりました。
今回、長崎入りする前に、佐賀の唐津市へ行ったので、その記録をばー。

思えば、佐賀は、近くて遠い場所でありました。
故郷長崎のすぐ隣りの県でありながら、いつも素通りするところでありました。

唐津焼は、古くから「一楽二萩三唐津」と言われ、茶器としてその名が知られています。
博多からの日帰り日程でしたので、行動範囲は、非常に限られましたが、何せ、これが初の唐津、又、来年、訪ねるつもりです。
(私、唐津焼が好きなんですわ。。)

唐津焼 を代表する窯元の一つが、中里太郎右衛門窯。


第十二代 中里太郎右衛門(無庵)は、人間国宝として有名。
今回、その中里家の系譜が、やっと頭に入りました。(第十二代から)

十二代 無庵
十三代 逢庵(無庵の長男)ー中里重利(無庵の次男)<三玄窯>ー中里隆(無庵の三男)<隆太窯>
十四代 中里太郎右衛門(逢庵の長男)

*逢庵さんは既に亡くなり、中里太郎右衛門窯は十四代が継いでいる
*無庵や逢庵という名は、それぞれ京都大徳寺での得度後の名

(展示室1では、この窯元のスタッフの作品)
(手に取って触ることできます)


(展示室2: 第十三代逢庵と第十四代の作品)
(ガラス張りのケースの中、勿論触ることできません)


(窯敷地内にある「連房式登窯」国指定史跡)










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佐賀県立九州陶磁文化館その3

2014-12-15 05:29:51 | 陶磁器・焼き物
(第2展示室、「現代の九州陶芸」)





(水指「天翔鷺草」)
長崎県の現川焼、横山臥牛作
一目見て「わかる」現川焼
その特徴が良く出ている
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佐賀県立九州陶磁文化館その2

2014-12-15 05:12:18 | 陶磁器・焼き物


第2展示室「現代の九州陶芸」

(枇杷釉茶碗、福岡県)

(唐津焼締茶碗、佐賀県)





(鉄釉茄子茶入、福岡県)


(左: 高取耳付肩衝茶入、右: 上野肩衝茶入)




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佐賀県立九州陶磁文化館その1

2014-12-14 06:07:21 | 陶磁器・焼き物




ちょっと御無沙汰しました。
12月13日、長崎入りしました。
その前に、以前から行きたいと思っていた佐賀県有田市にある「九州陶磁文化館」へ行って来ました。
期待通りの内容の濃さで、良い時間を過ごしました。
現在、常設展示のみなので、入館無料。
そして、人が少なく、又、館内の写真撮影可という太っ腹さで、3時間以上たっぷり陶磁器の鑑賞に浸りました。
一言で言えば、「九州は焼物王国」です‼︎

*JR佐世保線有田駅で降りて徒歩10分程のところに文化館はあるのですが、途中、橋があり、何と! 欄干には、立派な有田焼が‼︎

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